- はじめに
- Chapter1 導入が決まれば授業が決まる
- 1 導入の役割
- 2 導入の種類
- 3 導入と評価
- Chapter2 子どもを体育授業にグッと引き込む導入アイデア
- 体つくり運動系
- 1 3回目前回し踏み
- 短なわの概念をほぐす導入アイデア
- 2 上下に止まるなわへGO!
- いつのまにか長なわに入れちゃう導入アイデア
- 3 「78(なわ)」の開発
- 78種類の長なわ・短なわ開発する導入アイデア
- 4 30秒ぴったり気分「走」快
- 「ペース」と「上下動」に着目した導入アイデア
- 5 体ジャンケン必勝法!「遅出し体ジャンケン」
- 「気付き」と「かかわり」を育む導入アイデア
- 6 ペアで目隠し歩き
- 「不安」を「安心」に変える力を実感する導入アイデア
- 器械運動系
- 7 仰向けで手を使わず,さっと立てるかな
- 回転力をつくる導入アイデア
- 8 自分の前転,身長よりも長い?短い?同じ?
- 前方向への回転の系統と導入アイデア
- 9 どちらが支えやすい?
- 「腕支持」の導入アイデア
- 10 膝を伸ばしてトコトコトコ,できるかな?
- 「倒立系」の導入アイデア
- 11 着手よりも前に着地できるかな?
- 「切り返し」の動きをつくる導入アイデア
- 12 「2台連続跳び」止まらないようにできるかな?
- 「安定」した動きをつくる導入アイデア
- 陸上運動系
- 13 非常口のピクトグラムって速い?遅い?
- 「走り方」の導入アイデア
- 14 最初に動くのは前足?後ろ足?どっち?
- 「かけっこ・短距離走のスタート」の導入アイデア
- 15 ペアで直線ペーパーパス
- 「リレー」の導入アイデア
- 16 0歩助走で水たまりジャンプ!
- 「幅跳び・走り幅跳び」の導入アイデア
- 17 0歩助走でゴム跳び!
- 「高跳び・走り高跳び」の導入アイデア
- 18 投げたい!そう(投げ体操)
- 「投の運動(遊び)」の導入アイデア
- 水泳運動系
- 19 不安解消プログラム
- 「水慣れ・顔つけ・もぐる」の導入アイデア
- 20 映える水中写真大賞
- 水中での学びを可視化する ICT 利活用
- 21 3つの下じき実験
- 「浮き方」を知る導入アイデア @
- 22 体にある浮き輪を使って,どっちが浮きやすい?「バンザイ」or「気をつけ」
- 「浮き方」を知る導入アイデア A
- 23 沈むスイカ実験
- 「呼吸・浮き沈みのリズム」をつかむ導入アイデア
- 24 ひっぱりスイム
- 「抵抗のすくない姿勢」を知る導入アイデア
- ボール運動系
- 25 あっちむいて,ポイ!
- 「反射的」から「意図的」な攻防へと誘う導入アイデア
- 26 ハンカチ落としゲーム
- ベースボール型の導入アイデア
- 27 互いをよくみて感じて「オーダーゲーム」
- 「相互技能」を育む導入アイデア
- 28 「こっちからあっちVSおじゃま」を面白くしよう @
- 「自分たちのゲーム」を創る導入アイデア
- 29 「こっちからあっちVSおじゃま」を面白くしよう A
- 「ネット型」と「ゴール型」をつなげる導入アイデア
- 30 「強いチーム」ってどういうチーム?
- 「貢献」に着目した導入アイデア
- 表現運動系
- 31 ひらひらタッチ(紙あり・なし)
- 「恥ずかしいから踊れない」を解消する導入アイデア @
- 32 水かけ合いっこ
- 「恥ずかしいから踊れない」を解消する導入アイデア A
- 33 走・跳・転・みる・みる・みる
- 「恥ずかしいから踊れない」を解消する導入アイデア B
- 34 8-8・4-4・2-2・1-1-1-1
- 「恥ずかしいから踊れない」を解消する導入アイデア C
- 35 「○○が□□している」の物語化
- なりきり文法「S(主語)+V(動詞)」で自由で即興的に踊る導入アイデア
- 36 「光と陰の世界」へGO!
- 踊りたくなる学習環境と発表会
はじめに
「導入」が変われば「授業」が変わる〜運動が面白くなる授業を目指して〜
はじめの一歩。方向が1度ズレると,1m先の目的地は約1.8cmズレます。小さなズレのように思われますが,例えば,東京から直線距離にして約1万km離れたパリを目指すと,1度のズレで,パリから約180kmも遠く離れたノルマンディー地方の怪盗ルパンの家に着いてしまう計算になります。目的地へ到着するには,はじめの一歩の些細なズレに気付けるかどうかにかかっています。
体育授業の導入もしかり。導入が変われば,授業が変わる。上質は細部に宿るが如く,目指す授業に迫るには,導入における小さな1度のズレに大きな注意が必要です。
本書の「導入アイデア」は,小さな1度のズレに大きな注意を払いながら検討を重ねて,体育科の授業実践のフィルターにかけてきたものです。
「導入教材」ではなく「導入アイデア」となっているのは,教材は授業の中ではじめて教材になるという考えに立っています。本書の「導入アイデア」が読者の先生方のご実践の中で採用され,授業の中で先生方と子どもたちが面白がって,遊び心をもって,教材にしていただけると幸いです。
2024年5月 /鈴木 一成
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- 明治図書
- メインの運動につながる準備運動のバリエーションを探していた。紹介の仕方がとてもわかりやすいです。2024/7/750代・小学校教員