『学級経営サポートＢＯＯＫＳ 子どもの心をガッチリつかむ！　とっておきの教室トーク＆学級経営ネタ６０』の詳細情報

　この本には，教室で使えるトークとその中に散りばめられた学級経営のネタが，１年間を通して掲載されています。

　若い先生の中には，行事や折々の節目に，教室で子どもたちを前にして何を語ればよいか悩んでしまう方が少なくないと思います。そういった方々は，この本の内容を，まずはそのまま試してみてください。「これやってみたい！」「使える！」と思ったものをどんどん活用してもらうのが一番です。そうして試行錯誤しているうちに，やがて自分のカラーのトークやネタができ上がっていくはずです。

　もちろん，中堅，ベテランの先生方にも，ご自身のスタイルに合わせて，アレンジを楽しんでいただきたいと思います。

　私は，教師生活12年目を迎え，１年生から６年生を２周コンプリートしました。

　担任学年はいつも管理職の判断にお任せしてきましたが，ありがたいことにバランスよく毎年別の学年に入れてくださいました。そのおかげで，各学年の特性や，大切にしなければならないことが系統的にわかります。

　どの学年も担任になってみればパラダイスです。…と言っても，情熱や若さだけで続けられる仕事ではありません。やはり，事前の準備や日々の情報収集は必須です。常に学び続けることが大事，ということですね。

　先日，私が担任する６年１組のドアを開けると，子どもたちから「佐々木先生おめでとうございます！」と元気な声でHappyBirthdayの歌を歌ってくれました。鬼の目からもうっすら涙…。そして，チラリと黒板にその目をやると，デカデカと「40」の数字が！（君たちには，デリカシーというものがないのか…）

　そして，職員室に戻ると学年を組んでいる先生たちから「佐々木先生，おめでとうございます！」とケーキをプレゼントされました。ろうそくをよく見ると，またもデカデカと「40」の数字が！（おいおい，そこまで強調しなくても自分の歳ぐらいわかってるがな…。笑）

　40という数字には複雑な気持ちになりましたが，子どもたちや先生たちの気持ちはとてもうれしかったです。この歳になり，組織の中で自分がどんな力を発揮できるのかを改めて考える機会にもなりました。

　また，歳を重ねるごとに，「周囲の人たちの支えがあり，今の私があるのだ」としみじみ感じます。日々辛いことばかりではなく，周囲の人から力を与えられて生かされているのです。本を書きながら，「本当に幸せだ」と心から感謝の気持ちでいっぱいになります。

　みんな，ありがとう！

　そして，この本で全国の先生方を元気にできたら幸いです。

　最後に，明治図書の矢口郁雄さんの声かけで本書を出版することができました。わかりやすく，読みやすく編集するレベルの高さや，懇切丁寧な助言や対応に心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。

　　2017年１月　　　／佐々木　陽子