- 特集 黄金の3日間―プロが仕込む体育の基礎基本
- 特集の解説
- 黄金の3日間―プロが仕込む体育の基礎基本
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- 実践事例1/学習のマネージメント
- 〈低学年〉体育授業のルーティン活動
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- 〈中学年〉1年間の授業のはじまりは、これできまり!
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- 〈高学年〉授業を安定させるため、マネージメントは最初に指導する
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- 実践事例2/学習の組み立て
- <低学年>互いに学び合って楽しく活動する
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- <中学年>なぜ上手にできているのかを問う
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- <高学年>男女がふれ合える活動を仕込む
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- 実践事例3/できない子どもへの指導
- <低学年>ケンケンパができない子への指導
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- <中学年>逆上がりができない子にはこう指導する!
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- <高学年>予備運動を次々に仕組む
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- 実践事例4/学習の評価
- <低学年>低学年の体育指導の基本を頭に入れて評価する〜学習カードは「○を塗る・選択する」という誰にでもすぐにできる構成にする〜
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- <中学年>評価基準のつくり方
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- <高学年>活動させる中で授業のルールを教えていく
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- 実践事例5/論理的思考能力の指導
- <低学年>教師の指示をよく聞きながら
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- <中学年>「考え」「見つけ」「試す」繰り返しで論理的思考を伸ばす!
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- <高学年>テクニカルポイントを示すことは考える足場を与えること
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- 実践事例6/コミュニケーション能力の指導
- <低学年>男女仲よくなる作戦会議〜ボール運び鬼〜
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- <中学年>声と体でふれあうと心がふれあう〜「ほめ方」「励まし方」を始めに決めよう〜
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- <高学年>変化のある繰り返しでゲームをする
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- ミニ特集 4月 すぐに授業ができる!今月の単元計画
- <低学年>子どもたちの体力向上のための体育授業とは〜学習規律を確立し、基礎感覚づくりを行う〜
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- <中学年>補助運動を有効に活用する
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- <高学年>授業開きでしっかりとルールを示し、子どもを統率しよう!
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- ライブで体感!TOSS体育講座
- 授業解説で指導力を向上させる
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- 〜第1回TOSS体育北海道フレッシュセミナー〜
- レベルアップ これだけは押さえたい体育授業の基礎・基本
- 「運動」ができるレベルをどう考え、どう指導するべきか?
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- マンガで見る楽しい体育指導 (第145回)
- TOSS体育直伝マンガ(ダブルダッチの謎が解けた!)
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- いくつ知っていますか?遊具を使った運動遊び (第1回)
- のぼり棒は「変化のある繰り返し」で楽しく!
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- 10分で分かる体育指導のコツ (第1回)
- パーツパーツに「分けて」子どもに教える
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- 4月だから子どもに指導が入る!集団行動のマネージメント
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- 若手教員必見!教材・教具のユースウェア (第1回)
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- 〜書かれていない部分にこそ「神」が宿っている〜
- このルールで全員が得点! ボールゲーム (第1回)
- 得点した子は、次の点が入るまで休みとする
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- 組体操 成功への道のり (第1回)
- 学年に文章で提案
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- 〜下準備バッチリで子どもたちに価値ある“組体操”を〜
- 参観日オススメ授業アラカルト (第1回)
- 集合整列ゲーム
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- 子どもが運動好きになるニュースポーツ (第1回)
- ボール運動の基礎感覚が身に付くアルティメット
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- ファイトケミカルを摂って健康な生活を送ろう
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- ライフスキルと健康教育 (第121回)
- メタライフスキル
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- 1年間安定した授業にするための継続的な指導が、子どもたちの成長を引き出す
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- 体育的行事の運営計画はこうやる (第1回)
- 4月の仕事術と花形である運動会を滞りなくすすめる段取り
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- 実録「根本ワクワク体操教室」 (第1回)
- できない子どもたちのために体操教室は必要とされている
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- TOSS体育ときめき情報 (第13回)
- 体育指導が苦手な先生を救う!―ライブで学び、まねること―
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- 低学年/かけっこリレー
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- 〜前半の反省を後半に活かす〜
- 中学年/短距離・リレー
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- 高学年/短距離・リレー
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- 〜二重跳び完成までの7ステップ〜
- 授業の腕を高める論文審査 (第240回)
- 論文の骨格を勉強すること
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- 体育科における学力保障 (第109回)
- 十文字学園女子大学・山本悟氏 短なわ跳び1回旋1跳躍の指導
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- 読者のページ My Opinion
- 編集後記
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- TOSS体育ニュース (第123回)
- 4月号
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- 授業の腕を上げる体育クリニック (第13回)
- 1年間で子どもに身に付けさせたい運動@
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特集の解説 黄金の3日間―プロが仕込む体育の基礎基本
TOSS体育授業研究会代表/根本 正雄
平成23年11月、十文字女子大学の山本悟氏の「短なわ跳び・変身ロープリレー」の授業を参観する機会があった。
1・2年生を相手の授業であった。体育の基礎基本がきちんと指導されていた。
初めての子どもへの飛び込みの授業だった。そのため、学年初めの授業で、どのように指導したらよいのかがよく理解できた。
1 学習のマネージメント 2 学習の組み立て
3 できない子どもへの指導 4 学習の評価
5 論理的思考能力の指導 6 コミュニケーション能力の指導
初めての学級で、山本氏は学習のマネージメントをきめ細かに指導された。
変身ロープリレーの最初の場面で、床に赤と緑のビニルテープで×をつけた。赤はカラーコーンを置いておく目印である。緑はスタートの目印である。緑の×を足で踏まなければならない。
この二つの目印によって、変身ロープリレーのルールが確立された。二つの位置を固定することによって、リレーはどんなことがあっても崩れないのである。
カラーコーンが倒れても、元に修正ができる。スタートラインを踏んでいなければ、相互チェックができる。
教師の手を離れて、子どもだけで競争ができるようにマネージメントされていたのである。
学習の組み立ては、教師が一方的に教えるのではなく、子どもがよい動きを発見していくようになっていた。
「跳んでみて、上手なところがあるんじゃないかな。秘密があるんじゃないかな」と発問している。
このあと、一番回数の多かったK男君に跳んでもらった。上手な子どもの動きを見て、よい跳び方の秘密を発見させていったのである。これは、論理的思考能力の指導にもつながっている。
1・2年生なので、秘密は出にくいと判断した山本氏は、手、腰、手首、つま先と視点を与えて考えさせていた。
一方的に教師から指示するのではなく、子どもの思考を促す問い方をしたのである。跳び方の秘密、コツが分かったところで、2回戦を行っていった。
練習する→よい子どもに示範させる→跳び方のコツを発見する→2回戦を行うという組み立てになっていた。
できない子どもへの指導は、次のようにしていた。
短なわ跳び1回旋1跳躍を30秒間で何回跳べるかを行った場面で、山本氏は腰をおろして、太鼓のヘリをバチで打ち続けた。皮の部分ではなく、太鼓の木囲みを打つので、高い音がする。
やや速めのリズムで打っていた。速いリズムで叩くことによって、子どもの動きを速くして、回数が多くなるように指導したのである。
子どもは、何のリズムもなければゆっくりと跳んでしまう。リズム太鼓の使用によって、技能を高めていった。
山本氏は必ず、学習の評価を行っている。授業の最初に必ずプリントを配布して、本時の目当てを記入させ、授業の終わりに記録をまとめさせていた。
1回旋1跳躍の1回目と2回目の記録をかかせ、なわ跳びのコツやポイントを確認させた。この作業が論理的思考能力につながっていくのである。
最後は、コミュニケーション能力の育成である。変身ロープリレーで、応援の場が走路になっているロープの外側ではなく、内側になっていた。
ロープの中なので、必然的に狭い場所に全員が入るので一体感が生まれた。目の前を走っていくので、親近感が生まれる。選手と応援者が一体になれるのである。
勝った感動が大きくなり、負けた悔しさも深くなる。応援する場の工夫によって、盛り上がるシステムになり、結果的にコミュニケーション能力が育成されていった。
本特集では、山本悟氏の実践のように、1〜6の項目から「黄金の3日間」で確立する体育の基礎基本が紹介されている。
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- 明治図書