- 特集 新しい教材で魅力ある文学の授業を
- 新しい教材で魅力ある文学の授業を
- 「新しい」文学教材から「新しい」指導法への展開
- /
- 低学年/新しい教材「ちょうちょだけに、なぜなくの」の教材分析と授業
- 「ちょうちょだけに、なぜなくの」この教材の魅力
- /
- 「ちょうちょだけに、なぜなくの」の授業実践
- /
- 「ちょうちょだけに、なぜなくの」の授業提案
- 「よみ聞かせ」から「くらべ読み」へ
- /
- 多くの読書材を通して付ける言葉の力
- /
- 中学年/新しい教材「すいせんのラッパ」の教材分析と授業
- 「すいせんのラッパ」この教材の魅力
- /
- 「すいせんのラッパ」の授業実践
- /
- 「すいせんのラッパ」の授業提案
- 「目的に応じた読み」と「言語活動例の具体化」
- /
- 「比べ読み」と「音読の力」の育成
- /
- 高学年/新しい教材「新しい友達」の教材分析と授業
- 「新しい友達」この教材の魅力
- /
- 「新しい友達」の授業実践
- /
- 「新しい友達」の授業提案
- 学習材・自他、読書生活、学級生活との結合
- /
- 会話文から心情を読み深める
- /
- 中学校/新しい教材「麦わら帽子」の教材分析と授業
- 「麦わら帽子」この教材の魅力
- /
- 「麦わら帽子」の授業実践
- /
- 「麦わら帽子」の授業提案
- 作品を丸ごと味わい、感動する読みを
- /
- 物語の面白さを味わう
- /
- 中学校/新しい教材「小さな手袋」の教材分析と授業
- 「小さな手袋」この教材の魅力
- /
- 「小さな手袋」の授業実践
- /
- 「小さな手袋」の授業提案
- 作品の表現しているよさを生かす
- /
- 登場人物の心情の変化を読ませる
- /
- 子どもの詩と物語 (第8回)
- 「あるきうた」
- /
- 自己学習を進める実践資料の展開
- 低学年/読み取ったことを劇にして発表しよう
- /
- 中学年/一人学びを支援する手立て
- /
- 高学年/自分で選んで学習しよう
- /
- 投稿=実践研究の広場
- 友達がハッピーになる手紙を書こう
- /
- ~「お手紙こうかん会」(光村・2年)~
- 自分の考えをはっきりさせて話し合おう
- /
- 読者の声から―メール通信・前号評判記
- 創意工夫のある国語教室 (第14回)
- 学びにドラマを創り出す国語教室
- /
- ~山口県光市立島田中学校の実践~
- BOOK GUIDE《この本がおもしろい》
- 『クラウン学習国語百科辞典』(金田一春彦監修)
- /
- 『評価規準が授業を変える!』(田中孝一・西辻正副編)
- /
- いまさら聞けない国語の豆知識・素朴なQ&A (第14回)
- 作文
- /
- 書ける子を育てる (第2回)
- 生活に生きる書く力を育てる
- /
- 説明力を育てる (第8回)
- 表現様式の明確化(1)
- /
- 確かな「ことば」の学びを創る (第2回)
- 教材が生きる・教材を生かす―説明文教材(1)
- /
- 国語教室のつくり方入門 (第2回)
- 言語環境づくり(2)
- /
- 教科書の中の児童文学 (第2回)
- 幼年童話と擬人法
- /
- パーソナルコンピュータの活用―海外から学ぶ (第2回)
- 新しい学習内容の発見
- /
- 豊かな表現を学ぶ学習指導の展開 (第2回)
- 自分の言葉で自分の意見を述べるために
- /
- エッセイ「金の卵―生きて学ぶ」 (第8回)
- 十五歳の春
- /
- 編集後記
- /
- Keyword Index
編集後記
今日、多くの国語科教室において、「文学的な文章の詳細な読解に偏りがちであった指導の在り方」の改善が進められている。数年前に時折耳にすることがあった「これからの国語科では文学的な文章の詳細な読解は行わないのだ」という誤解も今では払拭されたことと思う。「文学的な文章」を用いて、どのようなねらいで、どのような授業を構想し、いかに実施するのかが問われている。「文学的な文章」を教材として、その都度「詳細な読解」のみを授業のねらいとしていては、調和のとれた読む能力の育成を期待できないということなのである。
教科書に取り上げられた「文学的な文章」としては、例えば、小学校では「ごんぎつね」や「大造じいさんとがん」、中学校では「走れメロス」や「故郷」が定番であろう。これらの教材を用いた授業の実践はすでにたびたび報告されている。そこで、本号では、比較的新しい教材(文学的な文章)を取り上げ、その文学的な魅力と授業実践の報告を特集することとした。その際の視点としては、主として以下のような内容が考えられる。
・登場人物の心情や場面についての描写など、優れた叙述を味わいながら読む能力の育成と文学的な文章の授業の在り方
・文章を読んで人間、社会、自然などについて考え、自分の意見をもつ力の育成と文学的な文章の授業の在り方
・必要な情報を得るために、効果的な読み方を工夫する能力と文学的な文章の授業の在り方
・自ら本に手を伸ばす子どもを育成する文学的な文章の授業の在り方
・文学の魅力を開拓するために新しい教材を自らも開発する
子どもたちは、本を読むことが好きなはずである。
このような考えのもと、本号は、小・中学校教科書に掲載された新しい文学的な文章を取り上げて、児童・生徒に読む力を確実に育成するとともに、文学を読むことの楽しさを知らせる魅力的な授業の創造をねらいとして編集したものである。
(河野庸介)
-
- 明治図書