- 特集 「単元構造の型」習得で国語の授業は深まる
- 授業を変える単元構造の「型」
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- 物語教材での単元構造の「型」
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- 説明文教材での単元構造の「型」
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- 詩の授業での単元構造の「型」
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- 子どもの意見を取り入れる「型」
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- 「型」を支える日常的な指導
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- ミニ特集 効果的な“聞く力”のトレーニング法
- “聞く力”がもたらす効果
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- 3年生―“聞く力”のトレーニング法 「聞くに足る内容」であることが大前提。その上で日々効果が見える「連絡帳の聴写」を行う
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- 4年生―“聞く力”のトレーニング法 「聞かせる」場面を意図的に作る
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- 5年生―“聞く力”のトレーニング法 教師や友達の話を聞いてよかったという経験をたくさん積ませる
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- 6年生―“聞く力”のトレーニング法 コメントさせることで聞くことを能動的作業へと変換する
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- PISA型スキル
- 「教師なら必ず持っておくべき一冊」
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- 「よみとりくん」で非連続型テキストを使った読み取りも楽しくできる
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- 向山型国語キーワード
- お手本を写す
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- 満員御礼!「向山型国語教え方教室」
- 向山型国語1時間の組み立てを明らかにする!
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- 巻頭コラム
- 単元構成のポイント
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- 巻頭論文
- 向山型国語の「型」を組み立てて授業を造る
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- 学年別・向山型の授業「読み聞かせ」を活かした授業[9・10月]
- 1年
- 漢字絵本の読み聞かせで漢字に興味をもたせる
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- 「読み聞かせ」を「かるた遊び」「読みよりスキル」への布石とする
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- 2年
- 「アニマシオン」に大喜び!
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- 本が大好きな子を育てる
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- 3年
- 「再話」に取り組ませる
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- 環境と機会を学校で作る
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- 4年
- 問題を入れながら楽しく行う
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- 読み聞かせで漢字文化を教える
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- 5年
- 「読み聞かせ」の授業をしたいなら,語りの技術を身につけよ。
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- 「宇治拾遺物語」の読み聞かせから,古典の面白さを伝える
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- 6年
- 絵本と暗唱で落語を学ぶ
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- 「読み聞かせが生きる」授業「子子子子子子子子子子子子」から「宇治拾遺物語」へ
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- 中学校
- 学習した内容を意識して聞かせる
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- 古典は読み聞かせから始めよ
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- 向山型で言語力育成授業を行うとこうなる
- 「漢字辞典の使い方」では,丸ごと視写させる箇所がある。
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- 向山実践「学級通信」から8つの言語活動を抽出する
- 向山実践の「30秒の自己紹介」,わずか2行の裏にある奥深さ
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- 教室で起こった五色百人一首のドラマ
- 「五色百人一首でたくさんの感動」
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- 教材が生んだドラマ
- 「うつしまるくん」
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- 〜集中が途切れやすい子も熱中した『うつしまるくん』〜
- 向山型国語に挑戦/論文審査 (第50回)
- どこをとりあげるのか
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- PISA型対応ワークと教科書教材をこう連携させる
- 伝え合う力〜新聞記事から「何を読み取るのか」,その学習をPISA型対応ワークで行い,教科書教材で練習する。
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- この「授業システム」でできない子ができるようになった!
- 低学年/教師が何度も何度もわざと間違えて,正しい漢字の書き方を定着させる
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- 高学年/指名なし音読にスモールステップを設ける
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- 翔和学園の中に見る向山型国語の事実
- 日々『暗唱・直写スキル』に救われている
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- 新分析批評の授業が読解力をあげる
- 教師の評論文を示す
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- 知的興奮を! 江副文法の授業
- 江副文法には《文法アレルギー》を癒す力がある
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- 向山実践を読み解く
- 『ふるさとの木の葉の駅』授業記録C
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- 〜「木の葉駅」か「木の葉の駅」か〜
- 向山型のここを学べ!「型」はここにある
- 「寅さん」の「シーン」と同じである
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- 誌上対決!読解力向上授業実践
- 文種に応じた読み方を指導する読書指導
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- 「書きかえ」によって「情報の取り出し」と「解釈」を境界知能の子を巻き込んでできる
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- 中学校でのダイナミックな向山型討論授業
- 発表された意見をこう捌く
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- 「伝統的言語文化」の授業づくり
- 『名文・格言暗唱かるた』で遊びながら,伝統的な名文・詩文に親しむ
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- 読み聞かせ・読解・音読・かるたで,「神話・昔話」の授業を組み立てる
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- 伝統的言語文化の授業に欠かせないTOSS教材
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- 子どもが熱中する!大好きになる!魅力あふれる『名句百選かるた』
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- テンポよく,数多く,触れさせよ
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- 五色百人一首を覚えるブームを仕掛ければ学級全体のレベルが一気にあがる
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- 向山型討論につながる日常的な指導のツボ
- 討論への1歩 一字一句正確に見ることができる力をつける
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- テーマ別 向山型国語QA
- 初めて分析批評の授業に挑戦した人のQ
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- 読者のページ
- 「書く活動」場面ごとの向山型活用の方程式が読者に拡がっています。実践への挑戦,感動のお便りがたくさん届いています。
- 編集後記
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- 向山型国語最新情報
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- 向山型国語に挑戦/指定教材 (第52回)
- 春の小川/高野辰之
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巻頭コラム
単元構成のポイント
●本誌編集長 向山洋一
その担任の国語の授業が良かったかどうかは,そのクラス全員の作文を読めば分る。
作文には,国語の学力のすべてが,表われてしまうのだ。
向山学級の国語の授業がどうだったかは,『やまなし』の評論文を読めば分かる。
クラス全員の作文が入っている。
しかも,「三代目」「四代目」の二世代の評論文集だ。私が30代の時の実践である。
その昔,出口論争に,「子どもの分析」をもとに参加したとき,江部編集長から,「失礼ですが,どのくらい先生の手が入ってますか」と,電話をもらった。
何十年も『国語教育』誌の編集長をしている江部氏が「子どもの作文は想像を絶する高いレベル」と思ったからだ。
私は,すぐに,全員分の作文を(これまでの作文のコピーも),山のように送った。
そこから,江部編集長とのつきあいは始まった。
このような,子どもの実力は,授業の中でつくられる。決して,宿題ではつくられない。(漢字の宿題など,教師の仕事の放棄だ)
ことばに敏感になること。正しい遣い方を辞書で調べようとすること。(例えば,着かえる,着がえる。着かえ,着がえ,はどれが正しいのか。椅子にすわるは正しいのか)。
シンプルで意味の通る文を書くこと。つまり「達意の文こそが名文であること」を,体得すること。
そして,文章を読めること。
「文章を読む」ということが,国語の単元構成の基本になる。
読み方は二つある。
一つは,論理的な文章。
問題提起の「段落」「文」「文字」をすぐにさがせること。
解の「段落」「文」「文字」などを,すぐにさがせること。
解の「論証」「実験」「説明」などを,いくつかにまとめられること。
これが基本だ。
そして,「基本とはずれた構成」について,検証できること。一つは,文学的な文章。
基本は,すぐれた作品を,たくさん読ませることだ。その工夫をすることだ。
そして,文学作品と分析していく,いくつかの「視座」について習得させること。
中心人物,対役など。場面の設定など。
話者の視点(一人称,三人称限定,三人称全知視点)の区別。
起承転結,序破急などの作品構成。
これらを,1学年で1つ学べばいいのである。
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- 明治図書