- 特集 多文化教育のいま
- 「多文化教育のいま」を考えるにあたって
- /
- 外国人学校の抱える現状と日本社会の課題
- /
- 外国人のいる教室
- /
- 学齢超過生徒と「たぶんかフリースクール」
- /
- ワタシを紡ぐ「多文化教育」―自らのルーツを辿りながら
- /
- 【資料】日本語指導が必要な外国人児童生徒の受入れ状況
- /
- NEW BORN (第9回)
- /
- 共生のトポス (第81回)
- Uさん
- /
- 〜KIS(コリア国際学園)一期生〜
- 編集部の本棚
- 小西先生の『学級革命』を読む (第9回)
- 子どもの「奥床しい内面」が美しい
- /
- 【コラム】ノリきれない国際公務員のつぶやき (第9回)
- モンゴル再び
- /
- 担任・教室の悩み快消◆難デモ相談室 (第21回)
- /・
- ぼくとわたしの学年日記 (第9回)
- ナツと一枚文集とナツの母
- /・
- 元気のもとはつながる仲間 (第45回)
- 自分を語ることが自分の元気のもと
- /
- 〜三〇年ぶりのメッセージ〜
- まいにち? マイニチ!
- 沖縄散歩 (第5回)
- 石垣島の海で泳ぐ
- /
- 新!子どもがつづる
- 【コラム】ジェンダー論の練習問題 (第44回)
- 格差をみる複数の視点
- /
- 〜ジェンダー・階級・人種(1)〜
- 学校が元気になるちょんせいこのファシリテーションDiary (第20回)
- 現場のリアルな課題を解決する研修(2)
- /
- おもちゃばこ (第21回)
- 誰のどんな気持ちも大切に思うと話し合うのがうれしくなるね(2)
- /
- 編集後記
- /・
編集後記
▽「多文化」ということばが、如何に為政者たちに都合よく使われはじめたかということを肝に銘じながら、今回は周縁化されやすい課題―外国人学校、外国籍教員、フリースクール、ルーツをもつ子どものことなど―を、マジョリティ側からは意識されにくい視点をもって、それぞれ執筆していただいた。特に大学生の小菅さんは、文章を通して自分を伝えることの初めての経験で苦労されたことと思う。また、外国人労働者の視点も含めて執筆をお願いしていた鈴木江理子さんにはご迷惑をかける結果となり、この場をかりてお詫び申し上げたい。
▽前号のインクルージョン教育の特集とも併せて、マイノリティの子どもたちの課題は明らかにされているのに社会はなかなか変わらない。かれらの教育を保障するための支援を地域で継続して積み上げていくと同時に、マジョリティの子どもたちへも自分たちの社会を変え、次代に手渡していく主体になる「希望の教育」を実践していかなくてはならない。そのキーコンセプトこそがESD(持続可能な開発のための教育)ではないだろうか。
(縁)
▼平和教育などを研究してきたある知人は、一九九〇年頃に北欧で国際会議に参加して、そこでのやりとりが英語ではなく、お互いの言語で行われていることに新鮮な驚きを感じたという。デンマークの人とフィンランドの人がフィンランド語とデンマーク語を交えつつ話すということだ。この一事だけでも、そのあたりでは国境を越えた対等なやりとりがあたり前になっているということを痛感したという。日本のある東アジアはどうか。ほとんどの国際会議は英語で行われているのではないか。お互いの言語を交わしながら対話ができないとすれば、
それはなぜなのか。本号の特集課題はその原因とも深くかかわっていると思う。
▼韓国からの留学生も多くかかわりつつ、
日本の社会教育を韓国に紹介する本の出版活動が進められている。私の書いた識字に関する文章も、韓国から留学生として日本に来て現在は日本で大学教員となっている方に翻訳いただいている。翻訳のためのやりとりを通して学ぶことが数多くある。中心になって取り組んでおられる方たちに敬意と感謝である。
(森)
-
- 明治図書