向山型国語教え方教室 2009年10月号
「単元構造の型」習得で国語の授業は深まる

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向山型国語教え方教室 2009年9・10月号「単元構造の型」習得で国語の授業は深まる

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ジャンル:
国語
刊行:
2009年8月24日
対象:
小・中
仕様:
B5判 96頁
状態:
絶版
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目次

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特集 「単元構造の型」習得で国語の授業は深まる
授業を変える単元構造の「型」
椿原 正和
物語教材での単元構造の「型」
伴 一孝
説明文教材での単元構造の「型」
谷 和樹
詩の授業での単元構造の「型」
杉山 裕之
子どもの意見を取り入れる「型」
星野 裕二
「型」を支える日常的な指導
甲本 卓司
ミニ特集 効果的な“聞く力”のトレーニング法
“聞く力”がもたらす効果
神谷 祐子
3年生―“聞く力”のトレーニング法 「聞くに足る内容」であることが大前提。その上で日々効果が見える「連絡帳の聴写」を行う
小貫 義智
4年生―“聞く力”のトレーニング法 「聞かせる」場面を意図的に作る
前田 道子
5年生―“聞く力”のトレーニング法 教師や友達の話を聞いてよかったという経験をたくさん積ませる
山田 仁
6年生―“聞く力”のトレーニング法 コメントさせることで聞くことを能動的作業へと変換する
上野 敦司
PISA型スキル
「教師なら必ず持っておくべき一冊」
小田 哲也
「よみとりくん」で非連続型テキストを使った読み取りも楽しくできる
細羽 朋恵
向山型国語キーワード
お手本を写す
谷 和樹
満員御礼!「向山型国語教え方教室」
向山型国語1時間の組み立てを明らかにする!
小嶋 悠紀
巻頭コラム
単元構成のポイント
向山 洋一
巻頭論文
向山型国語の「型」を組み立てて授業を造る
雨宮 久
学年別・向山型の授業「読み聞かせ」を活かした授業[9・10月]
1年
漢字絵本の読み聞かせで漢字に興味をもたせる
山田 恵子
「読み聞かせ」を「かるた遊び」「読みよりスキル」への布石とする
吉田 沙智
2年
「アニマシオン」に大喜び!
長澤 和博
本が大好きな子を育てる
田中 裕美
3年
「再話」に取り組ませる
田村 治男
環境と機会を学校で作る
守田 のぞみ
4年
問題を入れながら楽しく行う
田代 勝巳
読み聞かせで漢字文化を教える
大貝 優希
5年
「読み聞かせ」の授業をしたいなら,語りの技術を身につけよ。
溝端 達也
「宇治拾遺物語」の読み聞かせから,古典の面白さを伝える
家根内 興一
6年
絵本と暗唱で落語を学ぶ
山口 浩彦
「読み聞かせが生きる」授業「子子子子子子子子子子子子」から「宇治拾遺物語」へ
藤崎 久美子
中学校
学習した内容を意識して聞かせる
田上 貴昭
古典は読み聞かせから始めよ
渡辺 大祐
向山型で言語力育成授業を行うとこうなる
「漢字辞典の使い方」では,丸ごと視写させる箇所がある。
椿原 正和
向山実践「学級通信」から8つの言語活動を抽出する
向山実践の「30秒の自己紹介」,わずか2行の裏にある奥深さ
松崎 力
教室で起こった五色百人一首のドラマ
「五色百人一首でたくさんの感動」
西田 裕之
教材が生んだドラマ
「うつしまるくん」
頓所 陽子
〜集中が途切れやすい子も熱中した『うつしまるくん』〜
向山型国語に挑戦/論文審査 (第50回)
どこをとりあげるのか
向山 洋一
PISA型対応ワークと教科書教材をこう連携させる
伝え合う力〜新聞記事から「何を読み取るのか」,その学習をPISA型対応ワークで行い,教科書教材で練習する。
桑原 和彦
この「授業システム」でできない子ができるようになった!
低学年/教師が何度も何度もわざと間違えて,正しい漢字の書き方を定着させる
夏目 雅子
高学年/指名なし音読にスモールステップを設ける
服部 賢一
翔和学園の中に見る向山型国語の事実
日々『暗唱・直写スキル』に救われている
伊藤 寛晃
新分析批評の授業が読解力をあげる
教師の評論文を示す
高橋 恒久
知的興奮を! 江副文法の授業
江副文法には《文法アレルギー》を癒す力がある
染谷 幸二
向山実践を読み解く
『ふるさとの木の葉の駅』授業記録C
向山 洋一松本 隆行甲本 卓司
〜「木の葉駅」か「木の葉の駅」か〜
向山型のここを学べ!「型」はここにある
「寅さん」の「シーン」と同じである
山 佳己
誌上対決!読解力向上授業実践
文種に応じた読み方を指導する読書指導
太田 聡美
「書きかえ」によって「情報の取り出し」と「解釈」を境界知能の子を巻き込んでできる
吉川 誠仁
中学校でのダイナミックな向山型討論授業
発表された意見をこう捌く
長谷川 博之
「伝統的言語文化」の授業づくり
『名文・格言暗唱かるた』で遊びながら,伝統的な名文・詩文に親しむ
赤木 雅美
読み聞かせ・読解・音読・かるたで,「神話・昔話」の授業を組み立てる
手塚 美和
伝統的言語文化の授業に欠かせないTOSS教材
大関 貴之
子どもが熱中する!大好きになる!魅力あふれる『名句百選かるた』
井戸 砂織
テンポよく,数多く,触れさせよ
根本 直樹
五色百人一首を覚えるブームを仕掛ければ学級全体のレベルが一気にあがる
畑屋 好之
向山型討論につながる日常的な指導のツボ
討論への1歩 一字一句正確に見ることができる力をつける
奥田 純子
テーマ別 向山型国語QA
初めて分析批評の授業に挑戦した人のQ
星野 裕二
読者のページ
「書く活動」場面ごとの向山型活用の方程式が読者に拡がっています。実践への挑戦,感動のお便りがたくさん届いています。
編集後記
谷 和樹雨宮 久杉山 裕之
向山型国語最新情報
雨宮 久
向山型国語に挑戦/指定教材 (第52回)
春の小川/高野辰之
西岡 美香

巻頭コラム

単元構成のポイント

●本誌編集長 向山洋一


その担任の国語の授業が良かったかどうかは,そのクラス全員の作文を読めば分る。

作文には,国語の学力のすべてが,表われてしまうのだ。

向山学級の国語の授業がどうだったかは,『やまなし』の評論文を読めば分かる。

クラス全員の作文が入っている。

しかも,「三代目」「四代目」の二世代の評論文集だ。私が30代の時の実践である。

その昔,出口論争に,「子どもの分析」をもとに参加したとき,江部編集長から,「失礼ですが,どのくらい先生の手が入ってますか」と,電話をもらった。

何十年も『国語教育』誌の編集長をしている江部氏が「子どもの作文は想像を絶する高いレベル」と思ったからだ。

私は,すぐに,全員分の作文を(これまでの作文のコピーも),山のように送った。

そこから,江部編集長とのつきあいは始まった。

このような,子どもの実力は,授業の中でつくられる。決して,宿題ではつくられない。(漢字の宿題など,教師の仕事の放棄だ)

ことばに敏感になること。正しい遣い方を辞書で調べようとすること。(例えば,着かえる,着がえる。着かえ,着がえ,はどれが正しいのか。椅子にすわるは正しいのか)。

シンプルで意味の通る文を書くこと。つまり「達意の文こそが名文であること」を,体得すること。

そして,文章を読めること。

「文章を読む」ということが,国語の単元構成の基本になる。

読み方は二つある。

一つは,論理的な文章。

問題提起の「段落」「文」「文字」をすぐにさがせること。

解の「段落」「文」「文字」などを,すぐにさがせること。

解の「論証」「実験」「説明」などを,いくつかにまとめられること。

これが基本だ。

そして,「基本とはずれた構成」について,検証できること。一つは,文学的な文章。

基本は,すぐれた作品を,たくさん読ませることだ。その工夫をすることだ。

そして,文学作品と分析していく,いくつかの「視座」について習得させること。

中心人物,対役など。場面の設定など。

話者の視点(一人称,三人称限定,三人称全知視点)の区別。

起承転結,序破急などの作品構成。

これらを,1学年で1つ学べばいいのである。



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