- はじめに
- 本書の登場人物
- CHAPTER1 もう多忙だと感じない!教師のための時間術
- 01 なぜ、教師は多忙感をもつのか
- 02 仕事のやり方を改善する
- 03 タイム・マネジメントを見直す
- 04 ムダを徹底的に排除する
- 05 すぐやる習慣をつける
- 06 仕事を「視える化」する
- 07 隙間時間を活用する
- 08 一度決めたことは、絶対にやり続ける
- 09 標準時間を知る
- 10 時間から仕事をコントロールする
- 11 キーワードは「2」
- 12 上手に自分をだます
- 13 家では基本的に仕事をしない
- CHAPTER2 時間がみるみる生まれる!教師のための手帳術
- 01 スケジュールは1冊で管理する
- 02 手帳カバーを用いて、2冊を一つにする
- 03 マンスリー・スケジュールでコントロール
- 04 ウィークリー・スケジュールはフィット感で選ぶ
- 05 ウィークリー・スケジュールは日々カスタマイズ
- 06 時間をコントロールする
- 07 情報を網羅する
- 08 オリジナルの手帳づくり
- CHAPTER3 魅力的な空間で効率アップ!教師のための整理術
- 01 機能性のある空間づくり
- 02 机の上は滑走路に見立てよ
- 03 デスクマットのカスタマイズ
- 04 キャビネットのカスタマイズ
- 05 紙媒体の資料の考え方
- 06 仕事をクリアファイルで分類する
- 07 複数のクリップホルダーを持つ
- 08 書類はダブルクリップで整理
- 09 文書作成の効率化
- 10 チームの一員として働き、職員室をカスタマイズする
- おわりに
- 主な参考文献
- Column
- 同僚とのコミュニケーション
- 批評ではなく,代案を
- 上司とのコミュニケーション
はじめに
本書は、学校現場における業務を効率よく行い、自分の時間を生み出すことに主眼をおいたものです。
もちろん、よりよい教育活動のためには、多くの時間が必要です。
充実した授業づくりに向けて準備に時間をかけたり、児童や生徒に寄り添って対話を続けたりするのは、とても大切なことです。
しかし、教師も人間です。すべての時間を仕事に費やすわけにもいきません。
学校現場では、日々の業務に追われた教師の、ため息交じりの声が聞こえてきます。
「もっと家庭サービスをしたい」
「デートの時間を確保したい」
「趣味の時間を充実させたい」
これらは、切実な願いのはずです。
プライベートの充実が、仕事に好影響を与えることは、改めて指摘するまでもないでしょう。
「時間は無限にないことは分かっている。しかし、文書作成や事務処理に追われて、時間が足りない。もっと時間がほしい」
今、学校現場の教師は、このジレンマの中にいます。
実家の両親に、自分の子供をあずけて働く教員の家庭も多くあります。
平日は夜遅くに帰宅し、土日も学校に出かける父や母の姿を、わが子はどんな思いで見ているのでしょうか。
思春期を迎えたわが子に親が対峙せずに、いったい誰が向かい合うのでしょうか。
家庭教育の大切さは、教師自身が一番分かっているはずなのに。
本書は、特定の人間だけができる仕事のやり方を提案したものではありません。
学校現場で、児童や生徒と向かい合いながら、よりよい教育活動を目指す教師が、効率的に業務を行い、時間を生み出すことを追求したものです。
本書では、明治第一学園を舞台に、ゆうすけ先生たちや明治図書の編集者と一緒に、学校現場の現状と、自分の時間を生み出す方法について考えていきます。
CHAPTER1では、「教師のための時間術」として、多忙感を抱える教師の現状と仕事に対する基本的な考え方について考えていきます。「時間が足りない」と感じている先生方にこそ、お読みいただきたい章です。
CHAPTER2では、時間管理をより確かにする「教師のための手帳術」について考えていきます。目の前の仕事に追われるのではなく、見通しをもった仕事の仕方に変えるためのツールとして、手帳を効果的に活用しましょう。
CHAPTER3では、より効率よく仕事を進める「教師のための整理術」について考えていきます。紙媒体の資料が多い学校現場では、意識的に整理整頓をしていかなければなりません。限られた空間を上手く使うことは、仕事をスムースに進めるための第一歩です。
本書を読まれて、どこかの項目にひっかかったならば、まずは、それを試してください。
次に、本書の中でも触れていますが、やり続けてください。
そして、やり続ける中で、自分なりにカスタマイズを続け、あなたオリジナルの仕事術を追い続けてください。
「継続は力なり」という言葉の本当の意味は、「自分オリジナルのものができるまで続けると力になる」ということではないでしょうか。
本書が、学校現場で日々の業務に忙殺されている先生方にとって、よりよい教育活動へ向けた一助となれば、この上ない幸せです。
忌憚のないご意見をお寄せください。
平成27年2月 /Teacher's Skills Lab.
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