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特集の解説
一目で伸びがわかる到達度評価学習カード集
千葉市立弥生小学校
根本正雄
体育科の到達度評価はどのようにしたらよいのであろうか。本特集では、到達度評価が一目でわかる学習カードが紹介されている。
到達度評価が一目でわかる「学習カード」にするには、関心・意欲・態度、思考・判断、技能の観点から、自己評価・相互評価ができるようにすることである。
1つの学習カードでそれらが評価できるように工夫する。5〜6年生のマット運動の学習カードを紹介する。
1.技能の評価
最初に技能の評価を行なう。技能の伸びが一目でわかるように学習カードを工夫していく。
「自分のできる技を確かめよう」というめあてにする。
@前転 A後転 B開脚前転 C開脚後転 D側方倒立回転 E頭はねおき F首倒立 G頭倒立 H壁倒立 I補助倒立 JV字バランス K水平バランス
それぞれの種目ごとに到達目標が示されている。
◎よくできている 5回連続してできる。
○できている 3回連続してできる。
△やっとできる 1回できる。
できたかどうかは、自己評価と相互評価で行なう。到達目標が明確なので、子供の意欲は高まる。A基準、B基準、C基準は次のように判定する。
A基準 ◎が5〜6個 ○が2〜3個 △が1〜2個
B基準 ◎が3〜4個 ○が4〜5個 △が3〜4個
C基準 ◎が1〜2個 ○が6〜7個 △が5〜6個
これと合わせてA基準は「スムーズに調子よく」、B基準は「調子よく」C基準は「できる」という観点で評価していく。
2.思考・判断の評価
次は、思考・判断の評価を行なう。思考・判断の経過がわかるように学習カードを工夫していく。
「組み合わせ技に挑戦しよう」というめあてにする。内容は次の2点から行なっていく。
@運動の仕方を知る A運動の工夫をする
いろいろな組み合わせ技を知り、工夫できたかを評価していく。工夫できた動きを学習カードに記入していく。
A基準 組み合わせ技が5つ以上できる。
B基準 組み合わせ技が3つ以上できる。
C基準 組み合わせ技が1つ以上できる。
これと合わせて、A基準は「組み合わせ技を自分から工夫して」、B基準は「組み合わせ技を工夫して」、C基準は「組み合わせ技を教師や仲間とのかかわりで」という観点で評価していく。
3.関心・意欲・態度の評価
最後は関心・意欲・態度の評価である。
「学習を振り返ろう」(よくできた◎ できた○ できなかった△)というめあてにする。
関心・意欲・態度の評価観点は次の内容で行なう。
@運動に対する関心・意欲 Aルール・マナーへの態度B仲間との協力 C安全への確かめ
この観点から学習カードを見ると次のようになる。
@楽しく学習できましたか。
Aめあてに向かってできましたか。
B友達と仲良くできましたか。
C教え合いができましたか。
D約束を守り、安全にできましたか。
到達度は◎3点 ○2点 △1点とする。
A基準…10〜12点 B基準…8〜9点 C基準…6〜7点
これと合わせてA基準は「いつも力いっぱい、仲間にも呼びかけ」、B基準は「仲間と励まし合って」、C基準は「仲間や教師とのかかわりで」という観点で評価していく。
このような一目で伸びがわかる到達度学習カードの活用によって、子供の力がついていく。
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