- 特集 論理的思考力を育てる授業開発
- 提言・論理的思考力を育てるために―授業のここを変えよう
- 表現の根拠を問う指導と表現結果を検討する指導を
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- 「総合的な学習」を支える基礎としての「言語論理教育」
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- 「演繹」・「帰納」は役に立たない
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- 「見えない思考」から「見せる思考」へ
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- 論理的思考力を育てる指導内容の検討
- 説明文教材のどこに注目するか
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- 話す・聞く指導でどこに注目するか
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- 作文指導でどこに注目するか
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- 論理的思考力を育てるための説明文の授業開発・そのヒント
- 小学校/抽象と具体を結ぶことを窓口に
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- 小学校/教材の一部分の論理と組み立てを使って説明文を書く
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- 小学校/読み取りの指導だけでは論理的思考力は育たない
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- 小学校/思考を促す授業づくり、四つのヒント
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- 中学校/調べ・確かめる「読むこと」の授業
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- 中学校/リライト教材で論理的思考力をつける
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- 論理的思考力を育てるための話す・聞くの授業開発・そのヒント
- 小学校/「順序よく」話すための実践提案
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- 小学校/「接続詞」と「リード文」で発話の論理的構成を支援する
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- 小学校/論理的思考力を自己内対話に向けて
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- 小学校/小学校中学年の論理的思考を強化する話す・聞く学習
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- 中学校/論理モデルを活用し、振り返りを重視した学習
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- 中学校/話し合い活動の展開とメモの活用
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- 論理的思考力を育てるための作文の授業開発・そのヒント
- 小学校/子どもの思考の流れに沿ったプリントで意見文入門を
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- 小学校/目的意識、相手意識をしっかりもって書く説明文の指導
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- 小学校/観点は「具体的なことば」
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- 小学校/全ては納得するところから
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- 中学校/具体的事例を見つけるのが難しい
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- 中学校/論理的思考力を育てる学習
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- 続国語教育者への道 (第9回)
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- 話し言葉が育つ教室 (第21回)
- 基礎技能が支える楽しい「話す・聞く活動」
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- 現場訪問 「『生きる力』を育む国語学習」最前線 (第33回)
- 学ぶ力を高める授業の開発
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- 書評
- 『新国語科に必要となる指導力』(増田信一著)
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- 『「伝え合う力」を育てる指導細案 小学5・6年編』(瀬川榮志監修他)
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- 国語教育人物誌 (第117回)
- 山形県
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- 福島県
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- 茨城県
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- 栃木県
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- 編集部に届いた研究紀要・図書から
- 相互交流のコミュニケーションが国語教育を変える (第9回)
- 言語技術教育と「読書へのアニマシオン」
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- 「基礎・基本」の育て方・教え方 (第9回)
- 「書くこと」の指導(4)
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- 移行期の小学校国語科授業の重点化 (第9回)
- 移行期の国語科授業の取り組み方(9)
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- 移行期の中学校国語科授業の重点化 (第9回)
- 移行期における国語科の学習指導(9)
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- 作文指導を一斉学習指導に戻そう (第3回)
- 随意選題作文は学習指導の方法にはならない
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- 文学の言葉から論理的な言葉へ (第9回)
- 論理的な文章を書くための基礎知識
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- 国語科と総合的学習の連携 (第9回)
- 実践事例2・効果的な活用段階を設定した実践
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- 編集後記
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編集後記
〇戦後の学習指導要領の改訂の度に、「思考力の育成」は問題になってきたといえるようです。しかし、小田迪夫氏が指摘されているように、「言語と一体である思考はあまり意識しないで、国語学力がどう育ったかを授業成果として評価してきた」という実践の状況があります。
〇柴田義松氏ではないが「わが国では論理的思考は自然に身につくものとして軽んじる傾向がある」ことも否定できません。それはまた、井上尚美氏が批判されているように「論理的思考力の不足の最大の原因は、指導する教師の意識が変わらないからである」という指摘も検討に値することかもしれません。
〇今回の改訂に際して、教育課程審議会は「自分の考えをもち、論理的に意見を述べる能力」の育成を強調していました。では、国語科の授業の中で「思考力」を身に付けさせることは、どういう指導内容をめざしているのでしょうか。「解説書」によれば、例えば一・二学年の目標のキーワードである「順序」を大事な論理的思考の一つとしてあげています。それは、「ものごとを順序立てて整理する力は、内容を理解するためにも、自分の考えを表現するためにも基本となる論理的思考力だ」というわけです。
〇三・四学年の「内容の中心」とか「段落相互の関係」も関係的に考えるということが重要な論理的思考になる、といっています。さらに五・六学年の「事象と感想、意見の区別」も理由や根拠を明確にして自分の考えを述べることなど大事な論理的思考力の育成に関連してくる、と解説しています。
(本堂寛・大熊徹編著から)
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