- 特集 綴る子ども・表現する子どもを育てる
- 現代生活綴り方の意義と方法論―国分一太郎の仕事に着目して
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- 「しかける」ということ―生活つづり方実践をたのしむために
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- 守口夜間中学その学び―綴り、発表し、伝える
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- 日本人男性と国際結婚した海外出身女性の日本語学習―子どもの成長を支える親としての学び
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- 「作家の時間」の可能性
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- 「きりん」が醸した子ども文化
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- NEW BORN (第6回)
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- 小西先生の『学級革命』を読む (第6回)
- 「わたくしの大すきな子ども」が書いた恋文
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- 【コラム】ノリきれない国際公務員のつぶやき (第6回)
- 結局「お金」がすべて?
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- 元気のもとはつながる仲間 (第42回)
- いちばん最初に知らせようと思って
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- 担任・教室の悩み快消◆難デモ相談室 (第18回)
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- 【コラム】ジェンダー論の練習問題 (第41回)
- ポルノとフェミニズム(3)
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- 学校が元気になるちょんせいこのファシリテーションDiary (第17回)
- 質の高い情報共有を進めよう
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- ぼくとわたしの学年日記 (第6回)
- 正義『漢』 幸の成長
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- 編集部の本棚
- 往復書簡 子どもと学級と人権文化◆WEST&EAST (第18回)
- セミリンガルという現実の中で
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- おもちゃばこ (第18回)
- ここちよい言葉のシャワーでもちあじ発揮 うれしい笑顔(2)
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- まいにち? マイニチ!
- 北のおるた〜北海道からの便り〜 (第2回)
- 「先住民族サミット」アイヌモシリ 二〇〇八に参加して
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- 共生のトポス (第78回)
- S三世
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- 〜「在日」を受けとるということ〜
- 編集後記
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編集後記
▽「書くことが楽しい。」「綴ることが毎日の習慣になっている。」このように言ってのける子どもが、いま、いったいどれほど育っているでしょう。子ども(人)は書くことを通じて、生活や社会を見つめ直し、自己をふり返り、思考を深めていきます。また、子ども(人)の表現を通じて、私たちはその子ども(人)と出会い直し、関係性をより高いものとすることができます。子ども(人)と子ども(人)の相互的な理解や連帯もまた、書かれたものを通じて一層深まっていくものと考えます。
▽さらに、子どもが身の回りのことがらをクリティカルにとらえ、表現する力をはぐくんでいく上でも、書くこと綴ることは欠かすことのできない文化活動です。子どもの鋭い感性や深い思考が言葉によって表現され、教師がそれに学ぶという経験は、今日までの教育実践史において重要な位置を占めてきました。
▽そこで、今回の特集では、「綴ること表現すること」の今日的な意味を問い直し、
その実践内容や具体的方法についても探りたいと考えました。二学期からの実践のさらなる広がりと深まりを期待してやみません。
(園田)
▼温暖化論議、原油値上げ、食料値上げ、企業の海外工場建設、自治体破綻、政府無力化。グローバリゼーションが、私たちの生活を直撃するようになったと実感します。二年ほど前に『フラット化する世界』(トマス・フリードマン著、二〇〇六年、日本経済新聞出版社)を読みました。インターネットなども影響してアメリカの中産階級の仕事はどんどんインドに行っている。南米の労働者が北米に行き、北米の労働者の仕事がなくなりつつある。南北格差もさることながら、「北」の国でも「南」の国でも、国内で格差が広がっている。今、それらが対岸の火事ではないことを実感します。競争を動機とする社会づくりがもはや破綻していることは明らかです。
▼このような折、二〇〇九年三月、ブラジルで第六回国際成人教育会議が開かれます。一九八五年の第四回パリ会議は、自分の生活や歴史をつづることを学習権と捉えた「学習権宣言」を採択しました。第五回ハンブルク会議では、グローバリゼーションを訴えました。今度の会議で何が話題となり、何を打ち出すかに注目したいところです。
(森)
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