- 監修の言葉
- まえがき
- 1章 高校教師の仕事の全体像
- 高校教師の仕事の基本
- 授業にかかわる仕事
- 学級経営・生徒指導にかかわる仕事
- 校務分掌にかかわる仕事
- その他の業務にかかわる仕事
- 2章 タイムマネジメント・スケジュール管理の仕事術
- 高校教師の1年・1日のスケジュール
- 特別支援学校教師の1日のスケジュール
- スケジュール管理の方法
- 空き時間の活用
- 時短につながるアイデア(文書作成@)
- 時短につながるアイデア(文書作成A)
- 時短につながるアイデア(整理整頓@)
- 時短につながるアイデア(整理整頓A)
- 時短につながるアイデア(PCの活用)
- 3章 授業にかかわる仕事術
- 授業準備の方法
- 教材研究の仕方
- 指導計画の作成
- カリキュラム・マネジメントへの対応
- 発問・指示のポイント
- 発問・指示の具体例
- 板書のポイント
- 板書の具体例
- 主体的・対話的で深い学びへの授業改善を意識した授業づくり
- 主体的・対話的で深い学びへの授業改善を意識した授業の具体例
- 1人1台端末の活用
- 定期テストづくり
- 学習評価・授業評価
- 通知表
- 4章 総合的な探究の時間にかかわる仕事術
- 教師の役割
- 課題設定へのアドバイス
- 情報収集へのアドバイス
- 整理・分析へのアドバイス
- まとめ・表現へのアドバイス
- 教員同士の連携へのアドバイス
- 5章 学級経営・生徒指導にかかわる仕事術
- 高校の学級担任の役割
- 高校の学級担任としてのかかわり方
- 副担任としてのかかわり方
- 楽しい学級づくり(日常のコミュニケーション)
- 楽しい学級づくり(イベント等@)
- 楽しい学級づくり(イベント等A)
- 軽微な生徒間のトラブル対応
- 重大事態(いじめ等)のトラブル対応
- 非行事案への対応
- 特別支援教育への対応
- 6章 校務分掌にかかわる仕事術
- 教科部会
- 校務分掌の仕事の効率化(教務)
- 校務分掌の仕事の効率化(生徒指導)
- 校務分掌の仕事の効率化(進路)
- 校務分掌の仕事の効率化(システム関連)
- 部活動
- 7章 日常業務・その他の仕事術
- 日常事務の処理
- 起案文書の作成
- 整理整頓
- 休み時間の活用
- 管理職とのコミュニケーション
- 先輩とのコミュニケーション
- 事務職員・支援員とのコミュニケーション
- 自己啓発@
- 自己啓発A
- 執筆者紹介
監修の言葉
高校生は,「自分とは何か?」という問いと対峙し始める時期にあります。思春期の混沌とした葛藤からは脱しつつあり,大人社会を展望するようになります。どのように生きるのかという課題に模索していく時期ともいえます。
しかし,実際は大人社会直前の準備時期でありながら,目の前の楽しさだけを追い求める傾向もあります。社会や公共意識も低く漠然とした迷いの中に彷徨しがちです。高校生が自らの生き方について考え,主体的な選択ができるよう,また他者の支えに気がつき感謝できるような社会の一員になれるよう支援するにはどうすればよいでしょう。
エージェントとして,高校教師の立場や役割は大変意義のあることです。とはいっても,教員自身も,VUCAと呼ばれる不確実で,曖昧で,正解のない複雑な未来を見据えて,戸惑いの気持ちや自信のなさにとらわれることも少なくないでしょう。
こうした解決策の鍵として,ソーシャル・エモーショナル・ラーニングという考え方があります。今までの学校は,考える,問題を解決する,という「認知的能力」が重視されてきました。しかし,常に目標を設定し合理的に対処していくことは,人を疲弊させストレスを増大させます。そして,教える側のストレスが大きければ,自ずと子どもたちにも影響します。
そこで,本書は,対人関係や感情のマネジメントなど,「非認知的能力(ソーシャルエモーショナルなスキル)」を学べるように意図されています。「仕事術」と「学級経営」に焦点を当てていますが,要領のよさを教えるマニュアルではありません。仕事にやりがいを感じ,同僚や生徒たちとあたたかく学ぶ風土を創出するために必要なスキルが網羅されています。
執筆者や編者が伝えたい思いを,文章を通してぜひ感じ取っていただき,実のあるスキルとして,お役に立てていただければ至上の喜びです。
2024年2月 /渡辺 弥生
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- 明治図書