小学生のためのソーシャルスキル・トレーニング
スマホ時代に必要な人間関係の技術

小学生のためのソーシャルスキル・トレーニングスマホ時代に必要な人間関係の技術

ロングセラー

好評5刷

インタビュー掲載中

小学生に必ず身につけさせたいスキル獲得プランが満載!

小学生の間でもSNSでのトラブルといった事例が昨今は増えてきました。本書では、SNS等にかかわるスキルはもちろん、小学生のうちに身につけたい様々なソーシャルスキル育成のプランを紹介。全ての事例、指導案&ワークシート&振り返りシートつきでお届け。


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PDF
ISBN:
978-4-18-223723-2
ジャンル:
学級経営
刊行:
5刷
対象:
小学校
仕様:
B5判 136頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年12月4日

もくじ

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まえがき
1章 スマホ時代の子どもたちに育てたいソーシャルスキルとは
1 ソーシャルスキルとは?
2 現代の小学生に必要なソーシャルスキル
3 ソーシャルスキルの学び方
4 現場のカリキュラムにどのように導入するか
5 学校と家庭はどのように連携すればよいか
6 スクールワイドで学校全体に生かすために
2章 これだけは,徹底したいターゲットスキル
1 自己紹介のスキル
自分のことを知ってもらおう
2 話すスキル
自分の思いを伝えよう
3 聴くスキル
相手のことをわかってあげよう
4 感情を理解するスキル
相手の気持ちをわかってあげよう
5 感情に対処するスキル
キレずにおだやかにいよう
6 あたたかい言葉をかけるスキル
相手をほっこりさせてあげよう
7 仲間に入るスキル
友達の遊びに入れてもらおう
8 あやまるスキル
素直にあやまって許してもらおう
9 上手に断るスキル
相手を傷つけずに伝えてみよう
10 相手に気持ちを伝えるスキル
友達とのトラブルを防ごう
11 困っている時に助けを求めるスキル
SOSのサインを出そう
12 やさしく頼むスキル
助け合える関係になろう
13 自分を大切にするスキル
ありのままの自分を受け止めよう
14 ネットで相手を傷つけないスキル
見えない相手を思いやろう
15 感謝するスキル
気持ちを行動で伝えよう
16 発表するスキル
上手に伝えて自信をつけよう
17 ストレスに対処するスキル
受け止め方や対処の仕方を知ろう
18 リフレーミングのスキル
見方を変えてよいところを見つけよう
19 立ち止まって考えるスキル
気持ちをコントロールできるようになろう

まえがき

 3年前に,『中学生・高校生のためのソーシャルスキル・トレーニング スマホ時代に必要な人間関係の技術』という本を編集しました。

 思春期や青年期の子どもたちは,発達とともに,未来を展望し,そして過去をふり返る,時間的に俯瞰する力に長けてきます。また親から自立しはじめ,様々な人とかかわるようになり,対人関係が広がります。さらには,自身について内省するようにもなります。

 これは,発達の望ましい面です。ところが,こうして成熟するからこそ,時に自分の気持ちを抑えすぎたり,逆に感情に翻弄されたり,先のことを考えて不安になったり,親の言葉を素直に受け入れられなかったり,とトラブルが増えます。

 特に,スマホ時代の子どもたちのコミュニケーションは,昔よりも複雑になりました。対面コミュニケーションではないSNSによるやりとりは,表情も声も,さらにしぐさも手がかりにできません。テキストから,互いの気持ちを汲む力が必要になっています。

 そこで,前著では,こうした時代に必要なソーシャルスキルを精選し,意欲的に学べる授業案を提案しました。ところが,こうしたソーシャルスキルは,もっと幼い時からその発達に応じて身につけているほど,思春期以降の大きなトラブルを予防できる,すなわち免疫力になることがわかってきました。社会情動的スキルとか,非認知能力とも呼ばれています。

 小学校低学年前後で,こうした力を身につけることができれば,友達や先生と最初からうまくコミュニケーションをとれます。授業などで活用されるペア学習やグループ学習も気後れせずに充実したものになります。これは,後の学力の向上にもつながることが明らかになっています。問題に直面しても適切に解決できるようになります。くよくよしすぎず,キレることもなく,自分をうまく調整していけるでしょう。いろいろな友達と学校生活の中で協力し仲間として受け入れていくことができるのです。

 こうした背景から,小学校という6年間で,のびのびとたくましく生きる力につながるソーシャルスキルを学ぶことを目的として,この本がつくられました。このまま真似して授業していただいてもよいですし,クラスの状況に応じてアレンジしていただいてもかまいません。子どもたちがとっつきやすいものからはじめても,簡単なものからはじめても大丈夫です。要は,わかりやすく説明し(インストラクション),イメージしやすいモデルを与え(モデリング),自分でやってみるチャンスをあげ(リハーサル),適切なアドバイスをし(フィードバック),クラス内だけでなく,クラス外でも活用できるスキルを身につけることを念頭に置いていただければ,ソーシャルスキル・トレーニングの授業になります。

 この本の刊行にあたり,各章の執筆者には取り組みやすい授業案を提供していただきました。心より感謝いたします。多くの先生方や関係者に,この本を末長く活用していただけますよう,心より願っております。


  /渡辺 弥生・藤枝 静暁・飯田 順子

著者紹介

渡辺 弥生(わたなべ やよい)著書を検索»

法政大学文学部心理学科教授。法政大学大学院ライフスキル教育研究所所長。教育学博士。

専攻分野:発達心理学,発達臨床心理学,学校心理学

藤枝 静暁(ふじえだ しずあき)著書を検索»

埼玉学園大学人間学部心理学科教授。博士(心理学,筑波大学)。

専攻分野:教育心理学,発達心理学,保育心理学

飯田 順子(いいだ じゅんこ)著書を検索»

筑波大学附属学校教育局・人間系心理学域准教授。博士(心理学)。

専攻分野:学校心理学,スクールカウンセリング

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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