- まえがき
- 第1章 ここがポイント!基礎からおさえる小学校家庭科の授業づくり
- 1 小学校家庭科の目標
- 2 家庭科における題材構成の工夫
- 3 生活を創意工夫する能力を育む家庭科の授業づくり
- 4 家庭科における評価の基本的な考え方
- 5 中学校との連携
- 第2章 指導計画もおまかせ!家庭科年間指導計画モデルプラン
- 1 2学年間を見通した指導計画作成のポイント
- (1) 題材構成
- (2) 段階的な題材配列
- (3) 他教科等との関連
- (4) 家庭との連携
- (5) 「A家庭生活と家族」の(1)のアの指導
- 2 指導計画作成の手順
- 3 指導計画例
- 〈例1〉 家庭との連携を図った年間指導計画
- ◆第5学年 題材「おいしい野菜いためを作ろう」(11時間)の指導計画
- 〈例2〉 他教科等との関連を図った年間指導計画
- ◆第5学年 題材「実りの秋 ふっくらごはん」(12時間)の指導計画
- 〈例3〉 中学校との関連を図った年間指導計画
- ◆製作における中学校との系統性を考慮した題材配列
- 第3章 ワークシートでバッチリ!小学校家庭科授業づくりベストモデル15
- A家庭生活と家族
- 1 始めよう 家庭科の学習 【第5学年】
- A(1)ア:ガイダンス,成長の自覚,家庭生活と家族の大切さ
- 2 わたしにまかせて 家庭の仕事 【第5学年】
- A(1)ア(2)ア:家庭の仕事と分担,家庭生活と家族の大切さ
- 3 工夫しよう 家族との団らん 【第5学年】
- A(2)イ(3)ア:生活時間の工夫,家族との触れ合いや団らん
- 4 確認しよう 成長した自分 【第6学年】
- A(1)ア(3)ア:成長の自覚,家庭生活と家族の大切さ,家族との触れ合いや団らん
- B日常の食事と調理の基礎
- 5 見つめよう 毎日の食事 【第5学年】
- B(1)ア(2)アイ:食事の役割と日常の食事の大切さ,五大栄養素,食品の栄養的な特徴と組合せ
- 6 野菜のゆで方大研究 【第5学年】
- B(3)アウオ:ゆでる調理,こんろの安全な取扱い
- 7 ごはんとみそ汁を作ろう ごはん編 【第5学年】
- B(3)アイエ:米飯の調理,盛り付け・配膳
- 8 家族に作ってあげよう あたたかいみそ汁 【第5学年】
- B(3)アイエ:みそ汁の調理,盛り付け・配膳
- 9 いためて おいしく食べよう 朝食 【第6学年】
- B(2)イウ(3)アイウオ:1食分の献立,いためる調理,調理計画
- C快適な衣服と住まい
- 10 すっきり さっぱり エコ洗たく 【第6学年】
- C(1)イ:日常着の手入れと洗濯
- D(2)ア:環境に配慮した生活の工夫
- 11 身の回りを整えた気持ちよい生活 【第5学年】
- C(2)ア:住まい方への関心,整理・整頓の仕方と工夫
- D(2)ア:環境に配慮した生活の工夫
- 12 めざせ 夏のさわやか生活 【第6学年】
- C(1)ア(2)イ:衣服の働きと快適な着方の工夫,季節の変化に合わせた快適な住まい方の工夫
- 13 ワクワク 楽しくソーイング 【第5学年】
- C(3)アイウ:製作計画,ミシン縫いによる製作・活用,用具の安全な取扱い
- D身近な消費生活と環境
- 14 工夫しよう 買い物の仕方 【第6学年】
- D(1)イ:調理の材料の選び方や買い方
- 15 冬でも安心 あったかエコライフ 【第5学年】
- D(2)ア:環境に配慮した生活の工夫
- C(2)イ:季節の変化に合わせた快適な住まい方の工夫
- 第4章 悩みに即効!家庭科授業づくりを成功させるQ&A
- Q1 調理実習における安全・衛生の配慮事項は何ですか。
- Q2 調理実習の準備や後片付けを効率的に行うためのポイントは何ですか。
- Q3 栄養や献立の指導を栄養教諭等と行うときのポイントは何ですか。
- Q4 製作実習で技能の個人差や進度に応じて指導を行うためのポイントは何ですか。
- Q5 製作実習で学習ボランティアを活用するときのポイントは何ですか。
- Q6 実習等でグループまたはペアで相互評価を行うときのポイントは何ですか。
- Q7 学習の見通しをもったり,振り返りを行ったりするときのポイントは何ですか。
- Q8 家庭科室の環境整備で気を付けることは何ですか。
まえがき
小学校の学習指導要領は,平成23年度から全面実施され,本年で4年目を迎えている。
小学校家庭科においては,衣食住などに関する実践的・体験的な活動を通して,日常生活に必要な基礎的・基本的な知識及び技能を身に付け,生活における自立の基礎を培うとともに,自分の成長を自覚し,家庭生活を大切にする心情を育むこと,家族の一員として生活をよりよくしようと工夫する能力と実践的な態度を育てることを重視して内容の改善が図られている。
家庭科の学習は,知識・技能を習得するだけではなく,家庭生活を見つめ直し,自分の生活の中から課題を見付け,身に付けた知識・技能を活用して解決方法を考え,実践できるようにすることをねらいとしており,生活を創意工夫する能力,すなわち,よりよい生活を目指して課題を解決する能力を身に付けることは,今後ますます重要である。
生活を創意工夫する力を育成するためには,基礎的・基本的な知識及び技能を明確にして適切な題材を設定し,問題解決的な学習を繰り返し積み上げるなど,学習指導を工夫して授業を展開することが大切である。また,指導計画とともに評価計画を作成し,学習の実現状況を適切に評価するとともに,教師が指導の過程や評価方法を見直して指導の工夫改善を図る必要がある。
本書は,各学校において魅力的な家庭科の授業が展開できるよう,題材の構成と指導計画の作成,生活を創意工夫する能力を育む指導方法の工夫,評価の基本的な考え方,中学校技術・家庭科家庭分野との連携等のポイントについて解説するとともに,各地で取り組まれている効果的な実践事例を紹介したものである。本書を生かし,実践的・体験的な活動や問題解決的な学習,言語活動の充実などに積極的に取り組み,基礎的・基本的な知識・技能の習得と課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等を育むことを目指した授業が展開されることを期待したい。
平成26年9月 編著者 /筒井 恭子
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- 明治図書
- 内容が豊富だった。2015/11/940代・小学校管理職