- まえがき
- Part1 確かな学力を身に付ける算数授業づくりを目指して
- 1 新学習指導要領が目指す算数教育の実現に向けて
- 1 新学習指導要領の指針
- 2 数学的な思考力の育成のための教材研究
- 3 思考力を育てる授業づくり
- 4 校内研究の進め方
- (愛知教育大学大学院教育実践研究科教授 /志水 廣)
- 2 指導力アップのための算数授業づくりスタンダード
- 1 算数授業づくりスタンダードとは
- 2 算数授業づくりスタンダード作成のねらいと手順
- 3 算数授業づくりスタンダードの成果
- 4 算数授業づくりスタンダードの課題
- (東筑紫短期大学保育学科准教授 /前川 公一)
- Part2 365日の授業に役立つ! スタンダード57
- □授業前に押さえたいスタンダード
- 1 こんな児童を育てたいな
- 2 こんな算数の授業がしたいな
- 3 数学的な思考力の育成を目指すためには
- 4 数学的な表現力が身に付いた児童とは
- 5 数学的な表現様式とは
- 6 授業実施前,7つの確認ポイントは
- 7 学習指導案のかき方は
- 8 児童に持たせたい学習具は
- □知っておきたい授業スタイルスタンダード
- 9 算数の授業の型は
- 10 算数の問題解決型授業とは
- 11 「つかむ場面」の指導のポイントは
- 12 「一人で考える場面」の指導のポイントは
- 13 「学び合う場面」の指導のポイントは
- 14 「ためす場面」の指導のポイントは
- 15 「まとめる場面」の指導のポイントは
- □言語力を育てる算数授業スタンダード
- 16 数字の読み方,唱え方,かき方は
- 17 数字や記号などのかき方は
- 18 単位などのかき方は
- 19 ノートのとり方は
- 20 算数入門期の横10マスのノート指導は
- 21 算数入門期の横12マスのノート指導は
- 22 算数日記,算数新聞とは
- 23 児童の手による参考書づくりとは
- □場面別でよくわかる授業づくりスタンダード
- 24 定規・コンパス・分度器の使い方は
- 25 問題をつかませるには【低学年】
- 26 問題をつかませるには【中学年】
- 27 問題をつかませるには【高学年】
- 28 数量関係をとらえさせるには
- 29 ブロック図やテープ図のかき方指導は【低学年】
- 30 線分図や関係図や液量図のかき方指導は【中学年】
- 31 関係図や数直線図や面積図のかき方指導は【高学年】
- 32 計算の意味と仕方の指導は
- □表現力をつける算数授業スタンダード
- 33 思考の足跡がわかる板書の仕方は
- 34 机間指導のねらいは
- 35 「○つけ法」とは
- 36 一人で考える場面での「○つけ法」は
- 37 「意味付け復唱法」とは
- 38 What,Whereの発問とは
- 39 児童の考えの取り上げ方は
- 40 学び合いには3つの型が
- 41 「学び合い」の学習とは
- 42 児童が発表する力をつけるには
- 43 児童の発表のさせ方は
- 44 「学び合いカード」とは
- 45 「聞く力」を育てるには
- 46 児童を主体的に活動させる教師の発言は
- □わかる授業につながる定着チェック・評価スタンダード
- 47 「数と計算」チェック項目【A 記数法,F その他】
- 48 「数と計算」チェック項目【B 加法】
- 49 「数と計算」チェック項目【C 減法】
- 50 「数と計算」チェック項目【D 乗法】
- 51 「数と計算」チェック項目【E 除法】
- 第1学年「数と計算」チェックテスト
- 第2学年「数と計算」チェックテスト
- 第3学年「数と計算」チェックテスト
- 第4学年「数と計算」チェックテスト
- 第5学年「数と計算」チェックテスト
- 第6学年「数と計算」チェックテスト
- 52 自己評価項目や評定尺度のつくり方は
- □算数を楽しむ環境・教材づくりスタンダード
- 53 授業を支える教室環境づくりは
- 54 教室環境づくりの実際は【算数の考え方】
- 55 教室環境づくりの実際は【発表の仕方】
- 56 教室環境づくりの実際は【声の大きさ】
- 57 楽しみながら定着を図る「算数ゲーム」は
- @もじこう レトロ 2525 すごろく
- Aタングラムに チャレンジ!
- Bかぞくで たのしむ ひきざん ビンゴゲーム
- Cかけ算 ビンゴカード
- D4個の数字で,10にしTEN!
- あとがき
- 引用・参考文献
- 研究同人
まえがき
今,学校は,急激な社会変化の中,教育基本法の理念を具現化し,教育振興基本計画の着実な実施へ向けて,課題の多い新しい教育の時代を迎えています。特に算数科では,授業時数の増加とともに学習内容の下学年への移動や新しい内容が入ってきました。
さて,門司中央小学校では,そうした教育界の大きな動きを踏まえ,児童の実態や保護者・地域の願いなどから,平成18年度より研究主題を「『確かな学力』を育てる算数科学習指導の創造」とし,研究を推進してきました。そして,「児童に『確かな学力』を育てるには,学校が一つになり日々の授業を大切にすること」を基本方針に,全ての職員が一致協力して研究実践を積み上げてきました。その結果,平成19年7月31日に,北九州市教育委員会から「学校大好きオンリーワン事業」の委嘱を受け,算数科の研究をさらに推進することになりました。本市の教育行政施策である「学校大好きオンリーワン事業」とは,各教科の研究実践拠点校を決めて,先導的な取組をし,それを普及することをねらっています。そこで,本校では,教師の指導力向上のために「算数授業づくりスタンダード」を作成し,ひいては児童の学力向上に寄与していくことにしました。
本校の研究推進にあたっては,平成18年度から愛知教育大学大学院教育実践研究科教授の志水廣先生を顧問講師にお迎えしました。毎年2回の算数フォーラムを実施し,授業を公開し,校内研究の推進の在り方や算数授業づくりについて,協議等をしてきました。
本校の算数授業の特色は,志水廣先生が提唱する「○つけ法」や「意味付け復唱法」などを基盤に,「数学的な思考力・表現力」を高めていくところにあります。児童に「確かな学力」をつけるためには,学校が一つとなり,児童たちの教育にあたらなければなりません。授業においても同様で,教師が一丸となって計画的・継続的に児童に指導していかなければ十分な成果は上がりません。本校では,「算数授業づくりスタンダード」の作成を通し,日々の授業を振り返り,検証するとともに,その成果を広く伝えていくようにしました。
そうした取組の中で,今回本校の拙い研究実践の一端を著書としてまとめる機会を得ました。一冊の著書にまとめるには,これまでの実践を何度も問い直し,来るべき新学習指導要領の全面実施に生かせるように心がけました。
結びに,本校の顧問講師として継続して懇切丁寧にご指導を頂きました志水廣先生に心から感謝申し上げます。さらに,単行本化にあたっては,明治図書の木山麻衣子氏,林知里氏にお世話になりました。重ねてお礼申し上げます。
平成22年9月 北九州市立門司中央小学校 校長 /原田 博
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- 明治図書
- とても参考になりました。2017/5/1430代・教諭