- 特集 苦手を自信に変える!プロが使う指導
- 特集の解説
- 苦手を自信に変える!プロが使う指導
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- 低学年の実践事例
- 得意なもの、興味のあるものに取り組ませる
- 成功体験を与えることで、自信をもたせる
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- 個別に指導する
- 個別指導は時間確保とスモールステップ
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- 自分は何とかやれそうだと思わせる
- 1年生体育 できるから楽しい 「ボール投げ運動」できるためのステップ
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- 周りからほめてもらう
- ほめ合いが自然に起こる!「なわとび級表」を使った指導
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- ぎりぎりのところでできそうな課題を与える
- シンクロ平均台遊びで「できた!」体験を積み重ねる
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- 一緒に喜ぶ
- ダウン症の子どもとの持久走で支援ツールを活用し、一緒に喜ぶ
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- 中学年の実践事例
- 得意なもの、興味のあるものに取り組ませる
- 得意なマット運動を行い、教師や友だちにほめてもらい、自己肯定感を高める
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- 個別に指導する
- 全体指導の中でも個別指導を行うから自信もつく
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- 自分は何とかやれそうだと思わせる
- アダプテッドエアロビックで楽しく体を動かす
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- 周りからほめてもらう
- 上達させるためのシステムを使いこなし、教師がほめてほめてほめまくる 指導のポイントをとらえ、ほめまくることで、子どものセルフエスティームが高まる
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- ぎりぎりのところでできそうな課題を与える
- 跳び箱で自信をつける
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- 一緒に喜ぶ
- 喜べる場面を設定(演出)する
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- 高学年の実践事例
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特集の解説 苦手を自信に変える!プロが使う指導
TOSS体育授業研究会代表/根本 正雄
千葉大学名誉教授の武田敏氏から、自己肯定感と自己肯定力のご指導を頂く機会があった。
自己肯定感とは、自分自身が自信を持って生きていく気持ちのことであり、自己肯定力とは、行動として示すことであり、行動に移すことであるとのお話であった。
行動に移すためには、どのようにしたらよいか、それがライフスキルである。トータルとして自信を持ち、行動できるようにするための指導を行うことが、大切なのである。
自己肯定力を高めるには、教師がほめたことを子どもに書かせていく。ケアサポートしていく。行動する技術を指導していく。それらが、行動化につながっていくのである。
武田氏は、行動化するためには次の指導が効果的であると話された。
@ 得意なもの、興味のあるものに取り組ませる。
A 失敗を気にしなくてもよい。やり直しさせる。
B 個別に指導する。
C 自分は何とかやれそうだと思わせる。
D 周りからほめてもらう。
E ぎりぎりのところでできそうな課題を与える。
F 一緒に喜ぶ。
G とにかくやってみる。
竹田氏は、リフレイミングということも指導してくれた。リフレイミングとは、認知を変えることである。経験がプラスになり、合理化されていく。解釈によって、またやってみようという気持ちになることであると話された。
10月22日、出雲市で「根本正雄直伝講座in出雲」が開催された。その中で、参加された三島麻美氏は、次のような感想を書かれた。
「憧れの立ち幅跳びの指導を受けることができた。本当に記録が伸びるのだろうかと、さすがに半信半疑。でも、根本先生のご指導ならあるいは…。と思い、指示通り、本気でやった。そり跳びはうまくはできなかったけど、一生懸命やった。
そして結果は、136pから156pへ。グループのメンバーで歓声をあげて喜んだ。根本先生は、にこにこしてそれを見ておられた。
信じられない。たった数十分の指導である。TOSSの指導はセルフエスティームが上がるけれど、私にとって「体育的セルフエスティーム」が上がるというのは特別な意味をもつ。それは、自分のコンプレックスが取り除かれることだから」
三島氏は、見事にリフレイミングされたのである。実際に記録を伸ばすことができ、認知を変えることができたのである。
体験によって、コンプレックスが取り除かれ、「自分もできる」という自己肯定力を持つことができた。
自己肯定力を育成するには、共感することも大切であると武田氏は話された。理屈ではなく、感情的にも信じ込めることであると述べられた。
どう解決したらよいのか、本人の感情が大切であり、共感してあげることである。そのためには、話をよく聞いてあげる。一緒に解決してあげることが大切になる。
共感スキルを育てていく。そのためには、やりやすいものから入っていく。興味のあるものから入っていく。それが行動化につながっていく。ほめるスキルが大切な理由である。
三島氏が体験したように、「グループのメンバーで歓声をあげて喜んだ。根本先生はにこにこしてそれを見ておられた」ように、グループでの共感スキルを育てることが有効である。
仲間との雰囲気づくりをしていく。グループダイナミックスを目指す。本特集では、実践例のような自己肯定力を育成する方法が紹介されている。
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- 明治図書