- はじめに
- 第1章 アクティブ・ラーニングを位置づけた中学校理科の授業づくり
- 1 アクティブ・ラーニングとは何か
- 2 中学校理科におけるアクティブ・ラーニングの位置づけ
- 3 本書におけるアクティブ・ラーニングのとらえ
- 第2章 アクティブ・ラーニングを位置づけた中学校理科の授業プラン
- 実験結果を考察し,説明し合おう!
- (1年/第2分野/植物の生活と種類/植物の体のつくりと働き)
- ツクシの胞子にはなぜ腕がついているのか考えよう!
- (1年/第2分野/植物の生活と種類/植物の仲間)
- 未知の金属の種類を特定しよう!
- (1年/第1分野/身の回りの物質/物質のすがた)
- 3種類の無色透明の液が水溶液かどうか調べよう!
- (1年/第1分野/身の回りの物質/水溶液)
- 自分たちの力で「授業」をしよう!
- (1年/第1分野/身近な物理現象/力と圧力)
- 大きな石を船で運ぶ方法を考え,提案しよう!
- (1年/第1分野/身近な物理現象/力と圧力)
- 「震度とマグニチュード」について説明しよう!
- (1年/第2分野/大地の成り立ちと変化/火山と地震)
- 地震と火山が多いのはどのような場所か検証しよう!
- (1年/第2分野/大地の成り立ちと変化/火山と地震)
- 酸化と還元における化学反応について考えよう!
- (2年/第1分野/化学変化と原子・分子/化学変化)
- 反応前後で質量が変化する原因を考えよう!
- (2年/第1分野/化学変化と原子・分子/化学変化と物質の質量)
- だ液の働きを調べる実験を,対照実験の観点から見直そう!
- (2年/第2分野/動物の生活と生物の変遷/動物の体のつくりと働き)
- 歯の比較から,爬虫類と哺乳類の違いを説明しよう!
- (2年/第2分野/動物の生活と生物の変遷/生物の変遷と進化)
- 天気のことわざを説明しよう!
- (2年/第2分野/気象とその変化/日本の気象)
- 気象予報士になったつもりで天気を予報しよう!
- (2年/第2分野/気象とその変化/日本の気象)
- 静電気の性質を調べよう!
- (2年/第1分野/電流とその利用/電流)
- 複雑な回路の電流について考えよう!
- (2年/第1分野/電流とその利用/電流)
- より強い化学電池をつくろう!
- (3年/第1分野/化学変化とイオン/水溶液とイオン)
- 洗剤の性質を,酸性・アルカリ性と関連させて説明しよう!
- (3年/第1分野/化学変化とイオン/酸・アルカリとイオン)
- 中和反応が進んでいくときの溶液内のイオンの増減を説明しよう!
- (3年/第1分野/化学変化とイオン/酸・アルカリとイオン)
- 無重量の空間で思い通りの方向に動く方法を考えよう!
- (3年/第1分野/運動とエネルギー/運動の規則性)
- これからの地球で推し進めるべき発電方法について討論しよう!
- (3年/第1分野/運動とエネルギー/力学的エネルギー)
- ジェットコースターがゴールする順位を考えよう!
- (3年/第1分野/運動とエネルギー/力学的エネルギー)
- 惑星の特徴をつかみ,宇宙の広さを実感しよう!
- (3年/第2分野/地球と宇宙/太陽系と恒星)
- 微生物の働きを確かめるための実験計画を立案しよう!
- (3年/第2分野/自然と人間/生物と環境)
- シミュレーション実験を通して人類が増え続けた理由を考えよう!
- (3年/第2分野/自然と人間/生物と環境)
- 電力を安定供給する方法を考えよう!
- (3年/第1分野/科学技術と人間/エネルギー)
- 第3章 アクティブ・ラーニングを位置づけた科学的な探究における指導と評価
- 1 科学的な探究にアクティブ・ラーニングを位置づける
- 2 指導と評価のポイント
はじめに
ご存知のように,学習指導要領は約10年ごとに改訂されています。
「脱ゆとり教育」に舵を切った前回の改訂では,学習内容が増え(復活し)ました。中学校理科はその追い風を受けて授業時数も大幅に増え,一度は教科書から消えていた「電力量」「力の合成と分解」「仕事と仕事率」「原子の成り立ち」「イオン」などの学習内容が復活しました。
次期の学習指導要領では,知識や技能の習得に傾倒せず,思考力や表現力の育成も重視するという方針が改めて打ち出されています。
馳浩文部科学大臣の「教育の強靱化に向けて」というメッセージによると,「ゆとり教育」か「詰め込み教育」かといった,二項対立的な議論には戻らず,知識と思考力の双方をバランスよく,確実にはぐくみ,学習内容の削減は行わない,としています。
また,「学習過程の質的改善」が打ち出されています。これは,学習内容にとどまらず,児童・生徒の学び方にまで広がるかなり踏み込んだ改訂で,ある意味「改革」といってよいほど大きなことであると言えます。
この児童・生徒の学び方を改革するキーワードが,「アクティブ・ラーニング」というわけです。
こうなると,「知識は教科書に書かれていて教師が教えるもの」と考えていた教師には,「知識は,児童・生徒の頭の中で構成され,つくり直されながら獲得されるもの」という考え方への転換が迫られます。これは,別の言い方をすると,知識伝達・注入型の授業ではなく,資質・能力を身につけるための主体的・協働的な学びを位置づけた授業が求められている,というわけです。
資質・能力を身につけるには,それらを使う場面が必要です。単に形式上,協働的な学習活動を取り入れればよいといったことではなく,資質・能力を伸ばし得る活動を構成する必要があります。
このような学習指導要領改訂の方向性に対して,学校現場の反応は概ね好意的なようです。そして,よく「小学校や中学校の授業では,すでにアクティブ・ラーニングが実践されている」とか「そもそも理科の観察・実験はアクティブ・ラーニングである」といった声も聞かれます。
しかし,このようなスタンスでは,この改革に対する認識としては不十分です。「何を教えるか」「どう教えるか」ということだけでなく,児童・生徒に「どう学ばせるか(学び方)」まで細やかな注意を払って授業を組み立ててきたかどうか,きちんと振り返る必要があります。これには,教師の大きな意識改革が必要になります。
さて本書は,上記のような学習指導要領改訂の流れを踏まえ,中学校理科におけるアクティブ・ラーニングの解説と,学校現場ですぐに使える授業プランをまとめた1冊です。
第2章に収録された各授業プランの冒頭では,教育課程企画特別部会「論点整理」(平成27年8月)の「学習活動の示し方や『アクティブ・ラーニング』の意義等」で示された3つの視点を縦軸,理科授業で一般的な7つの活動を横軸とする表を示し,その授業プランのおおよその性格を示しています。ただし,これはアクティブ・ラーニングの「型」を示すことを目的としているわけではありません。これまでのご自身の授業をアクティブ・ラーニングというフィルターを通して見直すうえでの1つの指標ととらえていただければ幸いです。
最後になりましたが,本書の出版に当たり,明治図書出版社の矢口郁雄氏には絶大なるご尽力と励ましをいただきました。氏の助言があったからこそ本書が出版できたといっても過言ではありません。ここに改めて厚く御礼を申し上げる次第です。
2016年6月 /山口 晃弘
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- 明治図書
- 最近は、理科の教育書があまり出ないないので貴重です。3つの学びと身に付けさせる資質能力の表から具体的な指導案がついている。分かりやすいです。2018/5/2040、理科教諭
- 色んなパターンがあっていい。詳しく実践が書かれてあった。2017/11/14かん、支援学校