- 推薦のことば
- はじめに
- 対談 弁護士×教師 発達障害のある子と深い絆をつくるために
- ―非行を防ぎ,自尊感情を高めるために―
- 第1章 [弁護士の立場から] 発達障害の子どもと非行
- 1 「発達障害」を知る!―子どもとの出会いから―
- 2 発達障害と非行
- 3 非行少年への対応の流れ
- 4 少年司法の発達障害への対応
- 5 付添人活動を通じての発達障害のある子どもたちとの関わり
- 6 問題行動があらわれた時こそがチャンス
- 7 発達障害のある子どもが犯罪を犯さないために
- 第2章 [教師の立場から] 発達障害の子どもとあったか絆づくり
- 1 「あったかクラスづくり」の基盤は秩序あるクラス
- 2 二次障害とは
- 3 クラスの状態は「崩壊Aレベル」?「育成Bレベル」?
- 4 崩壊Aレベルに陥ってしまうと……
- 5 育成Bレベルの課題
- レポート 崩れかけているクラスの再生
- 〜新人先生の崩壊Aレベルからの脱出!〜
- 6 育成Bレベルで行う!自尊感情を高める「あったかクラス大作戦」
- @ことわざカルタ
- A聞きザル・聞かザル
- リフレーミングでプラス思考
- Bリフレ日記
- Cリフレスピーチ
- クラスがメキメキあたたかくなる取り組み
- Dピカビー
- Eピカピカカード
- F記念日遊び
- 「いがいが言葉」撲滅に成功したら
- Gプラス言葉とマイナス言葉
- 教師は「しゃべり」が商売
- H先生のための 心をつかむ!しゃべり方
- ほめ上手が子どもを伸ばす
- Iやる気にさせるほめ方
- 怒鳴らず叱って子どもを伸ばす
- J叱り方の極意
- 7 子どもたちと信頼関係を築くために
推薦のことば
この本は弁護士と教師という今までになかったコラボレーションで書かれた非常にユニークかつ,現在の教育ニーズに即した著書となっています。
二次障害が引き起こしたのではないかと考えられる少年犯罪に真正面から関わってこられた岩佐嘉彦弁護士と,20年にわたる小学校教員経験からのノウハウで発達障害,虐待,いじめなどの困難を抱えた子どもたちに対して教育成果を上げてこられた松久眞実先生のコラボレーションです。
特別支援教育の中で教師のレベルアップを行うにはまず,子ども理解の力を高めることから始まります。発達障害の場合,耳で聞いて理解する力,目で見て理解する力,話す力,漢字・かなを読み書きする力,記憶する力,集中する力などが1人ひとり異なります。そのような特性理解の上に,効果的な子どもにあったほめ方・叱り方,かかわり方ができ,二次障害を予防することが可能となります。
発達障害のある子どもの行動特性の中には,「わがまま」,「自己中心的」「しつけができていないのでは」と一見思われるものが多くあり,大人から厳しく叱責を受けているケースが多いのも事実です。子どもが孤立しないようにサポートし,自信を持って活動できるようにするためにも,日常の関わりの中で子どもたちのセルフエスティーム(自尊感情)をあげる工夫が教師に求められます。
本書には,岩佐弁護士の非行を防止し,自尊感情を高めるためのヒントと,松久先生のクラス担任時代の苦しい時,楽しい時の試行錯誤を通して得た貴重な指導技術がつまっています。皆さんの指導バイブルとして使ってほしいと思います。
一般財団法人特別支援教育士資格認定協会理事長 /竹田 契一
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- 明治図書
- 松久先生の実践事例がわかりやすい2016/3/2420代・小学校教員
- 松久先生の話が実践的でわかりやすかったです。2016/3/630代・小学校教員