- 特集 シャープな陸上運動をつくる言葉かけ16選
- 特集の解説
- シャープな陸上運動をつくる言葉かけ16選
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- 記録UP・やる気UPする言葉かけ
- 低学年/かけっこ・リレー
- 模倣的なイメージ&リズムにのらせる効果的な指示で
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- 中学年/幅跳び
- 「根本式立ち幅跳び指導法」を特別支援の子に実践
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- 高学年/ハードル走
- リズムよくハードリングできるようにする「ストン」「シュッ」という言葉かけ
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- 記録UP・やる気UPする器具・用具
- 低学年/ケンパー跳び遊び
- 変化のある繰り返しで、子どもを巻き込む器具・用具の活用
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- 中学年/小型ハードル走
- リズムを体感させ、基礎感覚を鍛える
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- 高学年/走り幅跳び
- 高さのある力強い踏み切りをつくる
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- 記録UP・やる気UPする場づくり
- 低学年/低い障害物を用いてのリレー遊び
- シンプルだから熱中する!低学年から取り組める「回旋リレー」
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- 中学年/幅跳び
- 段ボール幅跳びと「ザ・シフト幅跳び」
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- 高学年/短距離・リレー
- トップスピードでバトンパスをするための場づくり
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- 記録UP・やる気UPする評価の仕方
- 低学年/幅跳び遊び
- 評価は簡潔に、分かりやすくする
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- 中学年/高跳び
- リズムよくテンポよく評価する
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- 高学年/走り幅跳び
- 指導局面を限定し、ゴールから行う
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- 記録UP・やる気UPする練習法
- 低学年/ゴム跳び遊び
- ゴム跳び遊びを変化のある繰り返しで楽しく練習する!
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- 中学年/かけっこ・リレー
- ただ走るのではなく、考えて走る
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- 高学年/ハードル走
- 「足の裏が見えるように…」の有効性
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- 高学年/走り高跳び
- 三つのテクニカルポイントで記録の向上を目指す
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- ミニ特集 7月・すぐに授業ができる!今月の単元計画
- <低学年/障害走> 左右の片足の感覚を遊びながら体感させよう!
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- <中学年/幅跳び> 片足踏み切り・両足着地の動きを身に付けさせる
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- <高学年/ハードル走> 習うより慣れろ!運動量と技能の向上を保障する授業
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- ライブで体感!体育授業最前線
- 授業の主張を明確にする
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- 〜第21回日本体育教育技術学会における模擬授業〜
- レベルアップ 体育の授業を変える (第4回)
- 子どもの命を守るサバイバルの水泳を
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- 体育の基本用語事典 (第4回)
- ドル平
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- スポーツ選手にインタビュー/子どもたちへのメッセージ (第13回)
- 子どもたちには、たくさんの運動を経験してほしい
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- 〜ツアープロトレーナー・菅原 賢氏〜
- みんな笑顔!コーディネーション運動 (第4回)
- 「陸上運動」でコーディネーション能力アップ!
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- 体育授業始まりの5分間体力づくり (第4回)
- 跳ぶ力を高める運動
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- 体育の授業を変える微細技術 (第4回)
- 入水の前の指導が命を守る
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- 初任者必見!「はじめての体育」 (第4回)
- 水泳指導は入水指導から始めよう
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- 子どもの動きが高まる体育ローテーション (第4回)
- 体育ローテーションで育みたい基礎感覚
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- 〜「腕支持感覚」編〜
- 効果のある指導・やってはいけない指導 (第4回)
- 授業のはじめの運動を統一しよう
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- 簡単・楽しい準備運動バリエーション (第4回)
- 準備運動はジャンケンで!
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- 基本から応用までバッチリ分かる体育クイズ (第4回)
- 短距離走で速く走るための微細技術
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- 知的・楽しい最新保健の授業 (第4回)
- 日本人の死因を知る
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- 〜がんの基本知識〜
- ライフスキルと健康教育 (第136回)
- 比喩の性教育スキル(1)
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- 「骨理論」による体育指導 (第4回)
- 凹んだお腹は不自然
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- 論理的思考力を高める「発問」 (第4回)
- 場づくりの工夫で、論理的な思考力を高める
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- 実録「根本ワクワク体操教室」 (第16回)
- 飯田・根本式段階逆上がり練習法
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- TOSS体育サークル紹介 (第4回)
- TOSS北海道各サークル
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- 〜全道各地に楽しい体育の授業を広めています!〜
- 効果抜群!ファックスできる体育学習カード
- 低学年/障害物リレー
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- 〜場づくりから子どもといっしょに工夫できる障害物リレー〜
- 中学年/幅跳び
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- 〜幅跳びの三つのチェックポイントをチェックしよう〜
- 高学年/ハードル走
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- 〜振り上げ足に限定してリズミカルに走る基礎を養う〜
- 授業の腕を高める論文審査 (第255回)
- 向山の「なわとび実践研究」の検証
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- 体育科における学力保障 (第124回)
- 東京・世田谷区立等々力小学校・6年生への飛び込み授業@/体ほぐし
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- 読者のページ My Opinion
- 編集後記
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- TOSS体育ニュース (第138回)
- 7月号
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- 授業の腕を上げる体育クリニック (第28回)
- 体育授業の微細技術C
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- 〜見学者も授業に参加させる方法〜
特集の解説 シャープな陸上運動をつくる言葉かけ16選
TOSS体育授業研究会代表/根本 正雄
陸上運動の指導が苦手だという声をよく聞く。何をどのように指導したらよいか分からないからである。本特集では、そのような悩みを解決する実践が紹介されている。
2013年2月9日(土)、奈良女子大学附属小学校で、第21回日本体育教育技術学会in奈良が開催された。
富山県の和田匡史氏は、「陸上・ハードル」の模擬授業を行った。リズムよくハードルを越えるための「ストン」ドリル・「ストン」ハードリングの指導は、今までに見たことのない指導であった。
ハードリングの後、素早く振り上げ足を下ろす指導として、「ストン」と下ろすという指導である。
このリズム言葉が大変効果的であった。ストンという言葉によって、動きがシャープになり、素早く下ろすことができるようになったからである。
子どもの記録も伸びたという報告があった。実際に授業を受けた先生方の動きも変容し、分かりやすい指導であったという感想が見られた。
2012年12月1日(土)に行われた、体育指導てんこ盛り講座in愛媛で、信藤明秀氏は、「高さづくりを中心とした走り幅跳び・踏み切りの指導」の模擬授業を行った。
跳び箱と踏み切り板を活用し、短助走からのリード足の引き上げが素早く正しくできる指導を行った。
また、よりよい走り幅跳びの踏み切りができる、次の授業を行った。
@3歩の助走で、跳んでピタリと止まる。
A3歩の助走で、リード足をへそまで引き上げて高く跳ぶ。
B3歩の助走で、指定の線(コーン)より手前に着地する。
C5歩の助走で、指定の線(コーン)より奥に着地する。
跳び箱1段を使っての@〜Cまでの指導により、フォームがよくなり、記録が伸びていった。
本特集では、和田氏、信藤氏のような、陸上運動の記録がUPし、やる気がUPする実践が、「言葉かけ」をキーポイントにして紹介されている。次の内容である。
(1) 記録UP・やる気UPする言葉かけ
(2) 記録UP・やる気UPする器具・用具
(3) 記録UP・やる気UPする場づくり
(4) 記録UP・やる気UPする評価の仕方
(5) 記録UP・やる気UPする練習法
(1)では、和田氏のように動きの変わるリズム言葉、言葉かけが、紹介されている。
教師の一声で動きが変わったという事例が紹介されているので、授業にすぐに役立つ。
(2)では、信藤氏のように、動きの変わる器具・用具の活用例が、実践を通して紹介されている。器具・用具の活用によって、技能が伸びていく。
(3)では、子どもが意欲を高め、記録アップする場づくりが、紹介されている。
山本貞美氏の8秒間走のような場づくりは、子どもが全力で運動できる場づくりになっている。場づくりがよければ、子どもは意欲的に活動する。
(4)では、評価の工夫によって、記録も意欲も高まった実践が、紹介されている。
ハードル走で、50mのフラット走に記録が近くなったかの評価で、子どもの記録は伸びていく。評価を工夫することで、記録が伸びていく。
(5)では、子どもが楽しく進んで取り組む練習法が紹介されている。
ボール投げで、2階からロープを張り、ラップの芯をロープに通して、上に投げ上げる練習方法がある。
幼稚園児でも効果が見られた。上に向かって投げるフォームが、ボール投げのフォームと同じなのである。
実践では、数値や子どもの感想などで、子どもの変容が報告してある。実際に追試をされて、確かめてほしい。さらに効果的な言葉かけや指導法を開発してほしい。
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- 明治図書