- はじめに
- 障害者の権利に関する条約
- 01 国連からの勧告 特別支援教育はどうなるのか?
- 02 特別支援教育の対象者 ダイバージェンス様の変化は続くのか?
- 特別支援教育政策
- 03 教育振興基本計画と特別支援教育推進政策指標 何をもって特別支援教育の充実を目指しているのか?
- 04 特別支援教育推進政策指標 自治体の取組は充実しているのか?
- 05 特別支援教育の政策予算 どのような事業に取り組まれているのか?
- インクルーシブ教育システム
- 06 通常の学級の8.8%が「特別な教育的支援」を必要としている? 統計的な意味・調査データの精密性を考える
- 07 通常の学級の8.8%が「特別な教育的支援」を必要としている? 必要な支援は行き届いているのか?
- 08 通級による指導は充実しているのか? 対象者の増加とニーズに合わせた形態の工夫
- 09 通級による指導は充実しているのか? 知的障害者が対象者にならない理由
- 10 特別支援学級在籍者数の増加 ますます増えていく一方か?
- 11 特別支援学級の交流及び共同学習 時間を半分以下にする通知の意図は?
- 12 特別支援学校の増加と副次的な籍の取組の進展 可能性と限界は?
- 13 特別支援教育の充実と学習指導要領 小・中・高等学校における今後の充実策は?
- カリキュラム・マネジメント
- 14 学びをどのように結晶化させていくのか? 鳥の目、虫の目、魚の目、蝙蝠の目とは?
- 15 カリキュラム・マネジメント 総合的な学習(探究)の時間の本来的な意図は?
- 16 各教科等における資質・能力の育成 習得・活用・探究と資質・能力の三位一体化とは?
- 17 各教科等における資質・能力の育成 問いのマネジメントとは?
- 教育課程
- 18 各教科等を合わせた指導のミライ 指導の形態の今後はどうなるのか?
- 19 各教科等を合わせた指導のミライ 各教科の目標・内容のみでよいのか?
- 20 各教科等を合わせた指導のミライ 「解決すべき実生活上の課題」と「教科等の内容」と「問い」の関係とは?
- 21 自立活動と教科の指導をどのように関連させるか? 核心は「見方・考え方」の働かせ方にある!?
- 知的障害教育
- 22 知的障害教育の一本化議論 一本化に関するこれまでの提言は?
- 23 知的障害教育の一本化に向けた検討課題 教育課程の不連続な側面はないのか?
- 学習評価
- 24 学習評価の多面性 何をどのように評価するのか?
- 25 学習評価の多様性 教科等ごとの評価のポイントは?
- 教師の資質・働き方
- 26 通常の学級における特別支援教育の専門性 教師がどのように身に付けていくのか?
- 27 働き方改革と生成AIの活用と特別支援教育 生成AIをどのように取り入れていくのか?
- 参考文献
はじめに
本書は、日本の特別支援教育の歴史や制度、とりわけ「養護学校(当時)」の義務制実施以降に展開されてきた障害のある子供たちをめぐる様々な教育政策の経緯や状況を踏まえ、今後の特別支援教育の更なる進展に向けた将来展望を描き、具体的な方策を提案することを目的としています。
この書籍は、筆者が大学教員として特別支援教育政策研究ゼミで話題として取り上げ、学生とともに議論を交わした内容がベースとなっています。また、研究者として調査や情報収集を行った内容に基づいて、学校現場の先生方と質疑や意見交換を重ねた内容も参考とさせていただきながら執筆しました。
これから教育・保育の現場に出て、子供たちや関係者のために力を尽くしたいと願う「志」をもった学生の皆さんに、また、学校・園の現場で力戦奮闘しながら、よりよい教育・保育の環境をつくってくださっている先生方に対し、これから先の特別支援教育のミライ像を描き出すことで、ともに解決へ向かっていくべき課題を明らかにすることを目的にまとめています。
障害者の権利に関する条約やインクルーシブ教育システム、教育課程、カリキュラム・マネジメントに至るまで、幅広く論じていますが、どのテーマも相互に関連し合っている背景や要因が存在していることを感じ取っていただけますと幸いに存じます。
本書の刊行に当たり、多くの方々のご協力をいただきました。特に、特別支援教育政策研究ゼミの皆さんの「ピュアで熱い想い」と、特別支援教育の現場で働く先生方の鋭い「現場感覚」に心より敬意を表します。また、本書の内容が政策立案に携わる方々に伝わるとともに有益な情報となって、ミライの教育施策の実現に寄与することを願っています。
また、本書の出版を機に、特別支援教育の施策の充実につながる道を読者の皆様とともに模索し続けていけることを心から願っております。
著者 /武富 博文
-
- 明治図書