- 特集 新要領“体力づくり”指導場面とスキル大集合
- 特集の解説
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- 実践事例
- 動き作りでの体力づくり
- 〈低学年〉準備運動に、体つくりを組み込む
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- 〈低学年〉昔遊びで体を上手にコントロールしよう
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- 〈中学年〉ペース走で同じ速さで走ることを体感させる
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- 〈中学年〉鬼遊びで体力づくり
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- 〈高学年〉力強い動きを導き出していく
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- 器具・用具での体力づくり
- 〈低学年〉導入・まとめで楽しく運動量を増やす
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- 〈低学年〉ボールを遠くに投げる技能を身に付けるために〜選ばれたパーツで授業を組み立てる!
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- 〈中学年〉新聞棒とかかし投げで動きを作り出す
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- 〈高学年〉鉄棒運動は、正しい姿勢で筋力アップ
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- 集団遊び・ゲームでの体力づくり
- 〈低学年〉豊富な種類の鬼遊びで、休み時間にも遊ぶように仕組む
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- 〈中学年〉運動量倍増 ルールを工夫した鬼遊び
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- 〈中学年〉ドッジボールを様々なバリエーションで!
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- 〈高学年〉ゲーム感覚で、ボールにふれる機会をふんだんにとり入れる
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- 〈高学年〉高学年に楽しく体力をつける運動
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- 生活化での体力づくり
- 〈低学年〉スモールステップの指導で長なわが全員跳べた
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- 〈中学年〉自然と体を動かしてみたくなる場所を作る
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- 〈中学年〉「保健」領域での提案 生活化を図る認識と実態調査、実行へのステップ
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- 〈高学年〉三つの間を意図的に作り出し体力向上をめざす
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- ミニ特集 2月の体育はこう指導する(サッカー)
- 低学年
- (ボールけり遊び)基本的な動きを身に付け、ゲームを楽しみ、体力をつけていく!
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- 中学年
- (ラインサッカー型)どの子も楽しめる「サッカー」の指導
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- (ラインサッカー型)体力低下を補う運動を
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- 高学年
- (サッカー)JEF市原千葉 池上正氏の指導から学ぶ
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- (サッカー)だれでもが熱中するスーパーサッカー
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- ライブで体感!TOSS体育講座
- 新学習指導要領に対応の授業が18本!ライブでこそわかる事実がそこにある
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- 〜TOSS体育フレッシュセミナーin長野〜
- レベルアップ これだけは押さえたい体育授業の基礎・基本
- 野菜と“ともだち”になろう!―《食育》(低・中学年)
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- マンガで見る楽しい体育指導 (第107回)
- 根本体育直伝マンガ(体力づくりにもつながる準備運動の巻)
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- 子どもが熱中!低学年体育の指導
- 体ほかほか!変化のある繰り返しで組み立てる熱中する「どんじゃんけん」の指導
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- 体育科の系統的指導
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- 拍手喝采これでYOSAKOIソーランが成功
- ペア練習でもう1歩上へ
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- 新卒教師必見!体育授業を面白くするコツ
- お薦め!クラスがまとまる連続跳び
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- 〜1回旋1跳躍交代 長なわ跳び指導のポイント〜
- テクニカルポイントを踏まえた授業づくり
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- 噛んでこそ食育〜身体と心を育てる
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特集の解説
TOSS体育授業研究会代表 根本正雄
新要領“体力づくり”指導場面とスキル大集合
2007年12月17日、NHKのクローズアップ現代で「顔面ケガ急増、子どもに異変」という放送がされた。前に転んでも手で支えることができないで、顔面をケガする子どもが増えたという。
体力が年々低下し、20年前に比べると外で遊ぶ時間が半分に減っている。家の中での遊びが増えて、運動の苦手な児童が増えてきている。
また、近年、朝食欠食の児童が増えてきている。健康に関わる情報がありながら、生きる基本となるべき「食事」が大切にされていない。
体力、食事の問題は新学習指導要領でも強調されている。生涯にわたり、心身ともに健康で生き生きとした児童の育成を目指して実践していくことが述べられている。
体力テストの結果を見ると、毎年低下しているという報告がされている。特にシャトルラン、ソフトボール投げが低い。走・跳・投などの基礎的な能力が低い傾向にある。
第1の原因として、外遊びやスポーツ体験不足が指摘されている。少子化に伴い、屋内でのテレビ、ゲームが多くなった。戸外での運動が減り、その分、家の中で過ごすことが多くなった。そのために体力が低下しているのである。
第2の原因としては、集団遊びの欠如である。昔は集団での外遊びが中心であった。泥棒と警察、エスケン、陣取り、石けり、缶けり、ゴム跳び、馬跳び、かくれんぼなどの遊びが日常的であった。それらの遊びを通して体力が培われていた。しかし現在は欠如している。
それでは、どのように体力作りの実践をしていったらよいのであろうか。
一つは、基礎的・基本的な動きを身に付けさせることである。運動の基礎感覚やスキルアップの方法を具体化していくようにする。
授業の始めにスキップ、ケンパー、ジャンケンジャンプ、バランスくずし、リズム走、クロスタッチなどの動きづくりを行っていく。
二つめは、子どもの運動経験を豊かにすることである。小学校で特に落ちている投能力である。投能力の低い原因として生活経験が少ないことが挙げられる。
現在の子どもは、投げる準備局面ができていない。手首とひじだけで投げている。遠くに投げるには体全体を使わなければならない。
体全体を使うような昔遊びを取り入れて指導していくことが効果がある。
三つ目には、運動の日常化を図ることである。学校の固定施設を利用する。例えば、鉄棒、うんてい、のぼり棒、平均台、タイヤ、ジャングルジムを1周できるように、配置・活用することである。それらを業間休み、授業、放課後の中に行うようにする。
そのほかに、水泳教室、鉄棒教室、なわ跳び教室などを季節毎に行っていく。
体力を高めることは食の改善にもつながる。あるいは集中力を高め、根気よく持続していく力を伸ばしていく。結果として学力の向上につながる。
本特集では以上のような体力づくりの必要性の背景を踏まえて、実際に実践している体力作りの方法について紹介されている。次の項目で分かりやすくまとめられている。
@ 領域
A 落ちている原因
B 体力を高める方法
C 授業の実際
D 結果
E 留意点
本特集を参考にして、子どもの体力を高めていってほしい。
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