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<巻頭論文>算数授業へのこだわり 算数の授業によって,子どもはこのように変化する
向山 洋一
算数の問題解決学習の学年主任のクラスが荒れたという。
■6年の廊下を通ると,驚いた。
子どもたちが席についていないのだ。
わいわいがやがや話している。
わいわいがやがやというよりは,騒乱状態といった感じ。
あれ,このクラスは休み時間かな…,と思っていたら,先生は黒板の前で授業をしている。
普通に,算数の授業をしていた。
掃除時間は,廊下で,リーダーの女子が死んだ真似をしている。
その周りで10名ぐらいが,ケラケラと笑っている。
掃除時間とかけ離れたことをしていた。
担任の先生は,それを見て,何も言わない。
ぼくが注意しようと思ったが,担任の先生がそばで何も言わないのに,してもよいものか迷った。
学年主任は,市の算数問題解決グループのナンバー2。練りあい,響きあい,学びあいという言葉が大好きな先生だ。
放課後。
学年主任が話しかけてきた。
「TOSSの本を貸してほしい」
「学級に関する本なら,なんでもいいのだけど…」
やっぱり,TOSSなんだなあと思う。■
こんなことは,全国で起きている。子どもの事実に学べばいいのにと思う。
一方,特別支援の子が100点をとったという事実もある。
■今日,ついにYさんが算数で100点をとった。
毎年,就学指導委員会にあがるYさん。
その彼女が,本日,「あまりのあるわり算」のテストで表裏満点をとった。
この事実を彼女はまだ知らない。
テストを返すのは明日。
テストを返したときの彼女の喜び。
想像しただけで,グッと来るものがある。
4月。担任したとき,図工で絵を描いても,目標とする場所へ線を繋ぐことができない。
漢字スキルでも,写し書きができない状態だった。
空間認知,図知覚がとても弱い。
今年はとにかく,「写すのもお勉強のうち,何もしないのが一番いけません」と言い続けてきた。
補助の先生も,彼女のプライドを傷つけないように,ささやくようにアドバイスしたり,後ろからそっと指差ししたりしてくれた。
お陰で彼女は,本当に「素直に」学習するようになった。
1学期の終わりには,自分から「先生,書いてください」と漢字スキルを持ってくるようになった。
ちなみに,「あかねこ漢字スキル」は,杉山登志郎氏とも親交の厚い鳥取大学医学部教授大野耕策先生も大絶賛の教材だ。
今日の算数テストは,補助の先生が横について,問題文の説明や指差しなどのヒント,アドバイスはあったが,すべて彼女が1人で解いた。
正真正銘の100点だ。■
(向山)「あまりのあるわり算」での100点だ。奇跡に近い出来事だ。
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