- 特集 人権教育の2008年をふりかえって
- 最近の教育政策と道徳教育―人権教育の視座から
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- 熊本から―事実・実践・創造の断章
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- 「改革」という名の教育破壊を大阪の地で起こしてはならない
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- 子どもと若者の意味ある参加を実現―子どもと若者の性搾取に反対する第三回世界会議
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- 〈資料〉子どもと若者の性搾取を予防し、終結させるためのリオデジャネイロ協定
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- NEW BORN (第12回)
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- 元気のもとはつながる仲間 (第48回)
- こだわり続けた三〇年、これからも……
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- ぼくとわたしの学年日記 (第12回)
- 「人権空間としてのクラス」
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- 〜転校生の小晴が気づかせてくれたこと〜
- 北のおるた〜北海道からの便り〜 (第5回)
- アジアで学んだコミュニティオーガナイズ
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- 〜番外編〜
- 担任・教室の悩み快消◆難デモ相談室 (第24回)
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- 【コラム】ノリきれない国際公務員のつぶやき (第12回)
- 食糧危機とスローフード
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- 編集部の本棚
- 学校が元気になるちょんせいこのファシリテーションDiary (第23回)
- 最終回 子どもの力を信じきる
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- 【コラム】ジェンダー論の練習問題 (第47回)
- やおい/BL入門のために(2)
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- 小西先生の『学級革命』を読む (第12回)
- 書けば書くほど子どもが観えてくる
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- おもちゃばこ (第24回)
- 「わたし」が「あなた」に伝えたこと 「わたし」が「あなた」にもらったもの
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- まいにち? マイニチ!
- 共生のトポス (第84回)
- Sくん
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- 〜日本で刻まれた一一年の記憶〜
- 編集後記
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編集後記
▼二〇〇八年は、転換点として記録に残るかもしれません。世界的経済危機、国内での貧困と失業者の増大、イスラエルによるガザ攻撃、オバマ大統領の誕生、大阪府知事の当選、リオデジャネイロでの子どもと若者の性搾取反対世界会議開催などなど、今後の世界や日本を考える上で、見逃せない出来事が数多くありました。この二〇〇八年をふりかえり、未来へのメッセージを届けようというのが本号の特集のねらいです。そのために、道徳教育政策、同和教育運動、大阪府の教育、リオの世界会議について、それぞれかかわりの深い方に執筆していただきました。お忙しい中をお引き受けくださり、本当にありがとうございました。リオの世界会議の資料は、次号からも紹介する予定です。
▼大阪の人権教育にとって、二〇〇八年は大きな意味をもちました。新しい知事により、これまでのさまざまな財産が崩されようとしています。ここでは「おおさか識字・日本語センター」を特に取り上げたいと思います。一九八九年に国際識字年推進大阪連絡会が結成され、それ以来一〇年以上にわたって識字センターの建設を求めてきました。学習者の願いを受けて、教育委員会関係の皆さんの尽力もあり、ようやくセンターが実現したのが二〇〇二年。やっと軌道に乗りかけてきたこのタイミングで、ばっさりセンターがつぶされようとしているのです。道を探るとともに、この憤りを忘れず、今後を拓きたいと考えています。
▼個人的にもこの二〇〇八年は、仕事内容・スタイルにかかわる転換点でした。多忙を通り越して、責任を果たせない場面もあり、申し訳なく思っています。これでよいのかという気持ちもあります。けれども、この多忙も、識字・日本語センターの役割を何とかサポートすることなどにつなぐ野望をもってのことです。この野望を抱きつつ、希望をもって二〇〇九年を過ごしたいと考えています。制度的裏付けが危うくなっている現在、新しい制度作りに向けて個々人の自立的姿勢と行動が求められます。本誌としてもその一端を担う決意です。新しい年度も、よろしくお願いします。
(森)
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