- はじめに
- 第1章 教職員の心を動かす19のフレーズ
- 校長まで伝えたら、あなたの責任は0%
- [報告・連絡・相談がしやすい環境づくり]
- 誠意はスピードに表れる
- [迅速な対応の大切さ]
- 一人職は「孤独」だが、「孤立」してはいけない
- [「裸の王様」になることへの警鐘]
- 常にこれがベストかと問い返そう
- [自問自答の大切さ]
- ひょっとしたら「思い込み業務」ではないかと問い直そう
- [「働き方改革」の重要視点]
- すべての学校が近い将来そうなるのか
- [未来の教育を創るための留意点]
- あなたほど私の気持ちがわかる人はいない
- [相手の理解への心の底からの感謝]
- 失敗するのが子ども
- [子どもに対する温かなまなざしと寛容さ]
- 教育活動の成果は子どもが見せてくれる
- [教育活動の評価軸]
- 「当たり前」のランクをバージョンアップさせる
- [学級、子どもの多様性]
- 自分がその職だったときの気持ちを思い出そう
- [相手の立場への理解]
- 子どもには、以心伝心では通じない
- [教師の思いを言葉にする必要性]
- 「教師であるべきだ」と思い過ぎることはマイナス
- [教師のスタンス、子どもとの距離感]
- 子どもの背景を深く見取ろう
- [学校外での子どもの生活への目配り、理解]
- 異動して感じた「あれ?」を教えてほしい
- [異動者が感じる学校改善の視点]
- 一点を引き上げると、他も引き上がるもの
- [問題の改善の進め方]
- 自分に起こることは、「必要・必然・ベスト」と捉えよう
- [不安の解消、ポジティブな思考への転換]
- 子どもからどう思われているかが大切
- [子ども理解の前にあるもの]
- 子どもから信じられ、敬われ、最後は慕われるとよい
- [理想の教師の在り方]
- 第2章 授業者の心を動かす13のフレーズ
- 保護者が教室の後ろにいると思って授業をしよう
- [子どもに対する言葉づかい]
- 授業が大成功したら、子どもはどんなことを言ったり書いたりしますか?
- [授業を通して望む子どもの姿、変容]
- キラキラ授業からギラギラ授業へ転換しよう
- [よりよいものを追究する子どもの育成]
- 流れがさぁっと言えない授業は成功しない
- [授業準備、授業づくりの要点]
- それは全員の気持ちが高まる導入なのか
- [授業の導入の要点]
- 子どもは本当にそうしたいと思っているのか
- [子どもの心に寄り添った教育活動]
- 最終的に授業展開を決めるのはあなた自身
- [研究授業に臨む授業者のスタンス]
- 教師はいつか子どもから離れてしまう
- [個別最適な学びと協働的な学び]
- 自己選択は、主体性を育てる1つの手段
- [主体的な学習者の育成]
- 振り返りは、自己を成長させる1つの手だて
- [振り返りの大切さ]
- エビデンスよりエピソード
- [子どもの事実で進める実践研究]
- 心理的安全性が高い学級をつくろう
- [学級の心理的安全性]
- 子どもが「明日も学校に来よう」と思えた1日だったか考えよう
- [学校で学ぶ価値]
- 第3章 保護者対応を支える6のフレーズ
- 保護者に人となりを伝えて安心してもらえばいい
- [保護者への自己開示]
- 大人が学んでいると、傍らの子どもも学ぶ
- [学びに対する意識の共有]
- 保護者対応は初期対応で勝負がつく
- [トラブル対応の初動]
- 記憶よりも記録が大切
- [苦情対応の要点]
- 信用失墜行為は、1人の問題では収まらない
- [教職員のコンプライアンス意識強化]
- 「教師だって子育てに苦しんでいます」と言っていい
- [教師ならではの不安]
- 第4章 子どもの心を動かす7のフレーズ
- 「ABCDの原則」は、信頼される人になるために大切なこと
- [学校生活の指針]
- 「聞く・聴く・訊く」の違いを意識しよう
- [「きく」のレベル]
- 「感謝百回」を、いつも心の中に秘めておこう
- [「ありがとう」の大切さ]
- だれもが「わからない」と言える学級はとてもすてき
- [「わからない」の受容]
- まずは○×で自分の意志を表明してみよう
- [全員参加の授業づくり]
- 表情で意思を表すことも発言することと同じ
- [意見表明の仕方の指導]
- 努力の成果は加速度的に表れる
- [努力とその成果]
- 第5章 リーダーの心を動かす10のフレーズ
- 教職員のマイナス面を正すより、プラス面を伸ばそう
- [教職員の見取り]
- 教職員に弱音を吐けるリーダーになろう
- [教職員とのつながり、リーダーの態度]
- 勢いがある学校には、ミドルリーダーに活躍の場を与える管理職がいる
- [ミドルリーダーとの関係づくり]
- 教職員に思いを伝えるコツは、短く多くの会話を重ねること
- [教職員とのコミュニケーション]
- 苦手な人にこそ、自ら近づこう
- [教職員との関係づくり、距離感]
- 「赴任1年目は様子を見て」はやる気を疑われる
- [リーダーとしての姿勢、意欲の示し方]
- 校長室は、1人沈思熟考するための貴重な空間
- [校長室の存在意義]
- 保護者はネットで学校や校長比べをしていると思え
- [学校、校長の見られ方]
- 子どものよさを教職員に伝えることで、授業改善を促そう
- [授業の価値づけ、授業改善の方向づけ]
- 管理職は、教職員に話術の重要性を伝える存在
- [リーダーの話術、伝え方]
はじめに
「玉置先生は、どのように教職員や子どもたちとの関係をつくっておられたのでしょうか?」
スクールリーダーからこのような質問を受けることが、大学人9年目になった今でもあります。多くの方が、職員室での関係づくりに悩んだり、自分の思いや考えが伝わらないと感じていたりするからだと思います。
一方で、
「玉置先生が校長時代に子どもたちや教職員に言っておられた『ABCDの原則』や『誠意はスピード』などのフレーズは、よく使わせていただいています。できれば、玉置流の言葉をまとめて教えていただけるとありがたいです」
と言われる方がいます。
また、「子どもをひきつける話し方」や「管理職のためのコミュニケーション術」といった演題での講演依頼をいただくこともあります。
振り返ってみると、教務主任、教頭、校長、教育事務所長など、様々なスクールリーダーとしての立場を経験しながら、いつも相手の心にすっと届くフレーズを自分なりに考えて発してきました。
何かの機会があれば、それらをまとめてみる年齢になってきたかなと考えていたときに、明治図書の矢口郁雄さんから、「教職員や子どもの心を動かすフレーズの集大成本を出しませんか」と声をかけていただきました。私の心境をつかんでいただいていることに感激して出版を即断し、この『スクールリーダーの刺さる′セ葉 教職員、子どもの心を動かす55のフレーズ』を発刊することになりました。
スクールリーダーとして、数々の学校改善や改革を行ってきたことを評価していただくことがありますが、私がそれらをできたのも、教職員や保護者や子どもが私の思いをしっかりと受け止め、いわば同志となってもらったからです。改善や改革のアイデアや助言は1人で出せても、まわりの理解がなければ実行することはできません。理解を生むための第一手段は、聞き手の心に刺さる′セ葉を発することだと確信しています。
まずは目次をご覧ください。フレーズとその根底にある概念が一覧でき、いつも手元に置いて使っていただけるように構成されています。本書を参考に、気軽に私のフレーズを活用したり、独自の刺さる<tレーズを生み出したりして、教職員や子どもとともに学校づくりを進めていかれることを祈念しています。
2023年7月 /玉置 崇
刺激を受ける内容が多くあり参考になります。
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