現代教育科学 2005年12月号
「教師力」再生への戦略を糺す

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現代教育科学 2005年12月号「教師力」再生への戦略を糺す

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ジャンル:
教育学一般
刊行:
2005年11月8日
対象:
小・中
仕様:
A5判 116頁
状態:
絶版
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目次

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特集 「教師力」再生への戦略を糺す
提言・教員免許更新制導入で問われているもの
教員免許の専門性を実質的に高めるために
田中 統治
教師力の再生を期待して
山極 隆
免許更新制における適格性の判定
中田 康彦
更新制の内在的価値をどう展開すべきか
八尾坂 修
教師の人間力と実践的指導力
押谷 由夫
専門職大学院の創設で資質向上が図れるか
文科省の見識が問われる!
安彦 忠彦
教員の資質で専門職大学院の必要性が決まる
有田 和正
「教職大学院」の創設は教員の実践的指導力を向上させるか
門脇 厚司
授業技量検定は公的機関では無理か
「授業技量検定」のための客観的な判定基準が取り出せない
大内 善一
教師自らが団体を組織して乗り出す
天笠 茂
文科省の権限・役割の再構築を
佐藤 洋一
「教師力」再生へ―現場教師の提言
「教師力」向上への三つの突破口
松野 孝雄
授業の「モデル」を見て、技能は向上する
甲本 卓司
教師力再生のためのシステムが導入されているか
松藤 司
「教師力」再生へ―管理職の提言
授業力向上への諸方策をさぐる
向山 行雄
常識にとらわれない方策で再生
水上 義行
教師力「再生」への道標
村越 久雄
「学級経営力」アップのための修業
自覚に基づいた連続した手立てを
板倉 弘幸
「これでいい」と思ったら成長はない
水野 正司
〈思想〉や〈技術〉で教育を語る前に〈自己キャラクター〉を分析せよ
堀 裕嗣
「授業力」アップのための修業
修業はサークルがベースとなる
谷 和樹
TOSS授業技量検定で授業力を磨く
河田 孝文
「本当に多忙な教師」になるべし
長野 藤夫
教育ニュース・ズームアップ
1)義教費で文科省と総務省が対立 2)きめ細かい指導目指す予算要求 3)多様化する教員採用試験の実態
安達 拓二
「授業批評の力」を鍛える (第9回)
問いと答えの水準を高める
齋藤 勉
授業を変える学習集団づくり (第9回)
「学びの共同体」と学習集団の実践
柴田 義松
校長が学校を変える (第9回)
ケース検討会は何を問いかけているか
大森 修
TOSS授業技量検定受検のドラマ (第9回)
ライセンス挑戦でプロ教師を目指す
吉川 廣二
続・TOSS授業技量の検定 (第9回)
TOSS技量検定五段への挑戦(上)
向山 洋一
〜それはサークルの結合力がものをいう〜
なぜ検定外・算数教科書を創ったか (第9回)
発展する教育課程(下)
横地 清
編集後記
江部 満樋口 雅子

■編集後記

◯…指導力不足教員の増加をめぐって、教員免許更新制の導入が問題になっていますが、文科省の義務教育アンケートの結果では、保護者は三分の二が賛成しているのに対して、教員の賛成派は二五パーセントであり、反対派は三四パーセントに達しています。ところが、教育長、首長、学校評議員は六〜七割が導入を支持しています。さらに、校長、教頭の半数以上も導入に賛成しています。専門新聞の解説では「指導力不足教員を教壇に立たさせないという実質を伴った制度の誕生は微妙な情勢となっている」ようです。

◯…一方、中教審の教員養成部会でも免許授与の仕組みについて多くの時間を費やしている模様です。それは現在の免許が科目履修の証明書でしかなく、教員としての適格性や専門性を認定して授与されていないことが問題となっているからです。結果として、現行の教員免許は、適格性、専門性を認定していないのだから現職教員への免許更新制の導入はできないということのようです。

◯…他方で、教委や教育センターが主催する行政研修の中身も問われています。さらに専門職大学院の創出が出ており、こちらもその中身が問題になっています。「教師力」再生の問題は、まさに国家百年の計にも該当する重要な課題であるにもかかわらず論議は空転の傾向にあります。近年の教師の学習、研究への不熱心さは増加傾向にあるとの指摘がありますが、その理由として「多忙」をあげる人が多いようです。今や教師の力量形成とその支援は、緊急の課題となっています。本号は警告の意味を含めて特集を組みました。

〈江部 満〉

◯…最近、珍しい体験をしました。某大学教授が、司会の仕事は「発言された方の話を要約、整理することだ」と思われているだけでなく、なんと実演される場に立ちあってしまった―ことです。

失礼ながら、司会された方より知識も経験もおありの教授陣の御発言のすべてに対して「◯◯先生の今のお話は、こういうことでした」と堂々と我流要約をされる姿には、もうアゼンとする以外になし…。

この内容が、会場で聞いている方々は「理解する能力がない」と広言していることになること。発言した方々は「発言内容、発言方法が聴衆に理解される水準ではない」といっていることになることに気づいているのかと、腹立たしく思いました。一番問題なのは、貴重な日曜の時間を、このリフレーンのおかげで「参加者全員から30分余の時間を奪った」ことに無自覚なことです。

テレビでリフレーンなど皆無なのに…と帰りの新幹線でカリカリしておりました。

〈樋口雅子〉

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