- はじめに
- 第1章 荒れと崩壊を防ぐ学級の「仕組み」のつくり方
- 1 「共に学び高め合う生徒を育てる学級づくり」を目指そう!
- 2 荒れと崩壊を防ぐ学級づくりのビジョン・方針・重点を立てよう!
- 第2章 荒れと崩壊を防ぐ学級の「仕組み」アイデア
- 学級目標づくり
- 1 学級の目指す姿を明確にしよう!
- 2 目標を学級全員で共有化しよう!
- 3 学級目標の意識化を図ろう!
- リーダー選出と育成
- 4 相互に信頼し合う関係づくりを基盤にしたリーダー選出をしよう!
- 5 リーダー像を確認しよう!
- 6 自主的に立候補した生徒も信任投票で承認をさせよう!
- 7 意図的な投票方法を考えよう!
- 8 リーダーと集団の関係を理解させよう!
- 9 「3つの場」でリーダーとしての意識をもたせよう!
- 10 日常的にリーダーとしての実践の場を与えよう!
- 11 集会・行事で活躍の場を与え,意識と実践力を高めよう!
- 生活班づくり
- 12 学級目標の達成のための班(組織)をつくろう!
- 13 生活班による組織の必要性を理解しよう!
- 14 生活班の組織づくりの具体を知ろう!
- 15 リーダーを先に決めて班のメンバーを決める方法を知ろう!
- 16 目指す班の姿を考えさせよう!
- 17 目指す班の姿の達成に向けた班編成をしよう!
- 18 座席と班を決めよう!
- 19 班のメンバーを先に決めてリーダーを決める方法を知ろう!
- 20 班のメンバーを先に決めてリーダーを決める方法の詳細を知ろう!
- 21 生活班づくりに向けて一歩踏み出そう!
- 話合い活動
- 22 話合いを学級集団づくりの柱として位置づけよう!
- 23 話合いの工夫と種類を充実させよう!
- 24 短学活(朝の会,帰りの会)を活用しよう!
- 25 学級活動での話合い活動を工夫しよう!
- 給食指導
- 26 学級づくりでの給食時間を問い直そう!
- 27 給食時間の目指す姿(目標)を明確にし共有しよう!
- 28 給食当番を意図的な集団(組織)にしよう!
- 29 生活班をベースにした給食指導に取り組もう!
- 30 給食時間の点検を適切に行い学級の成長として振り返らせよう!
- 清掃活動
- 31 学級づくりでの掃除の意義を説明しよう!
- 32 学級が目指す清掃の姿を決めよう!
- 33 意義を生かした清掃活動の仕組みをつくろう!
- 34 清掃の仕方を教えよう!
- 35 点検を適切に行い学級の成長として評価しよう!
- 36 ボランティア朝掃除で学級づくりを締めくくろう!
- 日直活動
- 37 生活班を機能させよう!
- 38 日直活動を班員全員で行おう!
- 39 共通実践事項の呼びかけと点検活動を行おう!
- 40 点検活動をスムーズにする日直日誌(学級日誌)をつけよう!
- 41 帰りの会での司会と点検項目の発表をしよう!
- 班日誌
- 42 班日誌について知ろう!
- 43 班日誌の書き方と工夫を知ろう!
- 44 班日誌に見る生徒の姿と教師のかかわりを見てみよう!
- 45 班日誌を始めよう!
- 学習指導
- 46 学級担任として,学級の目指す授業像をもとう!
- 47 学級にとって全員参加の授業が大切であることを伝えよう!
- 48 学級で全員挙手の授業を実践しよう!
- 49 全員発表・全員話合いの授業を実践しよう!
- 50 班を中心とした学び合いの場の確保と評価に心がけよう!
- 学級づくりと行事指導
- 51 行事で育てたい力を明確にしよう!
- 52 育てたい力は生徒の姿で具体的にイメージしよう!
- 53 学級の実行委員会を組織しよう!
- 54 学級独自のスローガンやスケジュールをつくろう!
- おわりに
はじめに
あなたは,教師を辞めたいと思ったことはありませんか。
「学級がうまく機能しない自分は,教師としての資質がない」
「こんな私が,生徒の前に立っていいのか」
「学級担任は,もうもちたくない」
学級担任をして,自分の力のなさに打ちひしがれ,目の前の生徒をよりよく成長させたいと強い思いをもちながら,気持ちだけが空回りする。「自分はこのまま学級担任を,いや教師を続けられそうにない」と思えてしまう。
本書は,そんなあなたに自信をもって学級経営に取り組んでもらえる一冊になっています。
学級経営では,40人規模の生徒集団を「動かす」力が教師に要求されます。上手に学級経営をしているベテラン教師を見ると,例えば,
・人間力があり,カリスマのように生徒を惹きつけて動かすタイプ
・力強くグイグイと引っ張って動かすタイプ
・笑いやユーモアの楽しさと時々厳しさで動かすタイプ
などそれぞれですが,自分はそのどれにも当てはまらない,ごく普通の教師と思われる方も多いのではないでしょうか。
でも,目の前の学級の生徒を何とかしたいという情熱だけはあるというあなたなら,生徒の力を借りて,生徒を学級経営に参画させ,生徒と共に成長しながらよりよい学級づくりができるようになる一冊になっています。
そうです。本書で述べる最大のポイントは教師自身による働きかけを中心とするのではなく「生徒たち自身の相互の働きかけ」です。学級の「仕組み」づくりを柱とし,生徒たち自身の相互の働きかけによって学級の安定が自動化するようなアイデアを,私の経験をまとめるような形で書いてあります。
私自身が「学級崩壊を経験し,そこから立ち直ってきたからこそ」「人間的な魅力やカリスマ性をもっていないからこそ」「自分の力のなさに一時期真剣に教師を辞めようと思ったからこそ」,そうだったからこそ,本書は,同じように学級経営に悩み,また,もっとよりよい学級経営はないか,40人という集団の中で生徒一人ひとりを生かす学級経営はどうすればよいのかと模索しているあなたに読んでもらいたいのです。
さらに言えば,九州・鹿児島の地で10年間「学級づくり研究会」の代表として携わり,小・中・高校の先生方と研究・実践を共にしてきたことで,ベテランであり,学級経営の本質を追求し続けているあなたにも参考にしてもらえるように綴っています。
本書は,
◇学級集団づくりの本質を押さえて
◇スモールステップで
◇実際にどんなふうに話せばよいかという「話し方」も織り込んで
◇そのまま使えるワークシートも整理して
できるだけ実践に使えるよう書き上げました。
新卒で,学級経営の何から手をつけてよいかわからないというあなたが,自分には学級担任としての力がないのだと諦めかけているあなたが,何度やっても生徒自身を自治的に行動させることができないというあなたが,そして,よりよい学級経営を追求し続けているあなたが,1年後は,学級経営の基本を学べた,これなら自分を活かして学級経営ができた,生徒が自分たちの手で学級を創り上げるコーディネーターとしての教師の力がついた,生徒一人ひとりを大切にする学級経営により近づけたと,自信をもって学級経営ができることを願っています。
/川端 成實
学校学級のなかの組織はもちろん
一般社会における様々な組織の中で
も十分通用する内容になっていて
新社会人 中堅 トップと
組織運営、経営と参考にする
ことができる一冊として
オススメすることができます
学校関係で納品仕事に携わり
著者のお話も聞くことが
出来ましたがそうした話や
想いがしっかりと詰まった
一冊の本に仕上がっています