- まえがき
- 第T部 “目から鱗が落ちる”日本歴史用語Q&A(50問)
- 政治・制度
- [1] 合 戦
- Q1 合戦の時,農民は何をしていた?
- Q2 合戦の合間,武士の息抜きとは?
- Q3 「乱」と「役」はどう違うか?
- [2] 朝 廷
- Q1 朝廷になぜ朝の字がつくの?
- Q2 天皇の称号が使われ始めたのは?
- Q3 平城京と長安の違いとは?
- [3] 律令制
- Q1 律令国家での役人の年収は?
- Q2 律令制の仕組みとは?
- Q3 律令国家の時間管理は?
- [4] 貴 族
- Q1 平安貴族はなぜ日記をつけたの?
- Q2 平安貴族はどんな遊びをしたか?
- Q3 紫式部は清少納言をどう思った?
- [5] 摂 政
- Q1 最初に摂政になったのは誰か?
- Q2 藤原氏が権力を握ったのはなぜ?
- Q3 藤原道長の晩年とは?
- [6] 関 白
- Q1 最初に関白になったのは誰か?
- Q2 摂政と関白の違いは何か?
- Q3 武士で最初に関白になったのは?
- [7] 院 政
- Q1 院政とは誰を中心とした政治?
- Q2 院政を最初に行ったのは誰か?
- Q3 白河上皇の天下三不如意とは何?
- [8] 武 士
- Q1 ヒゲ面の武士がいないのはなぜ?
- Q2 ちょんまげの始まった理由は?
- Q3 三大仇討とは何?
- [9] 大 名
- Q1 大名は本来どういう意味?
- Q2 守護大名と戦国大名の違いとは?
- Q3 江戸時代の大名とはどんな人?
- [10] 将 軍
- Q1 将軍の本来の意味は何か?
- Q2 最初の将軍とは?
- Q3 クジで決まった将軍とは?
- Q4 江戸時代,将軍の起きる時間は?
- Q5 江戸時代の将軍の食事のとり方?
- Q6 江戸時代,将軍が元旦に言う一言?
- [11] 幕 府
- Q1 幕府の本来の意味は何か?
- Q2 室町に幕府が移るのは誰の時?
- Q3 江戸幕府の職の若年寄とは何か?
- [12] 執 権
- Q1 執権の本来の意味は何か?
- Q2 北条氏の執権は何代まで続いた?
- Q3 執権北条泰時を悩ませたのは何?
- [13] 一 揆
- Q1 一揆の言葉の意味は?
- Q2 土一揆とはどんな一揆のこと?
- Q3 徳政一揆で襲撃された業者は?
- [14] 下剋上
- Q1 下剋上の言葉の意味は?
- Q2 下剋上はいつ頃から使われた?
- Q3 下剋上を民衆はどう思ったか?
- [15] 刀狩(り)
- Q1 なぜ刀狩をしたか?
- Q2 刀狩の鉄の使い道は?
- Q3 方広寺の大仏はどうなったか?
- [16] 参勤交代
- Q1 参勤交代を何のために行わせた?
- Q2 参勤交代はいつから始まったか?
- Q3 参勤交代の時期は決まってたの?
- [17] 大名行列
- Q1 大名行列同士が出会ったら?
- Q2 行列を横切る事を許された職業?
- Q3 行列を横切るため考えた方法?
- [18] 五街道
- Q1 街道沿いの大名に課された義務?
- Q2 木賃宿と旅籠はどっちが豪華?
- Q3 幕府が出女を警戒した理由?
- [19] 条 約
- Q1 和親条約と通商条約との違い?
- Q2 井伊直弼が条約に調印した理由?
- Q3 講和条約の「講和」とは何?
- [20] 明治維新
- Q1 最後の将軍,徳川慶喜のその後?
- Q2 東京という地名の由来?
- Q3 太陽暦を採用した隠された理由?
- [21] 版籍奉還
- Q1 どのように版と籍を返したのか?
- 廃藩置県
- Q2 藩という語はいつから使われた?
- Q3 廃藩置県に藩はどう対応したか?
- [22] 徴兵令(制)
- Q1 明治の国民の三大義務とは何か?
- Q2 徴兵を避ける方法とは?
- Q3 徴兵令で起きた血税騒動とは何?
- [23] 大日本帝国憲法・選挙・議会
- Q1 憲法が出された時の国民の反応?
- Q2 最初の選挙の投票率は?
- Q3 第一回帝国議会に集まった人々?
- [24] 普通
- Q1 普通選挙法前の選挙権は?
- 選挙法
- Q2 普通選挙法の何が「普通」なの?
- Q3 女子参加の選挙が実現したのは?
- 経済・貿易
- [25] 渡来人
- Q1 渡来人のもたらしたものは?
- Q2 国宝第一号とは何か?
- Q3 渡来人か帰化人か。正しいのは?
- [26] 遣隋使
- Q1 遣隋使は何回派遣されたか?
- Q2 なぜ遣隋使を派遣したか?
- Q3 遣隋使後の小野妹子の運命は?
- [27] 遺唐使
- Q1 遣唐使は何回派遣されたか?
- Q2 第1回遣唐使に派遣された人は?
- Q3 遣唐使はどうして廃止されたの?
- [28] 荘 園
- Q1 公地公民を崩し荘園を認めた訳?
- Q2 荘園に認められた権利とは?
- Q3 荘園領主となっての利点とは?
- [29] 地 頭
- Q1 女性は地頭になれたのか?
- Q2 泣く子と地頭に勝てない訳とは?
- Q3 地頭は農民にどんな事を言った?
- [30] 元 寇
- Q1 元寇が原因で生まれた言葉とは?
- Q2 元寇に日本の武士はどう戦った?
- Q3 元軍が敗れた本当の理由?
- [31] 南蛮貿易
- Q1 日本に最初に来た西洋人は?
- Q2 南蛮とはどんな意味?
- Q3 戦国時代出版された海外文学は?
- [32] 楽 市
- Q1 楽しい市とはどんな市?
- 楽 座
- Q2 座とは,本来何のこと?
- Q3 楽市と楽座はどう違うのか?
- [33] 天正遣欧
- Q1 天正遣欧使節は何のため行った?
- 使節
- Q2 天正遣欧使節が少年だった理由?
- Q3 ローマへ行った後,どうなった?
- [34] 石 高
- Q1 石高に石がついているのはなぜ?
- Q2 京枡に統一した秀吉のねらい?
- Q3 秀吉をあやまらせた知恵とは?
- [35] 太閤検地
- Q1 太閤とは何か?
- Q2 太閤検地の土地の等級は?
- Q3 秀吉が検地をした目的は?
- [36] 朝鮮侵略
- Q1 なぜ朝鮮を攻めたのか?
- Q2 朝鮮水軍の英雄とは誰か?
- Q3 相手を倒した証拠とは?
- [37] 鎖 国
- Q1 鎖国で輸入された主な物とは?
- Q2 鎖国下で付き合いのあった国は?
- Q3 鎖国の言葉を初めて使ったのは?
- [38] 名 主
- Q1 名主と庄屋はどう違うの?
- 庄 屋
- Q2 検見と定免、大変なのはどっち?
- Q3 五人組は何のために作られた?
- [39] 開 国
- Q1 ペリーとの交渉は何語?
- Q2 ペリーへのプレゼントの渡し方?
- Q3 どの航路を通って日本へ来たか?
- 文化・教育
- [40] 縄 文
- Q1 縄文人の主食は何か?
- Q2 縄文人の平均寿命は何歳?
- Q3 縄文人に虫歯はあったか?
- [41] 貝 塚
- Q1 貝塚というのは何のことか?
- Q2 最初に貝塚を発見したのは誰か?
- Q3 貝塚に埋葬された動物とは?
- [42] 弥 生
- Q1 弥生時代と呼ぶのはなぜか?
- Q2 弥生人はどんな服を着ていたか?
- Q3 弥生人の食事はどう変わったか?
- [43] 銅 鐸
- Q1 銅鐸は何のために作られたのか?
- Q2 銅鐸に描かれた絵の意味は?
- Q3 銅鐸はなぜ埋められたのか?
- [44] 古 墳
- Q1 古墳が急に作られ始めたのは?
- Q2 「前方後円墳」どちらが前か?
- Q3 巨大古墳のベスト3は?
- [45] 木 簡
- Q1 木簡は何のために使われたのか?
- Q2 木簡で分かる当時の食事とは?
- Q3 左大臣,長屋王の生活は?
- [46] 正倉院
- Q1 正倉院は他にもあった?
- Q2 正倉院の別名は何か?
- Q3 校倉造とはどんな造りか?
- [47] 歌舞伎
- Q1 歌舞伎を始めた人物は?
- Q2 どんな内容の歌舞伎が流行した?
- Q3 歌舞伎が盛んになるのはいつ頃?
- [48] 浮世絵
- Q1 浮世絵が民衆に広まった理由?
- Q2 奇行で知られる画狂人とは誰?
- Q3 なぜ写楽は謎の浮世絵師なのか?
- [49] 寺子屋
- Q1 寺子屋に校則はあったか?
- Q2 寺子屋で勉強した内容は何か?
- Q3 寺子屋では何時間勉強するの?
- [50] 文明開化
- Q1 文明開化した順番は?
- Q2 鉄道の開業時のエピソード?
- Q3 文明開化の味と言われた食べ物?
- Q4 郵便ポストをああ勘違い?
- Q5 服装の西洋化を最初にした仕事?
- Q6 メイド・イン・ジャパンの乗り物?
- 第U部 “腑に落ちる”日本歴史語源Q&A
- [51] あげくの果て “あげく”って何のこと?
- [52] あみだくじ “あみだ”って何からきた言葉?
- [53] いざ鎌倉 何のために“鎌倉”へ行くの?
- [54] 板につく 何の“板”にぴったりつくの?
- [55] 一期一会 この言葉を作った意外な人物とは?
- [56] 一生懸命 一生懸命とは何に本気になるの?
- [57] 胡散くさい “胡散”ってどんな臭いがするの?
- [58] うだつが上がらない “うだつ”って何のこと?
- [59] 円 お金は円いから“円”なの?
- [60] おしゃかになる 失敗作を“おしゃか”というのは?
- [61] 小田原評定 小田原とダラダラ会議の関係は?
- [62] 会社 “会社”という言葉の誕生秘話?
- [63] きちょうめん きちょうめんってノートのこと?
- [64] 下らない “下らない”のは何?
- [65] 下馬評 “下馬評”はあてになるの?
- [66] けりがつく “けりがつく”の“けり”って何?
- [67] 現金な人 “現金な人”ってお金持ち?
- [68] 沽券にかかわる “沽券”とは何の券のこと?
- [69] 薩摩守 “薩摩守”と無賃乗車の関係は?
- [70] 試金石 “金を試す石”ってどんな石?
- [71] しのぎをけずる けずる“しのぎ”って何のこと?
- [72] 十八番 なぜ,得意なのに“十八番”なの?
- [73] 上戸・下戸 “上下の戸”と酒の結びつきは?
- [74] 正念場 “正念場”の“正念”とは?
- [75] 知らぬ顔の半兵衛 誰に“知らぬ顔”をしたの?
- [76] 関の山 精一杯を“関の山”というのは?
- [77] 雪 隠 なぜトイレを“雪隠”というの?
- [78] 醍醐味 “醍醐味”ってどんな味?
- [79] だいなし 何の“だい”がないの?
- [80] たくあん “たくあん”と僧との関係は?
- [81] 立往生 “立往生”したのは誰?
- [82] 伊 達 “伊達”とおしゃれの関係は?
- [83] たわけ者 “たわけ”と“おろか”の関係は?
- [84] 帳消し “帳消し”の帳って何帳のこと?
- [85] 長 者 “長者”とは何が長い人?
- [86] 敵に塩を送る 誰が誰に“塩”を送ったの?
- [87] 敵は本能寺にあり “敵”とは誰のことを指すの?
- [88] 天王山 “天王山”で争ったのは誰と誰?
- [89] 土佐衛門 水死人を土佐衛門と呼ぶのはなぜ?
- [90] どさまわり “どさまわり”の“どさ”って何?
- [91] どたん場 “どたん場”ってどんな場?
- [92] 二枚目 “二枚目”はあるのに一枚目は?
- [93] のろま “のろま”って何から生まれたの?
- [94] 火ぶたを切る 切る“火ぶた”とは何?
- [95] 無礼講 “無礼講”を考えた人物とは?
- [96] 洞ヶ峠 “洞ヶ峠”と関係ある戦いは?
- [97] 村八分 残りの“二分”は何?
- [98] 元の木阿弥 “木阿弓の元”って何のこと?
- [99] 八百長 “八百長”という言葉の由来は?
- [100] ろくでなし ろくでなしの“ろく”って何?
まえがき
---------クイズを活用して歴史を楽しむ子どもに----------
「歴史は暗記することが多くて嫌だ」という子どももいれば,「歴史は勉強というより趣味でやっている」という子どももいる。どちらも歴史という勉強と子どもとの距離を表しているように思う。この本には歴史との距離を縮め,歴史の面白さを知り,歴史を楽しむ子どもになってほしいという願いが込められている。
歴史を勉強する目的は人それぞれで,いろいろな楽しみ方がある。歴史人物に興味を持ったり,当時の生活に関心を寄せたり,遺跡に行ってみたり等。その中から何かをきっかけとして,一人でも多くの子どもに歴史を身近に感じてほしい。そして歴史と長く付き合ってほしい。そんなきっかけの一つとしてクイズを取り入れた授業を展開してきた。クイズにするだけで子どもの学習意欲が高まるのが分かる。クイズという形式が,子どもの知的好奇心を引き出すのだと思う。だから,歴史の用語やエピソードを取り入れた『私家版・歴史クイズ』を作って実践してきた。それを改良して,『日本歴史用語100題・面白クイズ』を作った。この本が,子どもたちの前にある歴史の扉を開き,歴史の世界に案内してくれれば大変うれしい。
この本には“覚えなければいけない知識”はない。でも,いつの間にか“覚えてしまう知識”がつまっている。クイズは授業の導入に使ったり,もう一つ子どもが乗ってこない時に取り入れたりなど,いろいろに活用できる。クイズには子どもを挑発する何かが隠されているように思う。
歴史クイズを使うことによって,歴史用語に対する関心を高めることは,一生にわたって歴史を楽しみ,学び続ける人を育てるのではないか。そこから歴史好き,社会好きが生まれるのではないか,と思う。
この本の特徴には,
1 歴史用語の語源が書いてあるので,なぜその語を使うようになったかが分かる。
2 用語解説だけでなく,クイズの答えを読むことで,その語に対する理解が深まる。
3 授業の導入や子どもが乗ってこない時など,毎時間のように楽しむだけの数のクイズがある。
4 質問の問題を聞くことで,自分でも歴史に対して疑問を持つようになる。
5 何気なく使っていた用語についての理解を深めるだけでなく,他の語についての関心を深める。
の5つを考えているが,その他にも,様々な使い方ができると思う。
この本では,日本歴史用語は年代順,日本歴史語源は五十音順に載せている。授業前にパラパラっとめくって,授業に活用してほしい。クイズを取り入れることで「歴史が楽しくなってきた」という子どもが,きっと増えていくと思う。
子どもだけでなく,先生も親も,知らないうちに歴史好き,社会好きにしていくだけの力がクイズにはある。ぜひとも,クイズを子どもたちと楽しんでほしい。
本書を執筆する機会を与えて下さった明治図書出版編集部の樋口雅子氏,また校正の労をいただいた有田道生氏には,心より感謝いたします。
ありがとうございました。
/米田 稔
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- 明治図書