- はじめに
- 1章 「10の姿」を理解する!3法令丸わかりガイド
- 1 なぜ3法令は変わったのでしょうか?
- Column1 「子どもの社会情動的スキルを育む」
- 2 『幼稚園教育要領』はどこが変わったのでしょうか?
- 3 『保育所保育指針』はどこが変わったのでしょうか?
- Column2 「保育所が連携する地域の機関」
- 4 『幼保連携型認定こども園教育・保育要領』はどこが変わったのでしょうか?
- 2章 「10の姿」で見る!実践読み解きガイド
- 1 10の姿を活用した保育の計画
- Column3 「子どもの発達」
- 2 10の姿を活用した柔軟な保育
- 3 10の姿を活用した保育の振り返り
- 3章 「10の姿」を育む!効果的なICT活用アイデア
- 1 直接体験が必要な子ども時代にこそICTの活用を
- 2 次世代の学びを開く新しい保育のかたち
- 3 幼保・小の学びをつなぐ「気付き」に着目した教育活動
- 4 「10の姿」を育むICTを活用した教育活動のアイデア
- 写真記録
- 実践1 安定した場所で,友だちと好きな遊びをする
- 実践2 おままごと遊び
- 実践3 食育・基本的生活習慣
- 実践4 協同的活動
- 実践5 サラ粉作り
- 実践6 鉄棒
- 実践7 お花の水やり
- 実践8 友だちとの関わり
- 実践9 お片付けの時間
- 実践10 お祭りごっこ
- 動画記録
- 実践11 日常のブランコでのやり取り場面から
- 実践12 砂場は豊かな学びの宝庫
- デジタルデバイス
- 実践13 「みんなのほしまつり!」
- 実践14 折り紙学習材「おりがみスイッチ」の取り組み
- 実践15 「オトキノコ」の取り組み
- 考察
- 5 ICT活用と幼児期に育てたい10の姿
- 付録 「10の姿」を組み込んだ!年間指導計画具体モデル
- 年間指導計画0歳児
- 年間指導計画1歳児
- 年間指導計画2歳児
- 年間指導計画3歳児
- 年間指導計画4歳児
- 年間指導計画5歳児
はじめに
本書は,「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」(以下,10の姿)を活用した指導計画の作成方法や幼児教育の実践について説明した本です。
『幼稚園教育要領』,『保育所保育指針』,『幼保連携型認定こども園教育・保育要領』は2017年に告示されました。そのなかで,10の姿が初めて提示されました。詳しくは本書で解説しますが,10の姿は卒園までに子どもに育ってほしい姿であり,保育者にとっては幼児教育を通して子どもを育てていく方向性を示しています。これからの保育者には10の姿を常に意識して幼児教育を行うことが求められます。
ですが,10の姿は2017年に初めて提示されたものですから,どのように使うのか? 日々の幼児教育の中にどのように取り入れていくのか? についてはそれほど多くの研究や実践例がありません。多くの保育者は試行錯誤の真っただ中といってもよいでしょう。
そこで,本書では10の姿を活用した様々な事例を説明します。そのために,本書には3つの章を用意しました。
まず,第1章では,10の姿について説明します。ここでは,『幼稚園教育要領』,『保育所保育指針』,『幼保連携型認定こども園教育・保育要領』のどこが,なぜ新しくなったのかを説明します。こうした説明を通して,なぜ10の姿が提示されたのか,10の姿を活用した幼児教育とはどのようなものかについて理解できるようにします。
次に,第2章では,10の姿を活用した指導計画の作成方法や幼児教育の実践を説明します。これまでの書籍では,10の姿を指導計画に取り入れるとしても,計画内に10の姿が列挙されているだけでした。また,10の姿を活用した幼児教育といっても,10の姿を意識しましょうと言うだけで具体的にどのようにすれば意識できるのかという提案はされていませんでした。こうした既存の書籍は,10の姿を活用した説明をしているとは言えないでしょう。そこで,本章で,計画,実践,振り返りそれぞれの場面で10の姿をどのように活用すればよいかを理解できるようにします。
最後に,第3章では,これまでの章のまとめとして,10の姿を活用した岩国東幼稚園の様々な実践を説明します。とくに,ICTを活用した実践を取り上げることで,ICTを活用することで10の姿をどのように育てるかを理解できるようにします。
以上の3章を通して,10の姿の具体的な活用方法を理解することができるでしょう。ですが,本書は未完成のものです。様々な保育所や幼稚園で10の姿の活用としてこれまで行ってきたことを中心にまとめたものであり,体系的に,理論的にまとめたものでないからです。ですから,本書を読む際は,自分ならこうする,こうしたほうがもっとよくなるのではないかというように,本書を叩き台として使い,自分なりの10の姿の活用方法を考えてください。そうすることで,自分なりの10の姿の活用方法が見出せ,より質の高い幼児教育を行うことができるでしょう。
2020年10月 編著者 /浅井 拓久也
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内容 | ファイル名 | サイズ | |
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年間指導計画(0歳児〜5歳児) | 087814.zip | 4,142KB | ![]() |
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- 明治図書
- 幼児教育の現場で「10の姿」がどのように捉えられているのかが、実際の実践例も通してよくわかりました。ICTの活用については少し無理やりかな?と思うところもありましたが、これから必要な視点であり、考えるきっかけになりました。2024/7/14ヤッシー
- 写真がたくさんあり、分かりやすかった。2020/12/2420代・幼保教員