- 特集 “算数教科書3割増”難関攻略のポイント
- 〈巻頭特集論文〉本気で勉強しないと「算数崩壊」が起きる!
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- 学習内容増加に対応する3つの手段
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- 百玉そろばんは必須のアイテム
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- 説明問題をどう指導するか? よい解答例は全国学力テストBの解答に
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- 「説明しましょう問題」で混乱させない技
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- 変わったところを知り,どこで時間短縮できるか考えよう
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- 子どもたちの説明力を高めるために「吹き出し」を活用する
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- 1.システム 2.スキル 3.メソッド
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- ミニ特集 驚く効果「子ども板書」の取り入れ方
- まずは「ひと目でわかる図(解き方)」を板書させることから始めよう
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- 「先生みたい!」板書はどの子も大好き
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- 板書を使って,友達同士の問題を解き合う
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- 書かせる,説明させる,唱えさせる
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- 限りない可能性がある「子ども板書」
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- やる気をぐんとアップさせる子ども板書法
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- 表紙のイラスト (第6回)
- 次の4つの図形の中で「一筆書き」ができないのは?
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- グラビア
- 第58回向山型算数セミナーIN東京 2011.4.3 新しい教科書を分析する
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- 子どもレポーター“わが教室の授業風景” (第6回)
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- 新卒フレッシュ先生にプロが解説!学習指導案「基本用語」事典 (第6回)
- キーワード「学習活動と留意点」
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- 巻頭論文 算数授業へのこだわり
- 子どもから「計算スキル!大スキール」という合唱が起きる教材
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- 向山型をめざして!学年別「基本的算数指導事典」 (第6回)
- 1年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- どちらがながい
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- どちらがおおい
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- 2年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- たし算のひっ算
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- ひき算のひっ算
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- 3年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- 2けた×1けたの筆算
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- 3けた×1けたの筆算
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- 4年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- 小数の表し方
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- 小数のしくみ
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- 5年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- 平均
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- 単位量あたりの大きさ
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- 6年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- 速さの意味と表し方
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- 速さの公式と問題
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- 中学校からの発信!「向山型数学」実践講座 (第138回)
- 移行措置教材「比例の利用」の授業
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- 「論文審査」を突破した女教師たちの“しなやか”な授業づくり (第6回)
- 10年の挑戦は教師人生を充実させた
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- 向山型算数に挑戦/論文審査 (第142回)
- 教師が心得ておくべき3点
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- 向山型算数実力急増講座 (第144回)
- 1つの図の中に10の情報を表現する
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- 〜図を描く技能を高める演習問題〜
- 向山型算数WEBサロン (第138回)
- 「説明するほどチンプンカンプンになる」問題は,シンプルに分解する教師の工夫で教える
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- 甲本・河田発 やんちゃ君も巻き込み,知的に燃える算数教室 (第30回)
- 時間を大切にする意識がまだまだ足りない。時間を無駄にすると子どもに力がつかない
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- 面積図活用自在@
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- 〜時間の面積図その1【時間→分】〜
- “問題解決学習”隣の教室の実態ルポ
- 目の前の児童を救えなかった問題解決授業
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- 教えない内容があって本当に学力を保障できるのか
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- 発達障害への林ドクター教育コーチ!気になる「あの子」への対応Q&A (第30回)
- 診断では解決しない!まずは子どもの言い分を聞く
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- <子どもを巻き込む算数の福袋>算数ペーパーチャレラン (第18回)
- 低学年/「たしざんめいろ・ひきざんめいろチャレラン」
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- 中学年/「わり算つきスクエアチャレラン」
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- 高学年/「分数タイルチャレラン」
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- あなたもプロ先生になれる!教師渡世・サバイバルの知恵 (第18回)
- <今月のテーマ>保護者からのクレーム! 良い対応VSまずい対応
- 〈1年〉クレームの対応は電話か家庭訪問が基本である
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- 〈2年〉宿題を一律で考えないこと
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- 〈3年〉クレーム処理から保護者との絆を勝ち取れる教師こそ,プロ教師へ近づく要素となる
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- 〈4年〉感謝の気持ちこそが一番の武器!
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- 〈5年〉共に見守り育てるという態度を貫く
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- 〈6年〉謙虚に,誠実に対応する!
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- 「語り」で描写!あの子ができたドラマ100人物語 (第30回)
- 負けを受け入れられるようになる
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- 〜ペーパーチャレランが啓太を変えた〜
- すきま時間に子ども熱中!すぐに使える“わくわく問題” (第6回)
- 黒板にさっと書くだけで取り組める算数問題
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- 向山型算数セミナー
- 新教科書を研究することが必要
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- 腹の底からの実感!向山型算数を知る前と後
- 向山型算数は子どもを変える
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- 出会えてよかった,向山型算数
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- 向山型での10年
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- 論文ランキング
- 6月号
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- 板書とノートでわかる!私の授業“ピーク・エンドの法則” (第18回)
- 考える力を向山型で
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- 〜5年/体積〜
- 読者のページ
- 夏休みの「難問」にわくわく!
- 編集後記
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- 向山型算数に挑戦/指定教材 (第144回)
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<巻頭論文>算数授業へのこだわり 子どもから「計算スキル!大スキール」という合唱が起きる教材
向山 洋一
算数の学力をつけるには「すぐれた教材」を使って,「リズムとテンポ」のある授業をすることだ。
すぐれた教材の第一は,「教科書」である。
授業中に,教科書の内容をすべて扱い,全員の子どもがノートにすべての問題を解いてあるなら,すばらしい教師だ。
しかも,「授業時間内に」「宿題にしないで」「うっとりするノート」を書かせられる教師なら,上級の技量といっていいだろう。
教科書の練習問題を「宿題」にする教師は大きく減点だ。
教科書は,授業で教えるべきことだからである。
教科書を使わない教師は問題外。訴えられ裁判に持ち込まれれば,懲戒免職となる。
自作のプリントなどという三流教材を持ち込む教師のクラスも実力は低い。
市販教材は,どれも,教科書を執筆できるくらいの教師が作ったものなのである。しかし2年,3年で改訂していってるのである。
すぐれた教材を使って「教えて」「ほめる」授業をしていれば,子どもの学力はつく。 「できた問題」は2度とやる必要はなく,「できなかった問題」だけに挑戦する学習システムをしていれば向上する。
できた問題を,何度もやらせる学習方法は子どもの学力を育てないのである。
学習指導のプロには,常識的なことだ。
ところが「くり返しドリル」などで,できた問題を何度もやらせている教師は多い。
ある小学校の6年生たちの本音である。次のお便りがあった。
■〈くり返しドリル,大キライ〉
書きこませないで何度も何度も行わせる「計算ドリル」
縦割り清掃に来ていた6年生が,うちのクラスの教材「あかねこ計算スキル」を目にして,突然言った。
「うちのクラスは細長い,何度もやるドリルなんだ。私あれ大嫌い」
掃除の時間なのに,ふと不満をもらしたくなるほど嫌いなのかあ。
そう思い,「どうして嫌いなの?」と理由を聞いてみた。
なるほどなあ,と思う答えが返ってきた。
「だってさ,あんなの意味ないよ。何度もやらされたって,答えを暗記しちゃうだけで,解き方を覚えているわけじゃないんだよ。何度もやらされているうちに,ただ答えの数字だけ覚えちゃうんだよ」
この子は班長としてテキパキと掃除を進めてくれる賢い子。
賢い子がここまで言うのだから,「くり返しドリル」がいかにだめなのかがよくわかる。■
計算スキルだと,多くのクラスで「計算スキル,大スキ!」とか「スキル,大スキール」というような,子どもたちの合唱が起きる。
「できた問題」は通過で,「できない問題」だけを挑戦するシステムだからである。
すぐれた教材は,教師の活動を支えてくれるのである。
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- 明治図書