- はじめに
- 第1章 初任からの『勝負の3年間』『価値ある第1ステージ』の描き方
- 1.勝負の3年間をこう生きよう
- (1) 「3年目までが勝負」と恩師に言われて
- (2) 「毎日が修業」と割り切る
- (3) 「今の自分だからできること」を考える
- (4) 「出会い」に気づく
- (5) あこがれの人をもつ
- (6) 「プラス・アルファ」の努力を
- 2.「価値ある第1ステージ」の過ごし方
- (1) 「価値あるステージ」と意識する
- (2) 授業の幅を広げる
- (3) 一つの分野を追究する
- (4) 学級経営の「大黒柱」を作る
- (5) 自分なりの仕事術を身に付ける
- 3.ライフステージの見通しと夢をもつ
- (1) 第1ステージの終わりまでに考えること
- (2) 目標を立てること自体が実現に近づく
- (3) 第3ステージの今,考えていること
- 第2章 「プロ教師」への道
- ―教師力パワーアップのポイント
- 1 プロ教師を目指すあなたへ
- 〜おすすめ仕事術〜
- 1.私のおすすめ仕事術〜スケジュールを意識しよう〜
- (1) 限られた時間を管理する
- (2) まずは一日を管理する〜すべきことをリストアップし持ち歩く〜
- (3) 仕事の完了時刻を決める
- (4) 「自分の締切日」と「取り組み開始日」を書き込む
- 2.子どもの変容が手にとるようにわかる〜記録保存術〜
- (1) 付箋紙に子どもの記録を気軽にメモする
- (2) 「キラキラカード」にして渡す
- (3) デジカメを子どもたちの作品保存ツールとして使う
- 3.仕事の効率化のための「自分の原則」を決める
- (1) 「即時処理」が基本
- (2) 事務仕事の出来は「まずは80%」を目指す
- (3) 「すきま時間」を楽しむ
- 4.意識の違いで差が出る! 初任者・経験者研修にはこう臨もう
- (1) ひたすらノートに書こう
- (2) 質問を3つ考える
- (3) 「話し方」を分析する
- (4) 未知の分野は予習すると理解度がアップする
- (5) 時々ノートを読み返し,仕事に生かすヒントを考える
- (6) 紹介された本は必ず購入する
- (7) ネットワークを作る
- 5.得意教科作り・苦手教科克服のコツ
- (1) 得意教科を「作る」
- (2) 苦手教科こそ授業を見せてもらう
- 6.専門性を高める私の読書術・ネット活用術
- (1) 迷わずに本を購入する
- (2) 教育雑誌は定期購入しておくと後で役立つ
- (3) 速読・書き込み・繰り返し読みが基本
- (4) 本屋に足を運ぶ
- (5) 「インターネットが強い分野」で情報収集
- (6) 「キーマン」の本を読む
- (7) 目標をもった「自分なりの発信」をする
- 7.「色々な場所から学ぼう」〜学びの機会は無限にある〜
- T 「同僚」から学ぼう
- (1) 身近なところにチャンスがたくさん
- (2) 教えを乞う
- (3) トラブルこそ相談する
- U 「他校」から学ぼう
- (1) 「子ども」から学ぶ
- (2) 「掲示物」から学ぶ
- (3) 特別教室を見る
- (4) 自校に生かそうという視点で
- V 「講演」から学ぼう
- (1) 直接の話は印象に残る
- (2) 講師の「予習」をする
- (3) 「まとめ」として礼状を書く
- W 「ゲスト・ティーチャー」から学ぼう
- (1) ゲスト・ティーチャーから学ぶメリット
- (2) 取材活動と体験活動で学ぶ
- (3) 教師自身の見識が授業に生きる
- X 「サークル・研究団体」で学ぼう
- (1) 誘われるままに・・・・・・
- (2) 身銭を切って参加する
- (3) 自分の中の「研究会参加原則」を決める
- (4) 発表依頼・原稿依頼は断らない
- (5) 研究会のスタイルは多様
- 2 「学級経営」と「子ども理解」
- 〜コミュニケーションのプロへのパワーアップ術〜
- 1.ここがポイント! 学級経営の基礎基本
- (1) 学級経営の基礎基本
- (2) 作りたい学級の姿を考えよう〜学級経営案に願いと手立てを〜
- (3) 「10年たっても子どもたちが覚えている」学級の目標を決めよう
- (4) 「学級の柱」をつくる
- (5) 基本的生活習慣を身に付けさせよう
- (6) 限られた時間を生かす:「朝の会」「帰りの会」
- (7) 学級に「和と温かみ」を生む学級イベント
- (8) 破綻は蟻の一穴から:学級事務
- 2.「子ども理解」と人間関係づくり
- (1) 子どもとかかわる基本姿勢
- (2) 出会いを大切にしよう:学級開き・私の作戦
- (3) さあ,どんどんほめよう
- (4) 叱ること,注意することも大切
- (5) トラブルにどう対処するか
- (6) 雑談タイムこそチャンス
- (7) 「閉じこもりがちな子」ほど注目する
- (8) 子どもの悩みを発見・相談できるしくみを作る
- 3.「学級通信」は教師として生きている証である
- (1) 「学級経営の武器」としての学級通信
- (2) 実践記録としての学級通信〜教師としての軌跡を綴る〜
- (3) 学級通信は父母との交流を深める〜保護者との交流ツールとして〜
- (4) 学級通信は子どもの成長の足跡を刻む〜子どもたちへのメッセージとして〜
- (5) これがおすすめ! 「学級通信」の作り方
- 4.保護者との連携・協力体制づくり
- (1) 保護者の思い
- (2) 「信頼」獲得は情報発信から
- (3) 災い転じて福となせ:保護者の苦情や誤解への対応
- 3 「授業力」
- 〜授業スペシャリストへのステップアップ術〜
- 1.身につけよう 授業づくりの基礎基本 その1〜指導技術の基礎基本〜
- T 私のおすすめ「発問」法―社会科を例に
- (1) 導入段階では「答えやすい」発問を
- (2) 展開段階では「子どもたちの思考をゆさぶる」発問を
- (3) まとめの段階では「課題に対する答えが表現できる」発問を
- U 私のおすすめ「板書」法―板書を見れば授業がわかる
- (1) “黒板のよさ”を意識した板書をしよう
- (2) 「1時間の流れがわかる」板書にする
- (3) 子どもたちの板書が中心の授業
- (4) ノート指導の約束事を決める
- V 「ノート指導」ミニアイディア
- (1) 板書を使った3段階の指導
- (2) 「掛け合い」の言葉でノートを変える
- (3) 何度も使える資料をノートに「貼る」
- (4) 赤ペンでノートを変える
- (5) ノート点検は授業直後,その場で
- W ワンパターンにならない指示と指名
- (1) 「発問→即挙手→即指名」の授業パターン
- (2) 知っている分だけ選択肢が広がる
- 2.身につけよう 授業づくりの基礎基本 その2〜「自分らしい授業」の工夫 「私の教材開発物語」〜
- T 目のつけどころが大切!―教材開発の基礎とその手法
- (1) 「情報アンテナ」を頭の中にセッティングする
- (2) インターネットで一次情報・本格情報は図書や現地取材で
- (3) デジカメと自転車は地域情報の必須ツール
- (4) 違った見方を発見する
- (5) 活動のヒントは異質なものの組み合わせから
- (6) 「授業づくりメモ」を温めておこう
- U 「もの・こと・ひと」で考える―教材開発を楽しもう
- (1) どのような「もの」があるか
- (2) どんな「こと」があるか
- (3) どんな「ひと」がいるか
- (4) 最終的にはこのような総合的な学習に
- 3.自己授業力のふりかえりと授業改善サイクルの確立
- (1) 「授業力改善チェックリスト」を作る
- (2) ふりかえりの方法を幅広くする
- (3) 研究授業ではワンテーマを追究する
- (4) 研究授業で2倍,3倍の効果を生み出す
- 4.授業力の更なる向上に向けた研鑽と「授業力リーダー」への道
- (1) 専門性を高めよう
- (2) 「実践」こそが最大の修業
- (3) 「授業力リーダー」としての資質・能力を磨く
- 4 「学校運営参画への心がまえ」
- 〜スクールリーダーへのステップアップ術〜
- 1.「学校運営参画」に必要な視点を身に付ける
- (1) 学校運営には全員が関わっている
- (2) スクールリーダーはこの3つの視点を身に付けよう
- 2.学校のために貢献する
- (1) 「会議で発言する」ことから始めよう:積極的なかかわりを
- (2) 「連絡調整力」を身に付けよう
- (3) 「チーム」づくりから学校運営を学ぶ:学校は大きなチームだ
- 3.「学校力」の一部としての自分を意識しよう
- (1) 学校外での活動が「学校力」の一部となる
- (2) 学校・学年の中核となるための心構え
- (3) まずは1つでもいい。「問題」「企画」を提起しよう
- 4.地域との交流を生む活動づくり
- (1) 力を結集したネットワークづくり 身近なつながりを大きなものへ
- (2) 「学校評価」を積極的に生かす
- 5.今,求められる新しい「教育課題」への対応力
- (1) 学校全体で取り組むべき課題と対応力の高め方
- (2) 危機管理のマネジメント
はじめに
本書は,読者の先生方にプロの教師として力をつけることを願って書いたものです。
教師として身に付けるべき力は数多くあります。授業力や学級経営力だけではなく,仕事術や校内の分掌のリーダーとしての力も必要です。そして,何よりも「一教師として,どのようなライフステージの過ごし方をするか」という見通しをもっているか否かで,その後の教師人生は大きく変わってきます。
私自身,初任校時代には失敗も多かったのですが,その時に「教師としてどのように生きたらいいのか。今何をすべきなのか」ということを真剣に考えることができたのは幸せでした。「毎日が修業」と割り切れば,授業力や学級経営力向上への意欲も出てきますし,失敗から学べることも多かったものです。とにかく,あらゆることから学び続けました。
やがて,自分の得意教科である社会科や頻繁に発行した学級通信をベースに,教師としての自信も少しずつついてきました。同時に,自分なりの仕事術も生まれてきました。
この本の中では,そのような私自身の仕事への取り組み方,学級経営や授業づくりの具体的な方法,スクールリーダーとしての心構え等を示しました。皆様のこれからの参考になればと願っています。
本書を書き上げるにあたっては,編集担当の及川誠さんに大変お世話になりました。及川さんの優れた企画と構成で,私自身の考えと実践を振り返ることができました。心から厚くお礼申しあげます。ありがとうございました。
/佐藤 正寿
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- 明治図書
- 一般的なマニュアル本と違い、著者の体験や実践をもとに書かれているので、とても読みやすく、勉強になりました。すぐに使えそうなワザ?が多くあるので参考にしたいです。2011/2/17幸若舞