- 特集 読み書き話す=場面別向山型スキル一覧
- 向山型「読み」指導をオーバービューすると
- 読みの指導、一年の目安〜四月の指導が何より重要だ〜
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- 「読み」(音読)で使える向山型スキル
- 変化のあるくり返しで音読の質を高める
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- 「読み」(文学の読解)で使える向山型スキル
- 年間使える向山型スキルと高学年におすすめ向山型スキル 言葉にこだわる分析批評で読みの力をつける
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- 「読み」(説明文の読解)で使える向山型スキル
- 「問い」と「答え」を読み取り、文章全体の構造を理解する
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- 「読み」(読書指導)で使える向山型スキル
- 自由な中にも条件を入れて知的に指導する
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- 向山型「書き」指導をオーバービューすると
- 文章構成の指導の前にする初歩的指導
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- 「書き」(行事作文)で使える向山型スキル
- 「書き出しの書き方」スキルに、描写やレトリックのスキルを組み合わせて指導する
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- 「書き」(短作文)で使える向山型スキル
- 「局面の限定」+「個別評定」で、書く技能を向上させる!
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- 「書き」(小論文)で使える向山型スキル
- 単元の後に評論文を書かせる
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- 向山型「話す」指導をオーバービューすると
- 「話す」力をつける指導過程には、「成功体験」と「褒めること」が欠かせない
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- 「話す」(対話)で使える向山型スキル
- 対話上達のポイント五を毎日意識して授業を行う
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- 「話す」(発表)で使える向山型スキル
- 「討論」を見通した「指名なし発表」の指導
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- 「話す」(討論)で使える向山型スキル
- 笑顔で教えて、笑顔でほめる。「事前の賞賛」で子どもたちは笑顔になり、活発に発言する。
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- 向山型「文法」指導をオーバービューすると
- 「教えて、書かせて、ほめる」ことで文章技法は上達する
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- ミニ特集 「学習の手引き」を授業にどう生かすか
- 一年生→はじめの一歩は、教科書の使い方
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- 二年生→ポイントを絞って一つずつ指導し、手引きを生かす
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- 三年生→取捨選択し、指導をアレンジすることで手引きは生かせる
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- 四年生→明確な答えが出る部分を発問・指示に生かす
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- 五年生→言葉を根拠に考えることを教える
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- 六年生→「文を読むときの心がまえ」を指導するために使う
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- 中学生→課題を「細分化」と「簡略化」でアレンジしよう
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- 高校生→細分化した作業指示で、生徒が動く
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- 向国ライブあの体験で教室の実践が変わった
- 必然的に盛り上がる組み立てに唸る「話す・聞くスキル」の授業
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- 教師の実力は五つのかけ算で成立する
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- 私のクラスでウケた保護者参観授業 (第13回)
- 保護者を安心させる参観授業の五つのパーツ
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- グラビア
- 大好評!! 向山型国語入門講座
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- 〜「評論文と1時間の組み立て」〜
- 巻頭コラム
- 音読カードと小さな○十個
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- 巻頭論文
- 「読み」「書き」「話す」を関連づけて育てる向山型スキル
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- ちょこっと分析批評―“このパーツ”で国語をカジュアル化 (第1回)
- 分析批評はじめの第一歩「登場人物」ってなあに
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- 中学発 テスト問題を授業に組み込む―あら不思議? 学力UP (第1回)
- 長文読解指導の前の、この一手
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- 伴一孝の授業道場―土足でハートに侵入の実況放送 (第1回)
- 衝撃の授業づくり。授業はチーム力(伴一孝氏)
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- 意見が「真っ二つ」に分かれるこの発問 (第1回)
- 向山実践「授業の覚書」を追試して討論に迫る 「ぼく」と「イナゴ」の関係に迫る発問
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- 教室熱狂―「学級通信=アチャラの授業」再現スポット (第1回)
- 学級通信「アチャラ」追試ポイント@ 教室熱狂! ラブレターの授業
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- 向山型国語に挑戦/論文審査 (第77回)
- 三人の授業、それぞれに良い
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- “学び合い実践のキケン部分”を予測する (第1回)
- 子どもたちの「会話」をテープ起こしする
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- 国語で発達障がい児の指導―最前線 (第1回)
- 正しいあかねこ漢字スキルは、発達障がいの子どもに圧倒的に優しい
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- 〜ユースウェア指書きの脳科学エビデンス〜
- WISCの検査結果を国語学習に活かす
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- 非連続型テキストの読解力―向上への指導ポイントは“ここ” (第1回)
- グラフの読み取りの定石「三つ」「二つ」「五つ」を身につけよう
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- A論文を生み出した実践 (第1回)
- ADHDで注意記憶の低いHくんがク音が出るまでの一年間
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- オジン世代発→若い世代の“向山実践の咀嚼率” (第1回)
- 休み時間になっても子どもたちが黒板に殺到する授業 田に×を書き、そこからいくつ漢字を見つけられるのか
- 「数字」の違いは「授業」の違いである オジン世代は保坂実践の「数字」に注目した 向山実践を追試するならば細部にまでこだわってほしかった
- 向国高段者のバックヤード 学級のワクワク授業風景 (第1回)
- 研究授業では、自分の主張を行う。主張には、しっかりとした裏付けが必要である。一級の資料がモノを言う
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- 向国高段者のバックヤード 松崎力の国語教室 (第1回)
- 基本中の基本を大切にする
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- この授業で“向山実践が蘇った瞬間” (第1回)
- 「黒板に問いを書いていく」
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- 華の女子三人組 学級経営と国語授業―連動スポットは“ここ” (第1回)
- 授業開きで「げんこつアイロン」
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- 豊かな言語力を身につけるために
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- あきらめない子どもを育てる
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- 向山実践を読み解く
- 子どもがノートに書いたことから授業を組み立てる
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- 〜「海雀」の授業H 1986年6月 大田区立雪谷小学校5年1組〜
- 足が震えた模擬授業体験談 (第1回)
- まずはチャレンジ
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- 挑戦し続けるから、次が見える
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- 読者のページ
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- 編集後記
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- 向山型国語最新情報
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- 向山型国語に挑戦/指定教材 (第79回)
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巻頭コラム 音読カードと小さな○十個
本誌編集長/向山 洋一
「音読カード」なるものがある。宿題にされる。親が子どもの音読を判定するのだ。
項目が多く、教師でさえとまどう。
教師はいいと思ってやっているが、親には不評だ。すごく不評だ。
子どもが泣き出したり、親子げんかも生まれているからだ。私は次のように考えていた。
「音読カード」は、ひどいシステムだ。
システムは、ハードウェア、ソフトウェア、ユースウェアを組み立てたものである。
つまり、体系だ。
よいシステムもあれば、ひどいシステムもある。よいシステムは、シンプルであり、分かりやすく、効果抜群である。悪いシステムは、複雑であり、分かりにくく、効果が低い。時には、逆効果のこともある。
子どもたちに、国語教科書の音読を推進するシステムを考えてみよう。
世の中に広まっているのに「音読カード」がある。単元毎に評価の観点があり、親は毎日それを聞いて評定を記入するのである。カードには、記入する欄がいろいろある。文字もあれこれ印刷してある。
向山型国語では、教科書の題名の横に小さな○を十個書く。これだけである。
一度読んだら一個、〇を赤鉛筆で塗る。実に分かりやすい。先生は、赤く塗られた〇を見て「すごいねぇ」「よくやったねぇ」とほめてやればいい。これだけである。
どちらがシンプルか。
「十個の小さな○」と「音読カードの印刷物」である。
圧倒的に、十個の○がシンプルだ。やることも分かりやすい。評価もすぐ分かる。
効果は、小さな○十個の方が抜群である。
「音読カード」を止めて「〇十個」に移った何百、何千の先生方が、証明してくれるだろう。
「音読カード」は、教師と父母に多大の負担をかけるだけで、効果は実に小さい。「音読カード」に恨みを抱いている父母はいっぱいいる。「先生がやるべき指導を、なぜ親に押しつけるのか」というわけだ。
私が話した親で「音読カード」がよいと言った人はゼロ。逆に、即座に止めてほしいと言った人は八割を超える。
教師は、善意でこのようなひどい方法を親に押しつけているのである。
教師の善意に満ちた鈍感さが、多くの家庭で恨みをかっている。
システムには、このように「悪いシステム」もあれば「よいシステム」もある。
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- 明治図書