- 特集 研究授業で向山型算数!どんな事実が争点になったか
- 子どもを本気で伸ばす気があるのか
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- 旧文化には「子どもの事実」で反論
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- 子どもの事実で検証されなかった
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- 向山型のほうが自力解決の力も付ける
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- 授業の事実は心ある人をとらえる
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- 「シンプルに」「繰り返し」「賞賛」せよ
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- 批判をするなら,事実を示せ
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- ミニ特集 教科書・ノートチェックのコツ
- さりげない日常の指導が決め手
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- 抜かしていそうな問題は絞り込む
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- 日常指導とポイントを絞ったチェック
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- 5つのキーワード
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- 予告してから徹底することが大切である
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- シンプルで効率のよい教科書チェック
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- 新・教師の声
- どの子もできるようになりたがっている!
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- 向山型算数セミナー参加者の声
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- 向山型算数キーワード
- 言葉を1/10に削れ
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- 巻頭論文 算数授業へのこだわり
- 向山型だとなぜ子どもは変化するのか
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- 向山型算数に挑戦/論文審査 (第23回)
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- 向山型算数実力急増講座 (第25回)
- 子どもの「つまずき」を追って
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- 向山型算数の原理原則と応用 (第25回)
- 向山型算数は「できる子もできない子も満足させる」最高のシステム
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- 向山型算数と出会ってTT授業が変わる (第19回)
- 向山型算数だからこそTTが生きる
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- 「先生が一目で分かる図を描きなさい」はこんなにも有効な指示だ
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- 中学校からの発信!「向山型数学」実践講座 (第19回)
- 単元テストの前には,「詰め」の時間を設定せよ
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- TOSSランドを活用した算数授業体験 (第7回)
- 2年/「かけざん九九」攻略もTOSSランドで!
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- 3年/向山型算数に近づくサイトはこれだ!
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- 5年/教科書会社が違っても十分活用できる!
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- 6年/TOSSLANDと向山型算数MLで教材研究
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- 中学/困った時にこそ,TOSSランドそして教師修業
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- もう一つの向山型算数 難問良問1問選択システム (第25回)
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- 腹の底からの実感!向山型算数を知る前と後
- あかねこ計算スキルを正しく使う
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- 向山型算数に挑戦/指定教材 (第25回)
巻頭論文
算数授業へのこだわり
向山型だとなぜ子どもは変化するのか
向山 洋一
向山型算数は,ものすごい勢いで全国津々浦々の教室に広がっています。
なんといっても,「授業が変わる」「子どもが変わる」事実があるからです。
心ある人なら,子どもの事実の前には素直になります。
子どもの事実の中でも,大きなことは次の三つです。
第一は,平均点が急上昇することです。素直に向山型算数をやれば,クラス平均90点も決して夢ではありません。それどころか,日本中で生まれている事実です。
素直さにかけ,我流でやると効果は激減します。それは,向山型ではないのです。
イチロー型バッティング,清原流バッティングがありますが,「俺にもできる」といってバットをふって足を動かしただけでは,イチロー型にはなりません。
プロの技は,簡単そうでも奥が深いのです。
忠実に型から入るのが学ぶコツです。
第二の子どもの事実は,できない子ができるようになるということです。
平均90点などというと「それは点数主義だ」と批難する馬鹿な教師がいます。
平均90点というのは,「できない子ができるようになる」から,達成できるのです。
100点の子は100点のままで,平均点向上には貢献していません。
5点10点の子が,50点60点とるように指導するから,クラス平均90点は可能になります。
「できない子をできるようにさせる」これは教師として最も大切な仕事です。
第三の子どもの事実は,「勉強をやらなかった子」が勉強をするようになることです。
いつも遊んでいた子,いつもふざけていた子が勉強するようになるのです。
こうした事実が,全国各地で生まれ,向山型算数は急速に広がっています。
「私は罪深い問題解決教師でした。できない子をできるようにさせられませんでした。
教えた子に,心からすまないと思います。
本日から,10年間続けてきた問題解決学習を止め,向山型算数をやります。」
このような決意が書いてある手紙,便りを毎日のようにもらうようになりました。
確実に流れは変わりつつあると思います。
全国各地の通信,MLで向山型算数のことが報じられ,意見が交流されています。
ほとんど関心しているが,中には発言をしておいた方がいいと思うものもあります。これから,折にふれとりあげていきます。
「K君の進歩」
K君は,学年の引継のとき,「教科書もノートも出さない。教科書を出したらそれだけですごい」と言われていた子でした。
学校の中でも1年生から有名でした。(今5年生です)
席につかない,授業中立ち歩く,教室から出てしまう…という子だったようです。
そんなK君。5月の中頃に速くできた問題を黒板に書きました。
5/251冊ノートが終わりました。
もちろん向山型算数のおかげです。
4月当初はまさに教科書もノートも出さない状態でした。
「日付が書けたら持っていらっしゃい」「○○が書けたら持っていらっしゃい」そんなことを繰り返した日々でした。
最初は,全て私が赤鉛筆で薄くなぞってあげていました。
ときには,「全員起立。教科書を開けたら座りなさい。」
それでも出さないときは「教科書を出さないということは,みんなと勉強できないんですよね。それでもいいか校長先生に聞いてもらいましょう。ついでにお家の人にも聞いてもらいますので,いつだったらお家にいますか?」等とも言いました。
(この辺りは冷たい教師です。自己反省です…)
そんな日々の繰り返し。
一つわかったことは,基本的に「ほっておく」ということでした。
ほっておくと,いつのまにかノートを出して書いているんですよね。
最初は書いただけで「よく書けたねえ!!すごい。」
しばらくしてから,「よく書けたね。問題番号まで書いていらっしゃい。やりなおし」やりなおしてきたら「すごい!!よ
く書けた」と誉めまくりました。
当然私の赤鉛筆をなぞるのですが,そこも当然,全員の前で誉めまくりました。
「早く出しなさい」とTTの人が横について言ったりしたときは,全然ダメでした。
トイレに行ってしまいます。
「ほっておく」のがいいと気付いて,ずっと前述のように,ほっておきながらも,少しずつ指示を出したりしてました。
そんなK君。
3週間が過ぎるあたりから,自然に教科書ノートを開いて,勉強し始めました。
今では,算数のテストが大好きと言います。(図形は70点でした)
スキルも大好きと言います。
教科書チェックも,全部きちんとできるんですね!!
なんでこうなったのかは自分でも自己分析が必要です…。
まだまだ我流ですが,K君を通して,授業中に感動したことが数回ありました。
向山型算数を知っていてよかったと心の底から思います。
これから先,K君がどうなっていくか。
楽しみです。
MLの皆様の発言を読みながらの修業の日々でした。
皆様,そして向山先生。ありがとうございました。
ノートも出さなかったK君が,なぜ勉強をするようになったのでしょう。
教科書を出したら,それですごいと言われていたのです。
それが,教師をも感動させたのです。
実は,子どもの成長の時期に,「お手本の時代・教科書の時代」があります。幼稚園の頃,親が本を読んでやるのがお手本学習です。
「やってみせる,読んでやる」ことが大切です。
この時期に放っておかれると,自由勝手に育つと,「学び方」を身につけないで,入学してきます。でも,とり返せます。「お手本時代」の延長の「教科書時代」が待っているからです。
教科書を開き,ノートに書きというように,学び方を身につければ,学習能力をとりもどせます。
しかし,この時代に「問題解決学習」に当ると大変です。「自分で考える」ことなど,何をどうやっていいか分らないからです。
だから,自分を守るために,教科書さえ出さなくなるのです。
メールに,超初心者の質問がありました。
次の通りです。
あの,超超初心者として,お聞きしたい事があります。聞くに聞けないでとうとう夏休みになってしまいました。
「3問目に丸をつける,というやりかたについて。」
A・1,2,3問やっても,3問目だけに丸をつけるのか。
・1,2問目が間違っていて3問目だけあっているという子も多いが,それでも3問目だけに丸をつけるのか?
――私は,結局1,2問目に×をつけてしまい,3問採点と同じになっている。時間がかかる。――
B・3問目が一番早く終わった子から,板書させていくのか?上記の質問と関連。1問目が間違っていても,板書させて勉強しようということにするのか,それとも完全に3問全部丸の子達に順々に板書させていくのか。――私は完全に3問とも丸の子から板書させているが,リズムがすごく悪い。――
すいません。もしよろしかったら,どなたか教えていただきたいのですが。もう,何年も前に確認済みの事だと思います。
確かに超初心者の質問だ。
Aは,当然,3問目だけに丸をつける。「1,2問目にかかわる」というのは,向山の教育思想を,向山型算数を「全く理解していない」といえる。点数にすれば,「3問目だけ」が100点であり,1,2問目にさわるのはマイナス100点といえる。それぐらいひどい。「3問目が終わった子から板書」ではない。
(例えば)5問目が終わった子から板書させる。3問目は,板書の中間点なのだ。3問目から板書させるのは,マイナス100点である。
それぐらいひどい。
つまり,この質問者は,全く向山型を分っていない。向山風でもない。向山型と逆のことをやっているのだ。
知らぬとはおそろしいことだ。
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- 明治図書