『楽しい算数の授業 2002年6月号 発展的な教材の開発とその生かし方』の詳細情報

　そして，現場の中には，次のような意見や疑問が見受けられます。

・教科書は最低基準の指導要領に基づいて作られているので基礎・基本なのだから，発展学習の教材は教科書の中にないと考えられる。では，発展学習の教材とはどんなものなのか，また，どのように作ればよいのかが分からない。

・教科書は基礎・基本なのだから，発展学習はこの基礎・基本の教科書にヒントがあるはずである。でも，ヒントはどこにあるのかが分からない。

・単元全体の中で，または１時間の授業の中で，いつ，どのような場面でどのような子どもに対して発展学習をほどこせばよいのかが分からない。

・発展学習をすれば，絶対評価の観点から言えば，数学的な考え方や関心・意欲・態度の面からみて，評価はＡとしてよいか。

・発展学習は，進んだ子どものためと考えられるが，遅れがちな子どもに対しての発展学習も考えられるのではないか。

　本号では，発展学習の是か否かを論ずるのではなく，是として前向きにとらえ，現場に対して具体的な教材開発を示し，さらにその教材開発例の生かし方を示していただきました。