- 特集 「教師力の低下」どこに問題があるか
- 提言・「教師力の低下」どこに問題があるか
- 教師力低下は「指導する」使命感の欠如から
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- いま求められる「教師力」とは
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- 教師力向上の手がかりはどこに
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- 生涯修業の師魂で生きる教師に
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- 子どもの学級力を育てる教師の力量
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- これからの教師に求められる資質能力とは
- インクルーシブな教育に求められる教師の資質能力
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- 子どもの伸びていく可能性を信じ切る教師こそが求められていく
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- 前向きな教師は伸びる
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- 個性豊かな教師の必要性とは何か
- 教師の魅力が学級をつくり学ぶ意欲を育む
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- 本物の個性豊かな教員を育てる研修は?
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- 個性的より明るさ―「明るさ」が教師力の三分の一をカバーする
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- 子ども理解・指導力は確かか
- 教師自身による「教師力」向上の“条件整備”の確立
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- 「師厳にして然る後に道尊し」
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- 「見えども見えず」状態からの脱却
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- 「教師の都合」よりも、「生徒の都合」を優先させているか?
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- 集団指導の力は確かか
- 教師力をひらく学習集団の育成―看過された集団指導力の確保
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- 集団指導の力は「学級会」ではっきりと求められる
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- 群れを統率する教師の強い意志と高い技能が必要だ
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- 怒鳴って叱る旧教育文化よサヨウナラ、教えてほめる教育が始まる
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- 授業力は確かか
- 授業力が危ない! 本を読み、研究授業一〇〇回をクリアーしよう
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- 「TOSS授業技量検定」は、努力の方向性を示し、力量を上げるシステムである
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- 五つの力で、授業力を検証する
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- 前へ進む若き仲間へのメッセージ
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- 授業技量を高めることに本気になれ
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- 「指導力不足指導主事」も深刻な病である
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- 科学技術教育立国論 (第1回)
- 理科は生活や社会に役立つと実感させよう
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- 宗教教育における教師の責任 (第1回)
- 宗教教育を始める前に
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- 新教授学理論に学ぶ (第1回)
- レッスンスタディの教授学
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- 不適格教員の問題 (第1回)
- 不適格教員を生産する一部の不適格教育学部教官
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- 道徳教育のこれからの課題 (第1回)
- 「修身科=悪玉」論だけでは何も解決しない
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- 編集後記
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■編集後記
○…本誌の昨年度の連載で、「教師力とは何か」を問うた梶田叡一氏は、「ゆとり教育の時代には、授業をしないで支援に徹しようというスローガンを旧文部省の教科調査官や教育委員会の指導主事が声高に言って廻ったり、また観念的な教育学者の一部もその尻馬に乗るような講演をして廻ったり、そうした趣旨の原稿を各種雑誌に書いたりもしていた」と皮肉っていました。
○…そうした「指導排斥」「教師力軽視」の風潮の中では、教師の備えるべき専門性や資質能力ということも等閑視されてきたのも当然である、とも述べられていました。しかし、このままではならないという教育再構築の動きの中で、「教師力」の再認識が問われるようになりました。
○…二〇〇六年七月の中央教育審議会答申「今後の教員養成・免許制度の在り方について」の冒頭では、次のように述べられています。「教職は、人間の心身の発達にかかわる専門的職業であり、その活動は、子どもたちの人格形成に大きな影響を与えるものである。近年、子どもたちの学ぶ意欲の低下や規範意識・自律心の低下、社会性の不足、いじめや不登校等の深刻な状況など、学校教育における課題は、一層複雑・多様化するとともに、LD(学習障害)、ADHD(注意欠陥/多動性障害)や高機能自閉症等の子どもへの適切な支援といった新たな課題も生じてきている。このような状況の中で、学校教育に対する国民の期待に応え、信頼される学校づくりを進めていくためには、何よりも教員自身が自信と誇りを持って教育活動に当たることが重要である。」
○…この答申では、「教員に求められる資質能力」について改めて再認識を求められているわけです。教育者としての使命感や広く豊かな教養、特に「教科等に関する専門的知識」なども求められているわけです。梶田氏も連載で強調されていたように、今こそ「教師の使命感と生き方」が問われているわけです。同時に「指導力不足教師」や「使命感」に欠ける「不適格教師」の再生を問題とするべきときではないでしょうか。
(江部 満)
○…「長い間、愛読していただけに本当にとても残念です。これも時代の流れなので仕方がないのでしょうか」
「また、ぜひとも、復刊してください」
「樋口さんなら、きっと、新しい分野にチャレンジするのでしょうね。どんな提案があるのか楽しみです」
永年、企画を担当してきた月刊2誌を廃刊にしたというご挨拶へのリアクションの数々をいただきました。
(今まで、ご愛読いただいたこと、感謝、感謝です)
というように、廃刊を惜しむお声や、お励ましのお声を数々いただき、いささかシュンとなっている―これが現在の心境です。
それにしても。
一言、何か、あるのでは〜
と期待していた意中≠フ方ではなく、予想外の方からご連絡をいただき、自分の読者像にズレがあったのでは―と、今さらながら、不明を恥じております。
(樋口 雅子)
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