- 特集 子どもが熱中する「漢字文化」の授業
- 提言・国語授業を知的にするために
- なぜ「漢字文化」の授業が必要か
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- 「漢字文化」の授業で子どもが変わった
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- 「漢字文化」の授業の組み立て方
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- 子どもが熱中する「漢字文化」の授業―低学年
- 人が変身「人かくれんぼ」
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- 子どもの名前の成り立ちを参観日で
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- 漢字文化の授業 さまざまなバリエーション
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- カタカナのお母さん
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- 動物に関係する漢字の成り立ちを楽しく、奥深く
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- 子どもが熱中する「漢字文化」の授業―中学年
- 子ども達が知的に興奮 点のつく漢字
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- 意味を知って納得! 楽しい漢字文化の授業
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- 漢字文化の授業をすれば、三年生の子でも、中国の思想・文化の一端にふれることができる
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- 漢字の組み立てを変化のある繰り返しで学ぶ
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- 「止」を礎にした漢字文化の授業 「正」「歩」「出」「足」「武」
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- 子どもが熱中する「漢字文化」の授業―高学年
- 日本製の漢字「国字」
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- 「人」に関する漢字で、知的な漢字文化の授業をする
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- インターネットのサイトを使った授業
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- 「秋」は、最も重要な時期であった
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- インターネットランドを使った授業で教科書の単元も熱中する授業に変わる
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- 子どもが熱中する「漢字文化」の授業―中学校
- 「漢字文化」の授業の三原則
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- 読みの複雑さが生徒の知的好奇心をくすぐる
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- 漢字文化の授業で日本語の歴史を教える
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- 知的な興奮に包まれる漢字文化の授業
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- 「漢字文化」の授業に役立つ文献紹介
- 「漢字文化の授業」の基本文献
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- 「伝え合う力」を育てる教室づくり (第31回)
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- 「読書に親しむ」授業づくり (第31回)
- 小さなグループで読書会を開こう
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- 書評
- 『国語科 到達目標に達しない子への補充的指導』(伴一孝他編著)
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- 『読む力・考える力を育てるノート指導』(須田実編著)
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- 国語教育人物誌 (第175回)
- 鳥取県
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- 島根県
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- 岡山県
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- 広島県
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- 国語教育時評
- 「論文の書き方」指導の参考書
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- 現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第91回)
- 心と技が育つ伝え合い学習 国語科教育の体系化と指導法の組織化で授業改革を促進
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- 国語の授業力の向上 (第7回)
- 授業技量検定当日の一部始終(後半)
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- 〜瞬間風速 授業技量検定三段取得 手に入れた落ち着きの境地〜
- 国語学力を高める基本実践技法 (第7回)
- 書くことの指導(1)
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- 国語科教育が言葉の教育になる日は来るのか (第7回)
- 理屈の知識よりも実用の役に立つ文法の必要性
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- 到達目標としての言語技術 (第7回)
- 学びの「質」と学習過程論3
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- 〜聞く学力(読み解く技術)と「基礎学力」〜
- 学力保障の説明責任・結果責任 (第7回)
- 「国語科」をメタ認知してみると
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- 〜他教科等の基礎教科として機能しているのか〜
- 編集後記
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編集後記
○…「漢字ぐらい簡単に教えられる」と簡単に考えていた新人教師は多いのではないでしょうか。「教えることと自分が書けることとは、全く別だという当然のことに気づいていなかった」という若い教師の告白を聞いて衝撃を受けたことが今も記憶に残っています。
○…ではこの若い教師は何をしたか。(1)毎日授業中に教え、宿題に頼らない、(2)漢字の覚え方を教える、(3)自分で学習するシステムを作る、(4)間違いやすい字を特定し確認する、ことを実施したのです。その結果は「目から鱗の漢字指導法」の体得に役立ったというわけです。
○…これまでの「漢字学習」といえば、読み、書き、意味が中心でした。これに対しTOSSの向山洋一氏は、「漢字文化」の学習を提唱されています。漢字を教えるということは、「自然観」「哲学」「東洋の思想」を学習させるのだと主張されています。漢字の学習は英会話の学習とは異なる内容があるというわけです。
○…例えば向山氏がいわれるように「土」の下の線「一」は大地を表し、上の「十」は植物が芽生え双葉が出た状態を表していると解説しています。「漢字」ではこのような「なりたち」を内包し、「哲学」ともいうべき自然の摂理を表現している部分があるというわけです。
○…この「漢字文化」の授業を受けた子どもたちが、楽しかった、面白かった、漢字の意味もわかった、漢字は奥が深いと感想を述べている実践報告を読んだことがありますが、まさに「授業が知的に変わる」よい例といえないでしょうか。
○…本号は「漢字文化の授業」によって、覚えるだけの漢字学習から、知的な漢字文化の学習へと転換させる契機になればと考えた特集です。
(江部 満)
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- 明治図書