- 特集 算数成功の秘訣“エラーレス・ラーニング”の授業
- 〈巻頭特集論文〉「できた!」「できた!」「できた!」の嵐
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- 授業「導入」のエラーレス・ラーニング
- 4年生で学習したわり算のエラーを小数のわり算の導入で修正する
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- 最初に答えを確定し,明確な基本型を示す
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- 「練習問題」のエラーレス・ラーニング
- 「練習問題」で写し続けることが,子どもに練習量を保証し,できない子をできる子に変身させる
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- 脳のシナプスをつなげるエラーレス・ラーニング
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- 授業「まとめ」のエラーレス・ラーニング
- エラーレス・ラーニングを保証する「あかねこ計算スキル」の微細技術
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- 苦手な子を置き去りにしない指導法
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- 中学校でこそ広めたいエラーレス・ラーニング
- 向山型の教具・授業システムで間違わせない
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- ミニ特集 緊急ルポ!どう使いこなす「移行期補助教材」
- 移行期だから教材開発をしよう
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- 練習問題の確保をして習熟を!
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- 色刷りでないぶん,図形領域での配慮が必要である
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- 「ドッグ・イヤ」で補助教材を意識させる
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- 小6「帯分数のたし算とひき算」
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- 年間3回の復習時期を設定して使用する
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- グラビア
- クラス平均が90点は教師の決意の表れである
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- 若葉印教師のための向山型算数基礎基本イラスト事典
- 授業の始まり
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- 新卒フレッシュ先生のための向山型算数キーワード
- 子どもへ目線を向ける
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- 巻頭論文 算数授業へのこだわり
- 本当にすごい難問1問選択授業
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- 学年別7月教材こう授業する
- 1年・ひきざん
- 「習得型」の授業
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- 「活用型」「探究型」教材と授業
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- 2年・3けたの数
- 「習得型」の授業
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- 「活用型」「探究型」教材と授業
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- 3年・たし算とひき算の筆算
- 「習得型」の授業
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- 「活用型」「探究型」教材と授業
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- 4年・折れ線グラフ
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- 5年・分数のたし算とひき算
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- 6年・単位量あたりの大きさ
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- 「活用型」「探究型」教材と授業
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- 中学難教材こう授業する
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- 中学校からの発信!「向山型数学」実践講座 (第112回)
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- 向山型算数に挑戦/論文審査 (第116回)
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- 甲本・河田発 やんちゃ君も巻き込み,知的に燃える算数教室 (第4回)
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- “問題解決学習”隣の教室の実態ルポ
- エラーレスの学習のはずが,なぜか「まね」が禁止されている
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<巻頭論文>算数授業へのこだわり 本当にすごい難問1問選択授業
向山 洋一
向山型算数に「難問1問選択授業」がある。
種類の異なる難問を5問用意してプリントする。その中の1問だけを選択して,解かせる。どの問題に挑戦してもよい。途中で変えてもよい。教師は何も教えない。
教師の仕事は,一人一人持ってきたノートを見てバツかマルをつけることである。
バツの時は,はげましの言葉を言い,マルの時は最上級でほめて,100点をつける。
中には,2問目をやりたがる子がいる。
この時が大切だ。2問目をやらせてもいいのだが,それが合っていても100点であることを告げる。もしバツだったら1問目の100点は取り消しで,0点にしてしまう。
多くの人は,2問目ができると100点を与えて合計200点にしてしまう。それでは駄目なのだ。効果が消失するほどのマイナスなのだ。なぜなのかは,自分で体験することだ。
この「難問挑戦」は,勉強のできない子でも熱中する。私の体験では,全員が熱中して,家でも解くことを続けていた。
この方法は,向山が考え出したものであり,向山以前には存在しない。思考力をきたえる極めてすぐれた方法であると思っている。
次は,中学校での実践である。
■中学なので,高学年向きの難問を扱った。
効果絶大。
全く勉強のできない生徒も,テストで90点以上取る生徒も夢中になっていた。
どうして向山先生は,こんなことが考えられるのだろう。
算数教え方教室の難問を扱い,「最初に答えを教えるバージョン」を初めてやってみた。
やんちゃのA君は,私が「プリントをやります」と言うと,「はあ,やってらんねえ。ばっかじゃねーの」と言った。
私は,「今回は,特別に答えを教えます。どうしてその答えになるか,考え方が図でも,絵でも計算でも,何でもよいので説明できるようになったら,プリントをもってきなさい。5問のうち1問で100点です。どの問題でもかまいません」と言った。
Aは,最初,「やるわけねー」とか「うぜー」とか言っていたが,そのうちシーンとなり,5分後,クラスの他の子がやってもってきた。
私「正解」。生徒「やったー」。
何人か続いていく。A君も友だちにひそひそ聞きながらやっている。そして,喜んで説明に来るではないか。説明しているときの嬉しそうな顔。
2回も挑戦した。
しかも,授業の終わりにはもう1問。私にヒントをくれ,といいながら友だちに大幅に教えてもらい,「なるほど」と喜んでいた。
〈向山の返事〉
そうでしょう。これもできない子がどうしたら熱中するか,しかもできる子も熱中して時に逆転現象が生まれるということを考えて思いついたのです。
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- 明治図書