- はじめに
- 1章 さあ,研究主任の仕事をはじめよう!
- 1 [4月] 年間計画の作成がカギだと認識しよう
- 2 [5月] 研究全体会の計画をしよう
- 3 [6月〜12月] 授業者とともに研究授業をつくろう
- 4 [1月〜2月] アンケートで成果と課題を共有しよう
- 5 [3月] 次年度を見越して,成果と課題を整理しよう
- 2章 校内研究,楽しみませんか?
- オンライン座談会
- ネガティブなイメージを払拭しよう!
- 対話がカギ!?
- 研究主任としての仕事術
- 講師選びが実は重要!?
- オンラインの活用を当たり前にしていこう!
- 新しい校内研究を推進するために
- 3章 before&afterでわかる!研究主任の仕事アップデート
- 事前準備
- 1 研究したいことリストをつくろう
- 2 年間計画を更新していこう
- 3 校内研究の目的を見直そう
- 4 職員室にあるこれまでの校内研究を探ろう
- 5 昨年度までの校内研究についてフレームワークで振り返ろう
- 企画・提案・調整
- 6 教師が考える,子どもの課題を洗い出そう
- 7 学校の実態をもとに,研究テーマを設定しよう
- 8 事前に管理職の方向性を確認しておこう
- 9 力のある人に,あらかじめ意見を聞いておこう
- 10 研究推進委員会の前に,委員のメンバーに意見をもらおう
- 11 研究だよりを頻繁に出して,みんなで研究を盛り上げよう
- 12 最初の研究全体会で,本音で語り合える雰囲気をつくろう
- 日常生活
- 13 研究授業のための校内研究はやめよう
- 14 週1回,研究について振り返る時間をつくろう
- 15 研究の経過がわかる掲示板を職員室につくろう
- 研究方法
- 16 研究推進部以外の人を世話人にしよう
- 17 研究主任から積極的に声をかけよう
- 18 先行実践や参考資料はどんどん提供しよう
- 19 研究通信を発行しよう
- 20 指導案+αを送ろう
- 21 研究通信は,Iメッセージで書こう
- 22 研究紀要をつくるかどうか見直そう
- 23 研究授業を軸に,教材研究を一緒にする時間をつくろう
- 24 指導案づくりを見直そう
- 分科会・全体会・研究協議会
- 25 それぞれに役割をもってもらおう
- 26 指導案はどんどん共有しよう
- 27 すべてのメンバーが事前授業をしよう
- 28 チェックイン・チェックアウトカードを活用しよう
- 29 子どもになって,一場面を再現しよう
- 30 グラレコを活用しよう
- 31 カフェで話すような気軽な研究協議会にしよう
- 32 事後に,振り返りの時間を確保しよう
- 33 分科会の振り返りを共有しよう
- 34 リフレクションで学びを共有しよう
- 35 リフレクションで共有した学びは,自分の言葉でまとめて発信しよう
- 研究授業
- 36 授業の見方を共通理解しよう
- 37 観る・観られるポイントを絞ろう&授業を見ながら,付箋にメモしよう
- 研究発表会
- 38 一般的な研究発表会について知っておこう
- 39 まずは,基本の準備をしっかりしよう
- 40 研究発表会のビジョンをもとう
- 41 研究主任が捨てる勇気をもとう
- 42 ワクワク感を喚起するプレゼンをしよう
- 43 研究主任にしかできないことに力を注ごう
- 44 やってよかったと思える研究発表会にしよう
- ICT
- 45 指導案を電子化しよう
- 46 schoolTaktを使おう
- 47 Zoomを使おう
- 48 ロイロノート,LessonNoteを使おう
はじめに
平成が終わり,令和という新しい時代がはじまりました。新型コロナウイルスなどの予測不可能なことが起こる VUCAの時代,今までの常識が通用しなくなってきており,教育現場の「当たり前」が見直されてきています。
当たり前です
この常識は,教育界以外では,当たり前じゃなかったのですから。
子どもたちの中に反発する子がいたら,ご自身の教育観を改めて疑い,学び直し,アップデートすることが必要です。悪いのは子どもでも,教師でもありません。誰でもないのです。時代の変化が大きな原因なのです。
私たちは,もっともっと学ばなくてはいけません。自分の中にある常識を疑い続け,未来の教育を考え続けなければ,日本は世界から遅れていってしまうでしょう。
人の常識を疑うことは簡単です。しかし,自分の常識を疑うことは,とても困難なことです。それでも,アップデートしなくてはなりません。自分の常識を壊し,新しい常識をつくるのです。
「学ぶ」と言うと,「もっと教材研究をしろと言っているのか」とおっしゃる人がいます。私が言いたいのはそういうことではありません。働き方改革と言いながらもなかなか進まないこの時代,これ以上教師に負担をかけることはあってはいけないと心底思っています。
では,どうすればよいのでしょう。
勤務時間内で学べる,校内研究の学びを変えるのです
ところで,みなさんの学校の校内研究は,どうなっていますか?
「やらなければいけないからやっている」
「正直,負担」
「自分が研究授業の担当にならないようにと思っている」
「研究協議会はウトウトしてしまう」
「講師の話がつまらない」
「そんな時間があれば,教材研究がしたい」
「研究発表の負担が大きすぎる」
そんな声が聞こえてきます。
学びにはなるものの,負担が大きいのが校内研究。やった分の学びが,子どもたちに返されているかというと疑問が残りますよね。
本書は,校内研究や研究主任としての仕事を「ちょっと」アップデートすることで,楽しく有益なものにしようという本です。
3人の著者は,今までの校内研究とは,かなり違ったものに挑戦しています。成果は大きいものの,まだまだ受け入れられない同僚の先生方がいたことも事実です。そのような中でも,子どもたちのために,学びを深めたいと思いながら悪戦苦闘してきました。今回,3章ではそれらのエピソードをもとに,校内研究や研究主任の仕事をどうアップデートすればよいのか,before& after形式で示しました。
また,1章では,月ごとの基本的な研究主任の仕事の概説とポイントの解説をしています。「守・破・離」といいますが,研究主任になったからには,まず基本の流れを押さえることが大切です。1年間の見通しをもって,その中で自分の色のある研究にしていけるといいのかなと思っています。まずやることを明確にし,みんながよかったと思える研究を行いましょう。みなさまの学校の校内研究に,少しでも役立つことができたらうれしいです。
/庄子 寛之
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- 明治図書
- 研究主任は、高校においては明確に分掌に位置づけられていないケースも多く仕事が不明瞭な場合も多い。そのため、仕事の進め方を自分で考えなくてはならないが、本書を読むことで一般的に業務内容を知ることができ、仕事を進めるうえでの指針となった。2025/3/1140代・高校教員
- 負のイメージが強い校内研究をどのように進めたらよいかとても参考になった。2023/5/2740代・小学校教員
- 校内研究の切り替わりの初年度。参考にして臨みたい。2023/4/1650代・小学校教員
- 具体的な事例が多く載っていて良い2022/8/2550代・中学校管理職