- はじめに
- 第1章 これだけは身につけたい指導の技45
- 授業準備
- 01 授業をワンパターン化させない問題解決のバリエーションとは?
- 02 指導計画は,どうやって立てるの?
- 03 指導案を書くときに気をつけることは?
- 04 はじめが肝心! 子どもに指導すべき授業ルールとは?
- 05 「発問」ってどうやってつくるの?
- 06 教材選定のポイントは?
- 授業全般
- 07 子どもが食いつく導入指導の工夫とは?
- 08 子どもが解決したくなる「問題」を設定する方法とは?
- 09 グループで活動させるときに注意することは?
- 10 グループ活動を活発にさせるには,どんな工夫がある?
- 11 観察の視点をどう引き出したらいい?
- 12 観察・実験の記録をどうまとめさせればいい?
- 13 子どもの理解を深める「ものづくり」の指導とは?
- 14 「安全指導」の基本とは?
- 15 理科授業の「板書」の基本とは?〜導入部〜
- 16 理科授業の「板書」の基本とは?〜展開部〜
- 17 理科授業の「板書」の基本とは?〜終末部〜
- 18 「結果」と「考察」の違いを区別させる工夫とは?
- 19 子どもの理解を深める「まとめ」とは?
- 20 情報が正確につたわる「指示・説明」の仕方とは?
- 21 理科の「評価」はどうすればいいの?
- 22 校外学習で注意するポイントとは?
- 23 宿題の効果的な出し方とは?
- アイテム活用・環境整備
- 24 教科書を有効に活用するには?
- 25 「ノート指導」のポイントは?〜基本編〜
- 26 「ノート指導」のポイントは?〜応用編〜
- 27 「ワークシート」をどう活用すればいい?
- 28 「ICT機器」を授業で活用するには?
- 29 理科室の掲示・展示をどうすればいい?
- 30 子どもに持たせたい「理科グッズ」とは?
- 困った場面の対応
- 31 簡単に準備や後片づけをする方法とは?
- 32 どうすれば,理科室・理科準備室がきれいになる?
- 33 クラス全員が同じ予想になってしまったら?
- 34 子どもが発表しないとき,どうすればいい?
- 35 限られた時間で,どう授業すればいい?
- 36 実験の結果に違いが出たグループがあったらどうする?
- 37 学校でできない観察をどう指導する?
- 授業研究
- 38 「国語科と連携した理科授業」とは?
- 39 「算数科と連携した理科授業」とは?
- 40 「全員参加型」の授業づくりのポイントとは?
- 41 理科授業の「アクティブ・ラーニング」とは?
- 42 「科学的思考力」とは何か?
- 43 理科の「言語活動」とは?
- 44 「活用力」を高める授業とは?
- 45 理科で育てる「資質・能力」とは?
- 第2章 「資質・能力」を育てるオススメ授業
- 「3年」の授業
- 「電気の通り道」の授業
- 「風の働き」の授業
- 「4年」の授業
- 「物の体積と温度」の授業
- 「物の温まり方」の授業
- 「5年」の授業
- 「振り子の運動」の授業
- 「物のとけ方」の授業
- 「6年」の授業
- 「てこの規則性」の授業
- 「燃焼の仕組み」の授業
- おわりに
はじめに
小学校の教師は,年間に1000時間近くの授業をします。しかし,ただ漫然と量をこなしても,授業力は身につきません。若い教師であっても授業が上手な教師はいますし,ベテラン教師であっても授業が上手とは言えない教師がいます。それが現実です。
その差は,どうしてできてしまうのでしょうか。
よく,授業のセンスがよいとか悪いとかいう言葉を耳にします。そういった目に見えない資質的,感覚的な要素も,教師の授業力に関係しているのかもしれません。しかし,センスのよさだけで授業が上達するほど,教師修行は甘くないのも事実です。
専門職と呼ばれる仕事に従事している人たちには,その道に関係した知識,技能が不可欠です。その一つでも欠ければ,プロとしては認められません。それは,医師,料理人,弁護士,職人…といった専門職の人々の姿をイメージすれば“自明の理”でしょう。
本書は,筆者が理科の授業づくりで大切だと思うことや授業づくりの技術を見開き2ページにまとめて解説してあります。
まず,目次を見て,その中に興味のある項目,自分が困っている項目がありましたら,そこから読み始めてみてください。そして,心の中にストンと落ちるものがあったら,少しずつ実際の授業に取り入れてみてほしいと思います。
その小さな積み重ねが,若い先生たちにとって価値ある経験となり,専門職としての知識,技能を身につけていく道を広げてくれるものと信じています。
筑波大学附属小学校 /佐々木 昭弘
コメント一覧へ