- 特集 向山型授業で検証する“算数の到達基準”
- 〈巻頭特集論文〉算数の到達基準を検証するためにクリアしておきたい基礎知識
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- 基準が鮮明であり明確であるだけでは,組織は前進しない
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- 【1年】「たし算」(くり上がりのあるたし算)の評価基準
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- 【2年】ポイントは,評価基準に「すぐれた教材」「具体的な活動内容」を入れることである
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- 【3年】「説明できる」「3点セット」で明確になる
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- 【4年】書かせることで思考をみる
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- 【5年】グラフのよみかき技能はこの評価基準で
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- 【6年】「基本型」を使って9割の問題が解ける
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- ミニ特集 できない子が「写す」「なぞる」でこんなに伸びた
- なぞり続けることで取り戻した自信
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- まずは教師が効果を信じてひたすら続けること
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- 写すことでできるようになる子がいる
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- ていねいになぞることから始める(特別支援学級)
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- 「わたし,算数,大好きになりました!」
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- 「写す」「なぞる」で子どもが大変身!
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- グラビア
- キーワードは“書かせる”ということ
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- 若葉印教師のための向山型算数基礎基本イラスト事典
- 授業の始まり
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- 新卒フレッシュ先生のための向山型算数キーワード
- バラバラな評価基準
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- 巻頭論文 算数授業へのこだわり
- 面積図でクラス平均96.1点(26名)となる
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- 学年別11月教材こう授業する
- 1年・ひきざん
- 「習得型」の授業
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- 「活用型」「探究型」教材と授業
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- 2年・かけ算(2)
- 「習得型」の授業
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- 「活用型」「探究型」教材と授業
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- 3年・かけ算の筆算(1)
- 「習得型」の授業
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- 「活用型」「探究型」教材と授業
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- 4年・垂直・平行と四角形
- 「習得型」の授業
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- 「活用型」「探究型」教材と授業
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- 5年・分数と小数
- 「習得型」の授業
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- 「活用型」「探究型」教材と授業
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- 6年・量の単位
- 「習得型」の授業
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- 「活用型」「探究型」教材と授業
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- 中学生を熱中させた「向山型数学」知的な実践&ドラマ (第8回)
- 2年/1次関数 全部を教えない授業だから真剣に取り組む
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- 中学校からの発信!「向山型数学」実践講座 (第128回)
- 向山実践を集め,原理・原則を追試し,検証せよ
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- 向山型算数に挑戦/論文審査 (第132回)
- 小学校1年生横綱クラスの重大な単元なので,原理をつかむこと
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- 向山型算数実力急増講座 (第134回)
- 教えて,書かせて,言わせて,ほめる(下)
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- 向山型算数WEBサロン (第128回)
- 前の時間の復習問題で授業を始める―残暑厳しい教室で子どもを授業にのせる
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- 甲本・河田発 やんちゃ君も巻き込み,知的に燃える算数教室 (第20回)
- 原理を教え,一気に単元を貫く―「体積」の単元―
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- 教科書どおり教えるための教師の作法A
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- “問題解決学習”隣の教室の実態ルポ
- 授業後,あの子が言ったこと―私,算数大嫌い。算数なんてこの世からなくなればいいのに
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- 「教えない。自分で考えてみよう」という時間が,どれだけ苦痛でどれだけ子どもを傷つけているか,わかってほしい
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- 発達障害への林ドクター教育コーチ!気になる「あの子」への対応Q&A (第20回)
- 目標は,安心して学校生活が送れるようにすること
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- <子どもを巻き込む算数の福袋>算数ペーパーチャレラン (第8回)
- 低学年/子どもかいしゃチャレラン
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- 中学年/不等号チャレラン小数のひき算版
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- 高学年/答えは8より大きい?小さい?チャレラン
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- あなたもプロ先生になれる!教師渡世・サバイバルの知恵 (第8回)
- <今月のテーマ> 最近ちょっと乱れたクラス,ここから立て直す
- 1年/できることを言った通りにさせる
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- 2年/注意をして,教え,ほめる
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- 3年/楽しい活動でしつけしていく
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- 4年/何といっても授業が大切,授業のシステムを見直し,子どもをほめる
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- 5年/たくさんほめる。注意する前にほめる
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- 6年/授業を安定させる
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- 「語り」で描写!あの子ができたドラマ100人物語 (第20回)
- 大切な「10問の約束」
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- 向山型算数への苦言・提言・辛口応援歌
- 一人ひとりの細かな児童理解を根底におく
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- 向山型算数セミナー
- 指導評価の観点や基準
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- 腹の底からの実感!向山型算数を知る前と後
- 初めての平均点90点達成パーティー
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- 「説明させる授業」で力をつける
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- 初任でもクラス平均90点達成
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- 論文ランキング
- 8月号
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- 板書とノートでわかる!私の授業“ピーク・エンドの法則” (第8回)
- 基本型とテストで自信をつける
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- 〜1年/たしざん〜
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- 常識を変えよ! 林ドクターに学ぶ
- 編集後記
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<巻頭論文>算数授業へのこだわり 面積図でクラス平均96.1点(26名)となる
向山 洋一
算数を教えることは,「解き方」つまり「考え方」の技術を習得させることだ。
1年生の最初のページは,きれいなお花畑などがある。「男の子に〇をつけましょう」というような問題がある。
これは,「類別する」「類別したものを〇で区別する」技術を習得させるのだ。「男の子」と「チューリップ」は,数えられない。同類であって,はじめて「数える」ことができる。
それが,「イラスト図」の学習に進み,「おはじき」などの「半具体物」へと進む。
普通は,「イラスト図」から「テープ図」に進化する。
「テープ図」から「数直線」へと進む。
小学校の問題は,ほとんどこれで解ける。
しかし,6年生の難問になると,「面積図」が効果がある。ところが,「面積図」での解き方を教える教師が少ないのだ。
私は,ずっと教えてきた。麻布,開成,慶応などの超難関校の算数の問題は,面積図を使いこなせないと,手が出ないのである。
「向山洋一教え方セミナー」や「向山型算数」でとりあげたことがあり,TOSSの中には広まりつつある。
福井県の上木先生から,次のような報告があった。「単位量あたり」の算数テストで,クラス平均が150点満点の144.2点だった。100点満点に換算すると,クラス平均が96.1点である。
上木先生の報告である。
■本日,6年算数「単位量あたり」のテスト。
思ってもいなかった平均点が出た。
知識理解 50点 表現処理 49点
思考 45.2点
150点満点で,144.2点だった。
算数を苦手としているT君も,140点だった。
高得点になったのは,向山型算数指導と,向山型算数で学んだ「面積図」のおかげである。
子どもたちの感想が興味深かったので,紹介する。
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難しそうだったけど,やってみたら意外とできたのでよかったです。
進研ゼミでも,面積図は習わなかったです。学校のほうがわかりやすかったです。
進研ゼミでやったときは意味不明だったけど,面積図だとできました。できてよかったです。
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この子は,いつも高得点をとっている子である。
「進研ゼミでやったときは意味不明だったけど,面積図だとできました」と書いている。
面積図の力を感じた。
(向山 大切なのは勉強ができない子はどうだったのかということである)
次は,算数を苦手としているT君の感想。
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ぼくは,単位量あたりができる自信がなかったけど,少しずつやってみるとだんだんできるようになって,自信がつきました。今日,テストをやってみて,表95点だったし,うらも45点で,どちらもいい点数でした。ぼくはうれしかったです。
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授業中でも,面積図を教えると,低位の子もできるということを感じていた。面積図をかくと,数量関係が視覚的に見えるし,解く手がかりが具体的にあるからだと思う。
2学期の算数も,向山型算数のおかげで,いいスタートがきれた。
なお,子どもたちが一番多く間違えた問題は,分速を時速になおす問題である(26名中9名)。ぱっと見てわかる基本型が必要だったと感じている。■
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- 明治図書