- 特集 “困った授業場面”良い対応・NG対応14例
- 〈巻頭特集論文〉ノートをきちんと書けない子。プロは最初の指導から違っている
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- @席に着かない A教室から出て行く
- 子どもの行為にはすべて意味がある。認める,ほめる声かけで子どもを安心させる。勉強する教師だけが子どもの前に立てる
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- B私語が多い C姿勢が崩れる
- 脳と教師の授業力によって起こる言動だと理解すること
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- Dボーっとしている E学習が遅れがち
- まず行動したことをほめると,次の学習も取り組みやすくなる
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- F反抗する G赤鉛筆指導を嫌がる
- 反抗する子どもへの期待値は緩やかにもつこと。教師の近くに置き,感情的に接しない
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- H×と書かれ怒る I板書できないとすねる
- 基本は「教えてほめる」サイクルである
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- Jノートの字が乱暴 Kめんどくせー!を乱発
- 明るく元気に,毅然と対応する技能を身につけよ
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- L手先が器用に動かせない Mすぐケンカする
- 100%エラーレスの思想から出発!とにかくエラーを取り除け!
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- ミニ特集 勉強習慣をつける“学習用具の整え方”
- 筆箱
- 1〜3年/かわいさよりもシンプルさを大切に
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- 4〜6年/勉強をしっかりする子の筆箱はシンプルだ
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- はさみ・のり
- はさみ・のりといえども「スキル」を身につけさせる
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- 算数セット
- 算数セットは「TOSS百玉そろばん算数セット」がおすすめ!
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- 百玉そろばん
- これは便利!百玉そろばん専用ラック
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- ノート
- すべての子どもが同じノートを使用する
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- 表紙のイラスト (第3回)
- 1辺の長さが4pの正方形。紫の部分の面積は?
- グラビア
- 東日本大震災で教師がやるべきこと
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- 〜第58回向山型算数セミナーIN東京 2011.4.3〜
- 子どもレポーター“わが教室の授業風景” (第3回)
- 子どもたちのやる気を引き出している5年根本学級の授業風景
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- 新卒フレッシュ先生にプロが解説!学習指導案「基本用語」事典 (第3回)
- キーワード「授業の目標用語理解」
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- 巻頭論文 算数授業へのこだわり
- 教師の指導力で子どもは変化する
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- 向山型をめざして!学年別「基本的算数指導事典」 (第3回)
- 1年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- あわせていくつ
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- ふえるといくつ
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- 2年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- 長さ(p)
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- 長さ(mm)
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- 3年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- たし算の筆算
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- ひき算の筆算
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- 4年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- わり算の筆算
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- わり算の筆算
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- 5年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- 小数のわり算
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- 小数のわり算
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- 6年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- 線対称な形
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- 点対称な図形
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- 中学校からの発信!「向山型数学」実践講座 (第135回)
- 移行措置「新教材」の教材研究を何から始めるか
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- 「論文審査」を突破した女教師たちの“しなやか”な授業づくり (第3回)
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- 〜論文審査が自分の授業に与えた影響〜
- 向山型算数に挑戦/論文審査 (第139回)
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- 向山型算数実力急増講座 (第141回)
- 新・向山型算数ノートスキルで子どものノートは美しくなる
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- 向山型算数WEBサロン (第135回)
- 新教科書で増えた子どもの説明力を伸ばす「書く」問題を向山型で授業する
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- 甲本・河田発 やんちゃ君も巻き込み,知的に燃える算数教室 (第27回)
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- 算数説明力をつける@事実
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- “問題解決学習”隣の教室の実態ルポ
- 何をしているのか,何がわかったのか,何ができるようになったのか不明確な算数はダメだ!
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- 問題解決学習でさえなければ……
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- <子どもを巻き込む算数の福袋>算数ペーパーチャレラン (第15回)
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- 中学年/「わり算あまりチャレラン」
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- 高学年/「計算迷路チャレラン」
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- あなたもプロ先生になれる!教師渡世・サバイバルの知恵 (第15回)
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- 〈3年〉基本指導を心がける7つの学習ルール
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- 〈5年〉高学年は特に率先垂範を意識し,教師が油断しないようにせよ
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- 「語り」で描写!あの子ができたドラマ100人物語 (第27回)
- 赤鉛筆指導が,彼に奇跡を起こした
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- 腹の底からの実感!向山型算数を知る前と後
- 向山型算数を目指して
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- 正しい方向へ努力をする
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- 算数が苦手なA子が大活躍
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- 論文ランキング
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- 板書とノートでわかる!私の授業“ピーク・エンドの法則” (第15回)
- 次は,絶対にまちがえない!
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- 〜3年/かけ算の筆算(2)〜
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- 論文審査連続100回!本間氏の偉業に学ぶ
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- 向山型算数に挑戦/指定教材 (第141回)
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<巻頭論文>算数授業へのこだわり 教師の指導力で子どもは変化する
向山 洋一
中学3年になって,数学のテストが5点,10点クラスだったとしたら,その子はどうなるだろう。中学3年である。問題の難しさもかなりのものだ。しかも,数学は積み重ねが大切な教科である。
担任だった図工専科は,法則化立ち上げのときからのTOSS教師。
週に3回ほど,昼休みの15分間に数学の指導をした。2ヶ月ぐらい指導すると,どのような変化が生まれるのだろう。
感動のドラマである。
〈あかねこ計算スキルで伸びた受験生〉
今年も,あかねこ計算スキルで低学力の受験生の点数が倍増しました。
昼休みには3年生2人の数学を見ています。
2人とも,夏休みの数学のテストでは10点前後でした。それで昨年のように,1,2年生のあかねこ計算スキルをさせています。
強制ではありません。本人たちが「やらせて下さい」と言うからです。
やる気はあるのです。
1.期日 週3回 2.時間 昼休み15分間
3.教室 相談室
4.やり方 1頁だけ学習する。自分で〇をつける。間違ったところだけ教える。
5.終わった頁には高橋のサインをして,激励する。
あかねこ計算スキルはほとんど間違わずにできますから,私は5だけやっていればいいのです。「お願いします」とやってきて,自分で黙々と取り組んでいます。
2ヶ月間続けてきて,この間の学力診断テストの結果が出ました。
A君 49点 B君 26点
2倍,3倍に伸びました。あかねこ計算スキルだけのおかげではないでしょうが,スキルを使うことでできない子の点数が伸びることは,2年連続で証明できました。
大事なのは,その生徒に合った適切な内容に取り組ませるかどうかだとつくづく思います。
数学の教師からは全く何の言葉もありませんが,きっと私は余計なことをしているのでしょうね。でも,担任は喜んでいます。■
もう1つ,東京の小学校である。
〈歴然!担任と少人数担当の算数平均点の格差〉
4年生単学級を2分割している。ワークテストの平均点が10点以上違ってくる。3学期3単元分の平均点を以下に示す。
TOSS担任
第一単元 面積(150点満点) 126.9 113.4
第二単元 変わり方(100点満点) 88.5 64.6
第三単元 小数掛割算(150点満点) 132.2 120.7
第一と第二単元は,対象児童が同じ。第三単元は,総入れ替えをした。すなわち,教える児童がそっくり変わっても,平均点はTOSS組が上になる。
担任は,50代後半の超ベテラン女性。連日遅くまで残って仕事をする熱心な方だが,ピントがずれている。授業も,学級経営も,校務も。
算数の教科書は,単元の最後にまとめて使っている。筑波大附属の「ワークシート」を使っているので,進度が私よりも1.5倍以上かかる。
そろそろ単元テストかな,と思うと,「あと3時間ください」などといわれる。
この学級は,昨年私が担任をした。特別支援対象児童が,26名中12名はいた。年度末に2名が特別支援学級のある学校に転籍したが,今も,極めて困難な学級である。
私が教えた単元なら,100点満点で60〜80点をとる「やんちゃ坊主」が,担任がもった単元では,解答欄に落書きをして提出することすらあった。できても,10点,20点。算数が苦手なまじめな女子も悲惨だ。
もしこれが,若い先生なら,私もそれなりに話し,改善するだろう。
しかし,この超ベテランには話せない。
「教科書を使わないで,時数がかかる」ことを,校長に1学期から私は言った。
体育の後の算数など,15分遅れで子どもが算数教室に来ることも当たり前のようにあった。そのことも校長に言っておいた。
校庭でしている体育など,終了時刻になってから集めて,長々と話し,後片付けをする。それから教室で着替えれば,次の授業は10分以上平気で遅れることになる。■
(向山) 長く教えているのは,不勉強で無能の証拠だ。夜遅くまで仕事をしているのも能力の低い証拠だ。長い話,くどくどした言い方は頭の悪さの証明だ。
無能,不勉強からくる「長々とした指導」を「良いこと」と思っている人がいるから,教育の水準が下がるのである。
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- 明治図書