- 特集 在日コリアンの現状と教育
- 在日朝鮮人教育と九〇年代教育改革―教育実践を通して
- /
- ヘシルとルマの手記と往復書簡
- /
- 社会人一年目の「在日」の私
- /
- ヘシルの手記を読んで
- /・・・
- 往復書簡
- 外国につながる子どもたちの教育に携わって―ニューカマーの子ども・在日コリアンの子ども・ダブルの子ども
- /
- 平和教育の視点から在日コリアンを捉えなおす
- /
- 不可視化される在日コリアンと日本社会、そして教育を考える
- /
- 在日朝鮮人に関する最新統計資料
- 多文化な子どもたちの声にふれる (第14回)
- 僕らの世界
- /・
- 共生のトポス (第107回)
- 差別の連鎖を断ち切るために、ぼくのできることを考える―柳敬修さん
- /
- まいど、おおきに! (第11回)
- 中国語落語、上海へ!
- /
- 【コラム】ノリきれない国際開発仕事人のつぶやき (第11回)
- 緊急、復興、開発、そして次のステージへ
- /
- 子どもを見る眼 (第23回)
- 大人に認められるということ
- /
- 沖縄散歩 (第18回)
- 沖縄のB級文化財―「外国人住宅」
- /
- まいにち? マイニチ!
- 2月14日
- /
- 映画をみる、映画でみる (第22回)
- 「民主的手続き」という暴力
- /
- 〜「ミツバチの羽音と地球の回転」〜
- 編集部の本棚
- 『阪神大震災ノート 語り継ぎたい。命の尊さ―生かそうあの日の教訓を―』住田 巧一:著/『知っていますか?色覚問題と人権 一問一答』尾家宏昭、伊藤善規:著
- おもちゃばこ (第47回)
- 叶うかどうかより、持つことが、大切やん!夢、追いかけてることが、ステキやん!
- /
- 第2回「人権教育と生活綴り方」研究大会inみえ ご案内
- アフガンに生きる子どもたち (第11回)
- 自尊感情をはぐくむ
- /
- “授業を創る”ということ (第11回)
- 「学級の歴史づくり」と授業
- /
- 〜「語る」ということ―「話す」ではない〜
- 編集後記
- /・
●編集後記
▽宝塚や群馬での外国につながる子どもの悲惨な事件が印象的だった二〇一〇年が終わろうとしている。今年は韓国併合からの「在日一〇〇年」でもあり、他民族を支配し続けた日本を問い返す機会となる特集をぜひ組みたかった。不可視化、多様化、複合化……編集者自身が混迷する中、藤川さん、尹さんという高校と小学校の元教員、金敬黙さん、金侖貞さんという在日コリアンと韓国からの研究者、藤川さんの教え子であるルマさんとヘシルさんからの寄稿、そして特集に合わせて共生のトポスでの聞き取りをさせていただいた柳敬修さんも含め、さまざまな角度・切り口から日本の教育現場が一つの彫像として掘り出され、オーケストラの指揮者を務めたような充実感を味わさせていただいた。心より感謝申し上げたい。
(縁)
▼東アジアがさまざまな意味で揺れた今年、韓国で小林文人・伊藤長和・梁炳贊『日本の社会教育・生涯学習』が発刊された。これは、数年間かけてプロジェクトが組まれ、編集会議を毎月開きながら編集・出版作業を進めたという実と厚みのある書籍だ。社会教育や生涯学習にかかわる日本の諸領域をカバーし、それぞれの分野についてどなたに執筆依頼するべきかを見定め、受け取った原稿も丁寧に吟味して出版に至ったのである。わたしも同書の中で識字学習に関する章を担当させていただいた。一九九〇年頃から韓国の研究者や現場に何度もお世話になってきた者として、まことに嬉しいことである。同書の特徴のひとつは、李正連さん(名古屋大学)、金侖貞さん(首都大学東京)といった、韓国から日本に留学し、現在では日本の大学で教員として教育・研究にあたっている若手研究者が編集実務や翻訳に携わり、重要な役割を演じたという点にある。本号の執筆者でもある金侖貞さんには、拙文の翻訳を担当いただき、訳語などを確認するためのやりとりをしていただいた。先日出版記念会が日本でも開催されたが、日韓の研究などの交流は着実に進んでいることを実感する。日本の社会や公教育においても、日本社会・マジョリティ性の問い直しからはじまる変革へとすすみたいものである。
(森)
-
- 明治図書