『国語教育 2024年3月号 楽しく力がつく！国語あそびベストセレクション』の詳細情報

　「あそび（遊び）」は，子どもにとっても大人にとっても，聞くだけで自然とワクワクした気分になる魔法のような言葉です。年度末の３月号では，子どもも先生も楽しめて言葉の力もつく，そんなあそびをご紹介します。

　授業中にあそびの要素がある活動を取り入れることには，２つのメリットがあると考えます。１つ目は，子どもたちが主体的にかかわる雰囲気をつくることができることです。最近の授業では，子どもが主体となって交流したり活動したりする場面が多く見られますが，子どもたちみんなが，そういった活動が好きだとは限りません。中には，苦手意識をもっていたり，活動にあまり興味をもてなかったりする子どももいると思います。そういった子どもも含めて，クラス全員が学びに向かうような授業設計を考える際，あそびを取り入れることで，子どもたちが熱中する授業づくりが可能になります。２つ目は，交流などで協働的にかかわる雰囲気をつくることができることです。あそびを授業の最初に行うことで，緊張感をほぐし，子どもたちの中に話しやすい雰囲気やかかわりやすい雰囲気ができ，授業中盤以降の交流活動にもよりスムーズに取り組めるようになるのではないかと思います。このようなあそびを，言葉の力をつけるという観点から，学習指導要領の〔知識及び技能〕（１）言葉の特徴や使い方に関する事項をもとに，５つに分類してご紹介します。令和４年度「国語に関する世論調査」は言葉の使い方に関する調査ですので，その調査結果についての特別寄稿と合わせてお読みいただければ幸いです。