- 特集 無理なく効果的な「個別の指導計画」づくりを
- 特集について
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- 提言
- 計画・実施の十分条件を
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- 「個別の指導計画」概説
- 特別支援教育を支えるためのツールとしての「個別の指導計画」
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- 事例
- 通常の学級で使う「個別の指導計画」
- 通常の学級の特徴を生かして
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- 社会性に関する指導事例
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- 通級指導教室で使う「個別の指導計画」
- 音韻障害とLDのある女児の指導
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- 知的障害学級で使う「個別の指導計画」
- よりよい個別の指導計画に向けて
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- 特殊学級で使う「個別の指導計画」
- 保護者と相談して作成する個別指導計画
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- 親の会が参加して作る「個別の指導計画」
- 個別の指導計画を作るきっかけづくりを
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- 解説とコメント
- 活用できる道具として,そして縦のつながりをつくるための道具として
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- 【特別寄稿】特別支援教育先進事例
- 特別支援教育に向けて「今,できることを」(香川県)
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- 親の会ニュース (第11回)
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- 医療との連携 (第11回)
- 教育現場で役立つ医療を目指してB
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- 〜養育者を支える〜
- 実践の小箱/臨床学校現場から (第10回)
- 根づいてきた校内支援
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- 情報最前線/行政や海外の動向は (第11回)
- 全都道府県におけるモニターの実施
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- LD指導と教材
- ことばを育てる教材
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- 「数と計算」のつまずきと教材
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- 仮名の模写が困難な子どもへの書字指導
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- 教室で取り組める感覚運動
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- 一度は手にしたい本
- 『読んで学べるADHDのペアレントトレーニング』/『ADHDの明日に向かって』
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- 編集後記
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特集について
無理なく効果的な「個別の指導計画」づくりを
明治学院大学教授/緒方明子
「個別の指導計画を作成しないで,どのようにして日々の指導が行われているのであろうか?」
平成15年9月に文部科学省が実施した「小・中学校におけるLD,ADHD,高機能自閉症等の児童生徒への教育支援に関する体制整備の実施状況調査」の結果を見てわいてきた疑問です。
この調査の結果からは,個別の指導計画を既に作成している小学校は全国の13.7%,中学校で11.6%であることが示されています。最も多い自治体でも33.6%という状況でした。
先の疑問への答えを探しながら考えをめぐらせていると,いくつか思い当たることがありました。
一つは,「個別の指導計画」を非常に洗練された専門的な文書と思われている先生が多いのではないか,ということです。作成するのに時間もエネルギーも必要とする大変なものであり,また,年度途中で変更などできないので慎重に取り組まなくてはならない,というイメージがあるのではないでしょうか。
このようなイメージが個別の指導計画の作成を邪魔しているのかもしれません。
個別の指導計画は適切な指導を実施するための道具です。今,何を指導するべきか,どのように指導すればよいのか,どのように指導を進めていけばよいのかということがわかり,安心して指導に取り組むための道標ともなります。
本特集では,個別の指導計画の本来の意義を見直し,さらに作成方法のヒントを提供したいと思います。
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