- はじめに
- Part1 英語教師のための英単語指導の基礎レッスン
- Point1 音声,スペリング,意味, 統語情報,使用域・頻度の5つの側面を考える
- Point2 音声の指導を核にしてスペリングは後で指導する
- Point3 文脈の中で指導する
- Point4 受容語彙と発表語彙を分けて考える
- Point5 意図的学習と偶発的学習の両面を組み合わせる
- Point6 重要な語とそうでない語を区別する
- Point7 練習や生徒同士の教えあい活動を実施する
- Point8 反復と精緻化の両面が必要である
- Point9 辞書指導を行う
- Point10 視覚に訴える指導をする
- Point11 単語のネットワークを作る
- Point12 デジタル教材とアナログ教材を使い分ける
- Point13 フラッシュカードを使う
- Point14 導入時期を考慮する
- Point15 最後はまとまった英文を書く活動へとつなげる
- Point16 音楽などのリズムを利用する
- Point17 あらゆる場面で単語指導をする
- Column 教師のための英単語学習法
- Part2 こう教える!教師のための英単語指導法
- 1 1課や授業の最初に使える指導法
- 1 フラッシュカードでの導入法
- 2 パワポ使用英単語導入法
- 3 スペリングと音声を合わせる基本練習
- 4 日英方式発音法
- 5 本文単語意味推測法
- 6 1課最初にリスト学習方式
- 7 聞き取れ英単語方式
- 8 最初に穴埋め方式
- 9 写真や実物を使ったオーラル・イントロダクション
- 10 動作を使ったイントロダクション
- 11 英単語の定義を使ったイントロダクション
- 12 英単語ビンゴ
- 2 毎時間の授業で使える音読中心指導法
- 13 イチゴ読み
- 14 リッスン・アンド・リピート
- 15 オーバーラッピング
- 16 EJリーディング
- 17 意味を見ながらシャドーイング
- 18 リード・アンド・ルックアップ
- 19 本文再生
- 20 音読筆写
- 21 復習ノート
- 3 授業の中の様々な場面で使える指導法
- 22 英単語カルタ
- 23 英単語定着スモールトーク
- 24 スピーキング+ファーストライティング
- 25 仲間探し方式
- 26 しりとり方式
- 27 辞書指導アラカルト
- 28 字幕方式
- 29 ディクトグロス
- 30 パズル方式
- 31 授業内多読方式
- 32 英単語言えたら交代方式
- 33 カタカナ英語拾い出し方式
- 34 生徒から表現引き出し方式
- 35 3段階練習法
- 36 キーワードから連想
- 37 スペリングちょっとずつ定着法
- 38 電子辞書利用方式
- 4 英単語テスト方法アラカルト
- 39 準備のいらない簡単単語テスト
- 40 ミススペリング発見テスト
- 41 選択による単語テスト
- 42 仲間確認テスト
- 43 文脈を意識した記述型単語テスト
- 44 英単語コンテスト
- Column 単語集の使用
- Part3 こう覚える!生徒に教える英単語暗記法
- 45 どんな教材も単語帳に変換方式
- 46 ごろあわせみんなで考え方式
- 47 カード持ち歩き入れ替え方式
- 48 フレーズ方式
- 49 ポップアップ利用方式
- 50 リピーティング方式
- 参考文献
- おわりに
はじめに
私は30年近く,中学,高校,高専の英語教師として勤務してきました。その中で何度となく生徒から尋ねられたのが「先生,英語はどうやって勉強するんですか」という質問で,更に「先生,単語はどうやって覚えるんですか」という質問を特によくされました。前任校の鳥取西高校を去るときにも生徒がやってきて「先生,単語が覚えられません。どうしたらいいですか?」と尋ねに来て本書の中にある方法をいくつか紹介したのを覚えています。どうやら単語の暗記は生徒にとって大きな課題であるようです。
新学習指導要領が始まり中学や高校で習得すべき語彙数は中学が900語から1200語に,高校が1300語から1800語に増加しています。計3000個の単語を覚えることになりました。小学校で音声による指導を受けてきた(これも学校によって大きな差があるようですが)生徒たちは中学に入り円滑に語彙を暗記して文字が書け,発音できるようになっているのでしょうか。私はそうは思いません。私の知っているいくつかの例では中学に入り,最初に大量の単語(特に小学校で音声だけで導入した単語)を書くことを課され,中にはこの時点で英語が苦手になっている生徒もいます。単語の意味を覚え,発音でき,スペリングが書け,しかも文脈の中でそれを理解し,使ったりする作業は私たち英語教師が思っているよりずっと難しいことなのかもしれません。
そんなことを考えていたときに明治図書の木山さんから語彙指導の本を書くお誘いをいただきました。語彙指導に関して私と同じ想いをもっておられることがわかりました。私が適任かどうか随分迷いましたが,思い切って決断しました。本の特徴としましてはすべて私自身が今まで実施してきたものであることです。諸先生方に直接あるいは本の中でご紹介いただいたものも多数含まれています。この場を借りてお礼を申し上げます。
前著『英語力がぐんぐん身につく!驚異の音読指導法54』は現在11刷を数え多くの皆様の支持をいただきました。本書も同様に皆様のお役に立ち,生徒の語彙力増強の助けになることを願ってやみません。
2014年4月 /安木 真一
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- 明治図書
- 具体的な指導法があり使いやすかった2016/5/1540代・中学校教員