- 特集 前頭前野を鍛える絵本活用法30
- 特集のねらい
- 絵本「アタマげんきどこどこ」〜ワーキングメモリを鍛えることで,学習や学校生活を豊かにする
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- なぜ絵本で前頭前野を鍛えるのか?効果的活用法
- ワーキングメモリを鍛える3つの活用法
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- ワーキングメモリを鍛える奇跡の教材「アタマげんきどこどこ」のエビデンス
- 4種類のワーキングメモリを効果的に鍛えることができる奇跡の本〜エビデンスを明らかにし、学校で広める〜
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- 発達障がいの子のA10神経系を活発にし前頭前野を鍛える「アタマげんき」
- 視知覚トレーニングとして「どこどこ」を活用する
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- 発達障がいの子の前頭前野を鍛え創造力アップ!絵本活用法
- 授業導入に活用! 集中してもすぐに止められる「どこどこ」の謎
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- 発達障がいの子のワーキングメモリを鍛える!絵本活用法
- 出会いを演出し、学級に「どこどこ」ブームをつくる
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- 発達障がいの子の前頭前野を鍛えコミュニケーション力アップ!絵本活用法
- 競争し、協同し、共感する。「どこどこ」はコミュニケーション力を引き出す
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- 発達障がいの子の前頭前野を鍛え自制力アップ!絵本活用法
- 1問ずつ行い、ほめることで、集中して取り組んだA君
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- 「音韻ループ」を意識した絵本活用法
- 問題を解くことと、問題を作ることを繰り返して「音韻ループ」を鍛える
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- 「エピソードバッファ」を意識した絵本活用法
- 経験をもとにイメージを描く! 社会規範も学んだA君
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- 「視空間スケッチパッド」を意識した絵本活用法
- 幼稚園から小学校高学年まで熱中する「どこどこ」 どの子も熱中する秘密
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- 子どもが発見!新たな「どこどこ問題」@
- 頭をひねって考えるから中学生も夢中になる
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- 子どもが発見!新たな「どこどこ問題」A
- 子どもが変わる! 特別支援学級で実践して実感!
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- 国語「作文指導」につながる絵本の活用
- 絵で情報を共有して、絵の中の人物になって作文を書く 学校編3「校庭にいこう」
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- 国語「文章力アップ」につながる絵本の活用
- 「どこどこ」の問題を使い、絵と言葉をつなげて文章力を鍛える
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- 言語意識を高める国語科指導と関連させた絵本の活用
- 「アタマげんきどこどこ」“さがして”の問題作りで、日常を言語化する
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- 国語教科書の挿絵から「お話を作る」という指導と関連させた絵本の活用
- 「どこどこ」を5つのスモールステップでお話にする
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- 算数問題「お話で考えさせる,お話を作る」ことと関連させた絵本の活用
- どこを見ればよいかを分かりやすくすることが大切
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- 算数教科書の挿絵の読み取り力を向上させる絵本の活用
- 「どこどこ問題」を参考に授業を組み立てる
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- 生活科の教科書「主に自分と友達・学校生活」と関連させた絵本の活用
- 子どもたちが大好きな「アタマげんきどこどこ」 もう一歩の活用で、アタマも元気、友だちと仲良くなる力をつける
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- 生活科の教科書「主に自分と身近な自然・四季の変化」と関連させた絵本の活用
- 「わくわくこんちゅうずかん」との併用で楽しさが2倍になる
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- 発達障がいの子が「集中した」絵本活用事例@
- 離席・軽いパニック症状を鎮めてくれた「アタマげんきどこどこ」
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- 発達障がいの子が「集中した」絵本活用事例A
- 他の子と一緒に考える、作業をすることでさらに集中力が高まった
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- 発達障がいの子の「注意力が高まった」絵本活用事例@
- 数人で一緒に読み、教師が適度に介入する
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- 発達障がいの子の「注意力が高まった」絵本活用事例A
- あちこち探して何度も数えるから注意力が高まっていく
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- 発達障がいの子の「集中力が高まった」絵本活用事例
- びっくり!「アタマげんきどこどこ」の奇跡!
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- 発達障がいの子の「ワーキングメモリを鍛える」絵本活用事例
- 楽しいから続く! 続くからワーキングメモリが鍛えられる!
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- 発達障がいの子が「熱中した」絵本活用事例@
- 子どもが繰り返し楽しめるよう、仕掛けをつくる
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- 発達障がいの子が「熱中した」絵本活用事例A
- 成功体験をつみ、自己肯定感がアップ
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- 教室に置きたい絵本ベスト3@
- 自他のありかたがメタ認知でき、人とのかかわりのもてる本
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- 教室に置きたい絵本ベスト3A
- 絵本はコミュニケーションツールとして活躍する
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- ミニ特集 特別支援の校内研修=主任発プランの極意
- 具体的な上にも具体的に行う
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- 「問題行動のとらえ方と対応法」のコードを職員で共有する
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- 技術を身につける研修が必要だ
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- 30分のミニ自主研修 復習と演習で実力がUPする
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- 発達障がい児への有効な対応スキルを具体的に学べる研修が必要である
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- 多様性と主体性の原理を入れる
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- 身近に感じる事例から「教えてほめる」を具体的に体験できる研修にする
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- 脳科学スキルで授業の見方を変える校内研修
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- 実習を入れて理論とリンクさせる
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- 教育行為の意味を問う『講座型研修』〜優れた実践事例を通して、特別支援の対応の原則を学ぶ〜
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- グラビア
- 医療・教育・家庭を繋ぐ 発達障がいまるごとセミナー ほか
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- TOSS全国調査から分かること (第2回)
- 行動面の障がいを数多く見逃している可能性がある
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- 写真で早分かり 子どもの特性に合わせた“情報伝達の構造化” (第16回)
- 特別支援学級の学級通信を「視覚化」で伝える
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- 〜保護者との信頼関係をつなぐ学級通信の在り方〜
- 教育の新課題と特別支援教育
- 学習のしかたを身につけさせると子どもは激変する
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- 巻頭言
- 大人が学べば子どもは変わる
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- 〜ワーキングメモリを鍛える絵本「アタマげんきどこどこ」の開発とドラマ〜
- 『教育』と『医療』の連携で特別支援教育を強化する (第15回)
- DMS−5登場
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- 『龍馬くんの訴え』から学ぶ発達障がい指導原則 (第11回)
- 一緒にスポーツをする,信頼している大人が伝える,教えてほめる
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- 子どもに力をつけるTOSS教材教具
- 〈話す・聞くスキル〉ノリノリで学習でき、自信と力をつけてくれる教材
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- 〈アタマげんきどこどこ〉置いておくだけで熱中する
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- 〈うつしまるくん〉子ども、教師の双方にとって必需品である
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- 〈ソーシャルスキルかるた〉楽しんで社会生活技能を身につける
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- ポイントを外さない〜特別支援の子の保護者への対応術 (第9回)
- 事前の連絡で子どもも保護者も安心する
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- 味方であることを理解してもらう
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- 私は,この本をこう読んだ (第9回)
- 『特別支援・場面別対応事例集』(東京教育技術研究所)
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- 〜世界最先端の脳科学に基づいたスキルを学ぶことができる〜
- 『石に咲く花』田村一二著(北大路書房)
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- 〜教育における「極微の成長」の存在〜
- 特別支援教育を視野に入れた学校づくり (第8回)
- 発達障がいを把握し,対応する学校づくり
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- 〜トム・クルーズの場合から〜
- TOSS特別支援教育を知る前と後 (第1回)
- 知ることにより,子どもが安定する対応の引き出しを多くもつ
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- すべての子への見方が変わる・対応が変わる
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- 学級担任に必要な「特別支援教育の基本スキル」 (第13回)
- 強い注意は不安系神経回路を作る!
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- 〜キレる子どもを注意するには、行動をただ止めること。行動や症状の意味・理由・原因を考えよう〜
- 教育は格闘技だ―フリースクールの実践 (第30回)
- 漢字文化の授業で「挨拶」の意味を教える
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- 〜相手にとって「気持ちのよい挨拶」とはどういう挨拶なのかを学ばせる〜
- 続・中学校を改革する 特別支援教育で中学校が変わる (第1回)
- 生徒の事実に立脚し,研修する
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- 若手女教師の特別支援教育奮闘記 (第1回)
- 子どもの実態・興味に合わせた教材開発
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- 発達障がい児への食事指導 (第1回)
- 発達障がいのある子の抱える課題
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- 発達障がい児へのキャリア教育/就労指導 (第1回)
- 障害者雇用と支援
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- コーディネーターのお仕事拝見 (第19回)
- 担任と連携し,学級で育てる
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- 誌上QAコーナー こんな時どうしますか
- 薬を止める場合の対応の仕方
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- 〜よい記憶をたくさん与えて行動を改善していくことを目指す〜
- 特別支援学校・特別支援学級コーナー
- コーナー担当
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- 特別支援学校の実践
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- 〜個別の教育支援計画・個別の指導計画データベースシステム〜
- 特別支援学級の実践
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- 〜下へ下へ計算させることで、ワーキングメモリの少ない子でも、帯分数のひき算が簡単にできるようになる〜
- 論文ランキング
- 39号/脳科学特集 最新で分かりやすいと大好評!
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- 読者のページ
- 39号の学びや感想
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- 編集後記
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- TOSS特別支援教育イベント情報
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- どんな子でも熱中する教材はこれだ!!
- アタマげんきどこどこ ペーパーチャレラン
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- 〜医学博士である吉川武彦氏が監修した『アタマげんきどこどこ』 東邦大学医学部准教授である根本隆洋氏が研究方法に使用した『ペーパーチャレラン』(研究当時:慶応義塾大学医学部助教授)〜
巻頭言 大人が学べば子どもは変わる ワーキングメモリを鍛える絵本「アタマげんきどこどこ」の開発とドラマ
教育技術学会理事/師尾 喜代子
1「ババア」が「おばさん先生」に
特別支援学級の経験はないが,毎年発達障がいのお子さんを担任してきた。
ADHD,アスペルガー,高機能自閉症,広汎性発達障害(医師の診断名)のお子さんへ,しっかりとした方針で対応できるようになったのは,TOSSでの学びがあったらからだ。
多くの子どもたちを見ているから,違った行動に違和感を覚え,保護者と話し合い,医師に診てもらい診断が下りた子もいる。診断があれば,当然教師の対応も変わり,適切な対応が継続的に行われるようになる。
その子たちの行動は,脳の働きによるものである。「なぜ,私の思いが伝わらないのかしら」なんて言う教師もいるが,悪いのは教師だ。私は一度もその子たちに腹を立てたことはない。断言できる。
女の先生たちに「ババア」と呼んでいたADHDの男の子が,私に「おばさん先生」と変化しただけでうれしかった。よく私は「えっ,今,『お姉さん先生』って言った? 照れるなあ」なんて反撃していたが,その返事は満面の笑顔であることが多かった。
2母親の変化
高機能自閉症の子は,帽子をかぶり,その上にフードをかぶっていた。一度も授業参観に来たことがなかったその子の母親に,面談で,「優しいお子さんに育っていますね」と言ったことが,母親を動かした。授業参観にも来るようになった。そしてその子の帽子もフードもやがて外れた。皆の前でスピーチできるようになった。母親は,「先生は,私よりあの子を分かっています」と言ってくれた。
3ワーキングメモリを鍛える絵本
2013年8月に出版した「アタマげんきどこどこ」は集中力・注意力・言語力などをつけることができる。「もの探し絵本」は他にもいろいろあるが,この「アタマげんきどこどこシリーズ」は,精神科医吉川武彦博士の監修による。吉川先生はずっと発達障がい児とかかわってきている。
「同じ絵を見つける」「指定されたものを探す」「会話のイメージに合う子どもを見つける」ことで,「ワーキングメモリ」を鍛えるのだ。ワーキングメモリの要素である音韻ループ,視空間スケッチパッド,エピソードバッファを意識した問題作りとともに,中央実行系に働きかける絵本作りをした。
そして何より絵そのものの楽しさを大事にした。(株式会社 騒人社より全7巻 発刊)
TOSS信州大学/法則化学生サークル「奏」の永原正裕さんがSNSでその絵本について報告してくれた。
TOSS信州大学の松本先輩と同じ3年生の松川くんとで,パルパル(正式名称:長野アスぺ親の会)の活動に参加させてもらった。親御さんが懇談会をしている間,学生が子どもを預かり,2時間程度,一緒に遊んだりして過ごす。相手は,衝動型のアスぺや多動優勢のADHDの男の子,静かなタイプのアスぺの女の子とその姉妹など。
松本さんからは,「今日は男の子3人と女の子3人だけど,女の子の方は男の子を怖がっちゃうから,多分男女別々の活動になると思う」と事前に言われていた。とりあえず永原が女の子の方に入っていき,ボールで遊んだ。隣でトランポリンをしていた男の子2人も,ボールを渡したら次第に溶け込めてきた。そんな感じで,少し和やかなムードになってきたな,と思っていたところに,いつもパニックになりやすかったり暴れたりすると聞いていた,アスぺの男の子が入ってきた。空気が,若干変わる。
ボールを思い切り叩きつけたりし始める。永原と松本さんで,「こうやって下から投げるんだよ」「ふわっと投げてごらん」などと教えてほめようと頑張ったが,上手くいかない。次第に女の子たちの方から,「こわい…」というつぶやきが聞こえてきた。
そこで,女の子たちの気を紛らわそうと,あらかじめ持っていっておいた「アタマげんきどこどこ 忍者編」を取りだして,「この忍者どこにいるかな〜?」などと働きかけた。すると,すぐに食いついてくれた。絵本どおり端っこに書いてある通りに発問していく。女の子たち,夢中。すると,知らないうちに,さっきの男の子も寄ってきた。ん? まずいかな?と思いきや,さっきまであんなにも距離のあった両者が,仲良く一緒に「どこどこ」をし始める。
「どこどこ」を媒介して,会話が生まれる。気づくと,参加している6人の子どもたち全員,「どこどこ」の周りに集まり,夢中になっていた。
忍者を探したり,「〇が△個」を探したり,色んなページに出てくるヤンキー?やちょっと小奇麗なおじさん?を見つけて,「あれ? これさっきのページにもあったよ! どこかな?」などと楽しんでいた。いつもは女の子が近寄らない男の子がぱっぱと見つけると,女の子から「すごーい!」の声。子どもたち同士の認め合いも進む。
当初は,松川くんが保護者の話を聞きに行きたい,ということで,松本さんと永原の2人で上手く回せるかな?と心配だったが,むしろ学生は1人いればいいくらいだった。
終わったあと,「こんなにゆっくりできたパルパルは初めて」と松本さんが話していた。
結局,30分ほどほぼ学生の介入なしで「どこどこ」を楽しんでいた子どもたち。
「どこどこ」でいい雰囲気をつくれたあと,松本さんの提案で,永原の仕切りで鬼ごっこをやってみた。ほぼ毎回参加している松本さん曰く,「まず女の子と男の子が少しでも話せたということ自体信じられない」そうだ。今回,特別に何をしたというわけではない。ただ,「どこどこ」を与えてみただけだ。
子どもの事実が,TOSS教材の凄さを教えてくれた。
うれしい報告とともに,学生さんたちの活動に頭が下がる。「知は力」。子どもの対応力も教材を見分ける力も学ばなければできない。教師の怒鳴り声が日本中から消えることが,子どもたちの力を伸ばすことである。
(絵本の問い合わせは師尾まで
fwic7567@nifty.com)
今までに無かったコードが増えます。全部の学校の職員室に入れてほしいです。