- 特集 新指導要領「算数的活動」を授業で読み解く
- 〈巻頭特集論文〉学力がついて楽しくなければ「算数的活動」ではない
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- 算数・数学的であるかどうかを判断する基準の検討が必要ではないのか
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- 教えて考えさせる授業こそ活動を保証する
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- 型を教えて活用させる
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- 算数的活動は教科書通り授業する向山型算数だからこそ深められる
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- 算数的言語活動を通して,理解力,表現力を鍛える
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- 構造化を意識して取り組まないと這い回ることになる
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- 向山型算数のパーツは算数的活動である
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- ミニ特集 「向山洋一算数CD」からの新たな学び
- 統率するとはこうすることだ…「徹底した型」自分との違いに愕然とする
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- 向山型算数のすべてが詰まったCD
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- 出会いの8時間で,子どもがミルミル変わる向山型算数指導
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- すべての子どもに力をつける板書の仕方の留意点
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- この「詰め方」,この「切り換え方」を体験せよ!
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- 聞けば聞くほど,そのすごさを実感する「大きな数」CD
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- グラビア
- 新指導要領は習得をめぐる戦いである
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- 若葉印教師のための向山型算数基礎基本イラスト事典
- 具体物の操作
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- 向山型算数キーワード
- 算数的活動
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- 巻頭論文 算数授業へのこだわり
- 「先生の算数の授業は分かりやすい」と,多くの保護者に言われた
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- 学年別7月教材こう授業する
- 1年・のこりはいくつ ちがいはいくつ
- 例題の「基本型」
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- 「練習問題・スキル」と教材教具
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- 2年・長さのたんい
- 例題の「基本型」
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- 「練習問題・スキル」と教材教具
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- 3年・たし算とひき算の筆算
- 例題の「基本型」
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- 「練習問題・スキル」と教材教具
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- 4年・整理のしかた
- 例題の「基本型」
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- 「練習問題・スキル」と教材教具
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- 5年・分数のたし算とひき算
- 例題の「基本型」
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- 「練習問題・スキル」と教材教具
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- 6年・人口密度
- 例題の「基本型」
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- 「練習問題・スキル」と教材教具
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- 中学難教材こう授業する
- 2年/等式の変形
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- 〜易から難へ,問題の配列を考える〜
- 中学校からの発信!「向山型数学」実践講座 (第100回)
- 中学生のための「子ども百玉そろばん」登場
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- 向山型算数に挑戦/論文審査 (第104回)
- 第一発問を,どこから入るのか
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- 向山型算数実力急増講座 (第106回)
- 超難関「単位換算」はシンプルかつロジカルに
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- 向山型算数WEBサロン (第100回)
- 最初の授業からスマートボードを使い続け,成功体験をさせ続ける
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- 向山型算数をDEEPに学ぶ女教師たち
- セミナーの模擬授業で力を伸ばす
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- “問題解決学習”隣の教室の実態ルポ
- 子どものやる気を摘み取る時間
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- 問題解決学習は,授業も校内研究もデタラメ
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- 〈教室の障害児と向山型算数〉特に気になる『あの子』への向山型アプローチ
- 百玉そろばんと九九計算尺で支援を要するA君も楽しく計算
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- もう一つの向山型算数 難問良問1問選択システム (第106回)
- 低学年
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- ビギナー専科=向山型算数ココが授業の勘所
- 1年/授業の導入は,「にこやかな笑顔」と「変化のある繰り返し」で惹きつけよう
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- 2年/緩急を意識して,さらなる向上を
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- 3年/向山型算数ノートスキル 最後のつめ
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- 4年/消しゴムを使わないノート指導
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- 5年/テスト直前には,「定義」に戻って確認
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- 6年/九九表を1年間準備してできない子を救う
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- “若葉印”教師が向山型算数でダッシュするとき (第40回)
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- 向山型算数への苦言・提言・辛口応援歌
- 問題をスキルに変える
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- 腹の底からの実感!向山型算数を知る前と後
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<巻頭論文>算数授業へのこだわり 「先生の算数の授業は分かりやすい」と,多くの保護者に言われた
向山 洋一
いつしか,ベテランになっていた先生の便りに,次のような文があった。
■私の学校の講師の先生は20年ぶりに教職に復帰し,崩壊学級を何とか立て直すときに「向山先生の本にしか解決方法がなかった」とおっしゃり,講師の時間に次々とTOSSの実践を追試している方です。また,若い先生方は私が紹介するTOSS実践を試し,そのよさを素直に吸収してくれています。自分自身も,昨年特別支援が必要な子達が5人もいる教室を経験した後だと,今年の3年生のクラスでは本当に実践がすうっと入っていき,楽しい毎日です。今年は検定を受け,昇給し,精進していく年にします。■
「崩壊学級を建て直すとき,何が必要だったか」それこそが,本物の教育かどうかを雄弁に物語る。
「算数の問題解決学習で,崩壊学級を建て直した実践は,日本中に1つもない」と言える。
TOSS教師一万人の周りには,1つもない。
逆に,「算数の問題解決学習で学級崩壊になった」というクラスなら,いくらでもある。
何百,何千というクラスが崩壊した。
「算数の問題解決学習」の本を書いている先生のクラスも崩壊している。
クラスに1割近くいる発達障害の子,2割はいるといわれる「境界知能の子」を,スポイルするからだ。クラスの子どものが,算数の時間のたびに,痛めつけられている。
算数嫌いになり,担任を拒否するようになる。日本中,すべての都道府県で生まれている事実だ。
だから,TOSSの教師が担任になると,次のような便りが寄せられる。
■「先生の算数の授業は分かりやすい」と,子どもが言っています。という言葉を,今年の家庭訪問ではよく聞く。毎年あるが,今年は特に多い。算数が苦手な子の保護者からは,「今までで,一番分かりやすい。今年は成績がよくなるかも……と子どもが言っていた」とうかがった。社会科では自分から調べ,児童会や委員会では子どもが立候補する。そうした子どもの変容をあげてくださる家が多かった。便箋3枚ものお便りをいただいた家もある。わが子の変容に,保護者は敏感に反応される。授業をつくらなくてはならない。■
分かりやすいのは,「エラーレス・ラーニング」だからだ。
入門期の子どもたち,発達障害を持った子には,特に必要な原則だ。
しかし,算数の問題解決学習は逆のことをやっている。「トライアンドエラー」の学習で「エラー・ラーニング」をして,「間違った脳回路」を作ってしまうのである。
多くの教師が,「教師の名の下」に,「エラー・ラーニング」を推進している。
これは,犯罪的行為だ。いつか,必ず,歴史によってさばかれる時が来る。
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- 明治図書