- はじめに
- 第1章 体育授業がうまくいけば学級経営もうまくいく!
- 1 よい学級って何?体育をみればクラスがわかる?!
- 2 「学級力」を支える3つの柱
- @居心地のよい学級,互いの思いを伝え合える雰囲気
- A何か事にあたるときの集団としての勢い
- Bここちよい笑い,朗らかな笑顔
- 3 体育がもつ3つの力
- Column 授業力の要素
- 第2章 体育教師に欠かせない!マネジメントの基礎基本
- 1 まずは知りたい!マネジメントの基礎知識
- @体育ならではの苦労って?
- Aなぜマネジメントが必要なのか?
- 2 必ず身につけたい!基本マネジメント
- @子どもの意欲をマネジメントする
- A授業時間をマネジメントする
- B安全をマネジメントする
- 3 授業がグッとスムーズになる!場面別マネジメント
- @授業前
- A授業開始時
- B準備運動
- C用具の準備
- D学習環境(場)づくり
- E授業の進行
- F授業後
- Column 専門家としての教師
- 第3章 「学級力」を一気に高める!体育授業マネジメント
- 1 子どもと教師の願いをつなぐ!マネジメントの秘訣
- 2 授業を成功に導く!単元のマネジメントスキル
- @素材を教材に変える
- A指導は点ではなく線
- B授業はチームでつくる
- 3 すべての子どもが参加できる!授業のマネジメントスキル
- @体育授業の型
- A指導の「はじめ」「なか」「おわり」
- B「〜を教える」「〜で教える」
- 4 優れた実践から学ぶ!領域別授業マネジメント
- @共創長なわとび「8&6」〜個から集団へ〜
- Aネット型ゲーム「バウンドアタックバレー」〜思考の流れ〜
- B体つくり「遠くに投げよう」〜主体的な学び〜
- C水泳「いっしょに泳ごう!」〜協同的な学び〜
- Dマット運動「シンクロマット」〜かかわり合い〜
- E表現「ダンス」〜表現力=学級力〜
- Column 型から離れる
- 第4章 体育授業をビシッと成功させる!指導スキル&アイデア
- 1 子どもの変化に気づく!「観る力」
- 1 これで納得!「観る力」早わかり解説
- @見る?看る?観る?ことから始めよう
- A「観る」姿を観られている
- 2 「観る力」を身につける!ステップ1「何を観るのか」
- @「動き」を観る
- A「心」を観る
- B「つながり」を観る
- 3 「観る力」を身につける!ステップ2「どのように観るのか」
- @全体を観る,個を観る
- A共に観る
- B笑顔で観る
- CICT機器を活用して観る
- 4 「観る力」をスキルアップ!授業観察と働きかけ
- @非ほめる
- A「2:7:1」どこから?
- B鈍感は無敵
- 5 すべての子どもの価値を認める!評価の方法
- @評価と評定って違うの?
- A通知表のつけ方
- Column 省察の大切さ
- 2 子どもの心と体を動かし学級をまとめる!「指導言」
- 1 これで納得!「指導言」早わかり解説
- @指導言の種類と役割
- A子どもに伝わる「指示」の出し方
- B子どもに働きかける「発問づくり」
- C「説明」上手は話し上手
- D効果的な「評価」のコツ
- 2 指導言を支える!3つの「間」
- @「時」:時間的な「間」
- A「処」:空間的な「間」
- B「位」:対人関係の「間」
- 3 事例でチェック!効果的な指導言でつくる授業アイデア
- @ベースボール型ゲーム
- Aフラッグフットボール
- B鬼あそび「さかなとり」
- C表現運動「シェイプ」
- Column 同僚性
- おわりに
はじめに
本書の目的は「学級力を高めること」です。そして,そのための手立てとして体育授業に焦点を当てました。
日曜日の夜,翌日学校に行くことが楽しみですか? それとも憂鬱ですか? 教師も人間ですから,得意なことがあれば苦手なこともあり,うまくいくときもあればうまくいかないときもあります。しかし,何か1つ楽しみがあれば,がんばれるときがあります。子どもも同様です。「今日は体育があるから楽しみ!」と朝から言ってくれる子どもがいます。もちろん,その反対も。
本書は,体育を通して1人でも多くの教師と子どもの笑顔が増えることを願って,私たちの経験や知識をまとめたものです。私たち教師は同じ「教師」という職業名ですが,対象としている子どもも置かれている環境も様々です。しかし,そのような教師を常につなげてくれるのが目の前の子どもです。私たちが出会った子どもを通して,本書を手に取ってくださっている方の子どもの前に立ったつもりで書きました。本書を読んだことで,みなさんの目の前にいる子どもが笑顔になることを切に願っています。
「不易流行」の言葉がありますが,教育にも当てはまると思います。学習指導要領の改訂とともに「流行」の部分が話題になりがちです。しかし,「不易」の部分は話題にならないだけで前提条件となるものです。本書の内容も「不易」:「流行」=8:2のイメージとなっています。読者の方の教職年数に応じて,共感的にも批判的にも読んでいただき,明日の体育授業の改善,そして学級力を高めることに役立てていただければ幸いです。
関西体育授業研究会 /栫井 大輔
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