- 特集 新教育課程提示の「8つの国語力」をこう授業する
- 新学習指導要領から見た向山型国語の先見性
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- 向山型国語で学力保障する3つのキーワード
- 認識のものさし
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- 学び方のシステム
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- 学習の系統性
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- 向山実践に合った指導のヒントと勘所
- 「描写」
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- 「要約」
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- 「紹介」
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- 「説明」
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- 「記録」
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- 「報告」
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- 「対話」
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- 「討論」
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- 学年別「8つの国語力」を授業する[3・4月]
- 1年
- 入門期の文字指導、くっつきの「を」教師が間違えて、子どもをのせる
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- 「文を長く書かせる指導」で描写する力をつける
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- 2年
- 「描写力」をつける向山型作文指導
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- 言葉をつないで文章をつくる技術
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- 3年
- 「モチモチの木」(光村図書3年下)
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- 「わかば」(光村図書3年)
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- 4年
- 「学習のシステム」と「討論の基本的技能」を押さえ、教室を知的興奮に巻き込む
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- 子どもの意見を最大限に引き出す討論の授業はこのステップで行う
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- 5年
- 「対話」鉛筆でおしゃべり+200字作文
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- 依頼状・礼状指導は手本を示す
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- 6年
- 「海の命」は、「色の検討」で討論する!
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- 教科書の項目例を使って授業する
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- 中学校
- アウトラインを使って分かりやすく「説明」する
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- 高校
- 限定して、小説の書かれ方を説明する
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- 向国TOSSランドレシピ
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- ノート指導の裏技
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- 向山型国語キーワード
- 教育課程
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- 満員御礼!「向山型国語教え方教室」
- 向山型で指導すればどの子も国語が好きになる!
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- 巻頭コラム
- まず8つの項目の先行研究を調べる
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- 巻頭論文
- 国立教育政策研究所が「我流」の指導法では、学力がつかないことを発表!
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- 向山型国語に挑戦/論文審査 (第35回)
- シンプルなスキルで豊かな表現を!
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- 逆転現象を生む授業の組み立て方
- 「逆転現象」が起こる授業の条件
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- 向山型で教科書教材を授業する
- 「せつめい書を作ろう」(3年)の授業
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- 五色百人一首のユースウェア
- 基本のルールと指導法
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- 学級崩壊を立て直した五色百人一首のドラマ
- 楽しいからこそ,ルールを守るようになる
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- 向山推薦!この2人の発問づくり競演
- 「秋来ぬと目にはさやかに見えねども…」
- 風の音は聞こえているか
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- 話者の見えと位置が、人物像を解く鍵になる
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- 新分析批評入門
- 「対比」を教える授業・「対比」を使った授業
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- 特別支援の子どもが熱中した参観日のこの授業
- 低学年/緊張と緩和で組み立てる
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- 高学年/変化のある繰り返しで子どもを引きつける「漢字文化の授業」
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- 誌上授業技量検定観戦記
- 産みの苦しさと問題提起
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- インターネットで変わる漢字文化の授業
- TOSS漢字文化検定HPを作成
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- 欲しい情報が検索できる!すぐ手に入る!TOSSインターネットランド
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- 画期的提案!江副文法をTOSS教師が授業する
- 4年生に挑戦!説明しない時数詞の授業展開
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- 向山実践を読み解く
- 「冬景色」の授業C
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- 〜第1時(4)・第2時(1) 現代文との表記の違いを見つける〜
- 向山型国語サークル情報
- TOSS初心者で結成した「法則化20%」
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- 春のTOSSデー・国語限定講座に向けて
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- 8つの国語力を向山型国語でこう授業する
- 描写〜まず、教師が描写せよ〜
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- 授業で生徒を変えた中学教師の向国実践記
- 型を活かした授業作り
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- 授業で失った信頼を授業で取り戻す
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- 腹の底からの実感! 向山型国語を知る前と後
- 必ずできるようになる!
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- あの子が取った! 五色百人一首のドラマ
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- 学級経営の必須アイテム、五色百人一首
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- 「苦手」から「楽しみ」に変わる
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- 「もっと続けたい!!」の声が起こった授業参観
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- 漢字が苦手な子も100点が取れるようになる!向山型漢字指導
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- 女教師がチャレンジする向山型討論への道
- 「わ・き・お」から子どもの「問い」を導く
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- テーマ別 向山型国語QA
- 日本の文法教育に画期的な変革をもたらす江副文法
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- 読者のページ
- 江副文法は、日本で初めての日本語のための日本語文法なのです
- 編集後記
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- 向山型国語最新情報
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- 向山型国語に挑戦/指定教材 (第37回)
- 冬景色(文部省唱歌)
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巻頭コラム
まず8つの項目の先行研究を調べる
●本誌編集長 向山洋一
中教審経過報告では,国語力として次の8つが示されている。
描写,要約,紹介,説明,記録,報告,対話,討論
実践するには,先行実践を調べ,それぞれの項目について,必要な要件を整理することである。キーワード抽出が大切だ。
さらに,「易から難」へのステップを整理することである。
また8つの項目に示されてないけれども重要な項目も,あわせて整理しておくとよい。
例えば「問いの文」「段落の対応」「トピックセンテンス」「視点」「話者」「対比」などの概念である。
私の実践では,8つの項目が,ほぼ出されている。
描写では,「6つのレトリック」を使いこなした「風景」「状景」の描写がある。
夏休み作品を示しながらの「ショウアンドテル」も,描写の1つだ。「報告」の要素もある。「長い文を書く」も,描写だ。
「鉛筆対談」「鉛筆おしゃべり」は,対話の出発点だ。
学級新聞に「友人の良い所」を書くのは,紹介であるし,本の紹介は良くされているだろう。
「要約」には,技術が必要だ。
100人の子どもが「20字で要約」して,全員がほとんど同じ文になるのが,要約指導だ。
私が「桃太郎」の要約指導を発表したとき,大げさに言えば,日本中の国語教育関係者がビックリした。
有田先生,酒井先生などは,「向山式要約指導のすごさ」を,雑誌に書いたほどだ。筑波大附属小の子どもにも,効果絶大だったという。どの子の要約も同じ文になったのだ。
討論と討議は違う。
討論とは,「論を討たせる」ことである。
「討論の授業」がそうだ。
学級会は「討論」ではなく,「討議」だ。
「論で討って議する」のである。つまり多数決で決めるのが「討議」だ。
「研究」の場では「討論」をして,「運営」の場では「討議」をするのである。
報告は「事実」と「意見」を分けて書かせることが大切だ。教師でも,この2つをゴチャまぜにしている人が多い。
このよう言語技術をきちんと教えることこそ,国語学習なのである。
国語力として,言語技術が重視されてきたことは,私たちの主張が正しかったという証明でもある。
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- 明治図書