- 特集 自閉症スペクトラムの理解と支援
- 論説
- 自閉症スペクトラムの児童生徒一人一人に応じた教育的配慮と指導
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- 家族全体への支援と理解から考える自閉症スペクトラム
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- Q&Aでわかる!自閉症スペクトラムの理解と支援
- Q1 こだわりが強くて行動を切り替えられません。どうしたらよいですか 他
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- Q2 自傷や他害に及んでしまうような場合にはどのように対応したらよいですか。
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- Q3 自分の気持ちがコントロールできない子どもにはどんな指導をしたらよいでしょうか。
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- Q4 一斉での指導の指示が伝わらない、その場に応じたコミュニケーションがとれない子どもにはどのように対応したらよいですか。
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- Q5 集団行動が苦手でマイペースな行動が目立ちます。どのように指導したらよいですか。
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- Q6 保護者との連携のポイントを教えてください。
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- Q7 どのような関係機関があり、どのような連携ができるのでしょうか。
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- Q8 学校卒業後の就労支援はどのようになっているのでしょうか。
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- 実践
- 筑波大学附属久里浜特別支援学校での取り組み
- 子どもたち一人一人が「確かに育つ」への挑戦
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- 特別支援学校における自立活動
- 小学部 自らわかって活動する授業のための自立活動
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- 中学部 「自立活動」の目標を中心にした音楽~一人一人に向き合うワークショップ型授業の取り組み~
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- 高等部 キャリア教育の視点から取り組む自立活動~コンピテンシー(能力)を高める授業づくり~
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- 自閉症・情緒障害特別支援学級における教科指導
- 小学校 ぼくの「はまっているもの」きいて!きいて!!
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- 中学校 自立活動のねらいを明確にした教科指導の実践~自閉症スペクトラムの特性に配慮して~
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- 通級による指導における通常の学級と連携した自立活動
- 小学校 生活の拠点である通常学級との連携
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- 中学校 在籍校の「生徒指導」とコラボした実践
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- 通常の学級における配慮
- 小学校 個性豊かな子どもたちが教えてくれたこと
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- 中学校 自己肯定感をもたせる多様な学びの場の提供~心理的な安定を保つ居場所づくり~
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- フォトライブ教室 (第4回)
- 共に遊び、共に楽しもう!!(近隣の幼稚園との交流)
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- インクルーシブ教育最前線 (第4回)
- 聴覚に障害を持った子どもへの合理的配慮の実践事例
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- トピックス (第58回)
- 平成27年度特別支援教育に関する調査の結果について 他
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- わたしと特別支援教育 (第4回)
- 最近の教育に対する僕の思い
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- アイデアいっぱい・誰にでもできる指導法
- 通常学級ですぐできる! コミュニケーションが苦手な子への発表スキル指導
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- 授業を面白くする手作りグッズ
- パワフル投石器
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- ~小さな力を大きな力に~
- とんとん相撲
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- ~みんなが楽しめる遊びを目指して~
- 子ども生き生き・学習活動
- 【国語】障がいの特性を考慮した読みの深め方
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- ~中学3年『握手』の学習を通して~
- 【算数・数学】ムーブメント活動を通した図形の学習
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- 【音楽】児童生徒が自発的に楽器を鳴らすための工夫
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- ~簡単に作れる楽器の紹介~
- 【自立活動】自立活動指導における自閉症生徒へのAAC指導の実践
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- ~日常生活でのiPadの活用をめざして~
- 不器用な子どもたちの身体の土台作り 全身の感覚と運動を育む (第16回)
- ゴムひもを使った全身の遊び【身のこなし遊び】
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- 教室でできる〈プチ〉ビジョントレーニング (第10回)
- [今回のトレーニング]目と手を連動する力を育てる―その2―
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- 苦手さのある子も包み込むコミュニケーショントレーニング (第4回)
- 【獲得できる力】語彙力
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- ~ことばに興味をもつように工夫する~
- Q&A悩み解決!知っておきたい指導のイロハ (第10回)
- 効果的にクールダウンをさせてあげるにはどうすればよいでしょう
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- 学級づくりのツボ☆教室環境・教室掲示のコツ (第4回)
- 【10・11月】聴覚支援学校:情報を補う教室環境の整備/聴覚支援学校:言語獲得を促す教室掲示の工夫
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- ライブ講義で考える (第22回)
- (4)「特別支援教育あるある」の検証
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- ~【検証4】授業の流れを示す支援ツールがもたらす「負の要素」~
- 巡回相談Q&A (第22回)
- 学校全体の特別支援教育の充実をどのようにすすめていくのか
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- 授業をみがく!学習指導案づくり (第22回)
- 運動における「集う」楽しみを味わうことができる体育学習
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- ~視覚的支援を取り入れた指導を通して~
- コピーしてすぐに使える!らくらく書字ワーク (第4回)
- ひらがなを 書こう
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- 動作法の視点で見る!障害のある子が抱える困難への支援 (第16回)
- 「嘘」をつく子どもへの支援
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- 編集後記
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編集後記
平成18年に学校教育法施行規則の一部改正があり,自閉症は通級指導の対象としてそれまで情緒障害の中に対象として含まれていたものが,これらの障害の原因及び指導法が異なることが明らかになってきたために,別に分類されるようになりました。
また,医学界では,アメリカ精神医学会の診断基準DSMが改訂され,アスペルガー症候群を含む広汎性発達障害は,自閉症スペクトラム障害という診断名に変更されています。毎年4月2日は,国連が定めた「世界自閉症啓発デー」として,我が国でも取組があり,自閉症への理解も進みつつあります。
学校教育においては,特別支援学校では,自閉症を併せ持った児童生徒の存在,小中学校では,自閉症・情緒障害特別支援学級や通級による指導を受ける児童生徒の著しい増加など,自閉症スペクトラムへの対応が急がれています。自閉症については,科学的な解明が進み,特性の理解とともに,指導内容や指導方法についての研究が進んでいます。障害のある児童生徒の状態の改善のための指導については,特別支援学校の学習指導要領にある自立活動に基づき,計画的に実施されているものの,自閉症者に対する教育については,他障害と比べ,比較的歴史が浅く,現在,実践例を積み上げている状況です。また,自閉症スペクトラムの児童生徒は,通常の学級にも在籍し,多くの児童生徒の中でどのような配慮や指導をしていったらよいのか,学校の合理的配慮の提供や教師の授業改善の視点から,通常の学級でも喫緊の課題となっています。さらには,学校教育を経て,社会で自立した人間を育成していくために,キャリア教育をすすめていく視点で指導内容の改善や就労先との連携なども考えていく必要があります。
以上のことから,今号では,概論として自閉症スペクトラムについての解説を教育面と医学的な理解面からご執筆いただきました。さらに,Q&Aおよび実践編として,各学校や学級での自閉症の特性に配慮した各教科や自立活動の指導の工夫について,読者の先生方にご参考いただけるよう,ご執筆をいただきました。
/宮﨑 英憲/山中 ともえ
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- 明治図書