- まえがき
- 本書の特長と使い方
- Part1 授業を変える!フォーカス・オン・フォーム&パフォーマンス・テストの極意
- 文法指導と評価の一体化について
- Part2 フォーカス・オン・フォーム&パフォーマンス・テストアイデア
- Task 1 Let’s write a diary!
- 1年 一般動詞の過去形 日記を書こう!
- Work Sheet
- Task 2 My future job(Review)
- 1年 一般動詞 未来の自分の仕事について紹介しよう!
- Work Sheet 評価表1・2
- Task 3 My memories and plans(Review)
- 1年 過去形・未来形 過去の思い出や今後の予定について話そう!
- Work Sheet 評価表1・2
- Task 4 My favorite athlete(Review)
- 1年 過去完了形 好きなスポーツ選手は?
- Work Sheet 評価表1・2
- Task 5 Let’s learn about Malaysia!
- 1年 助動詞 食文化・文化について知ろう!
- Work Sheet
- Task 6 What I regret!
- 1年 should + have + 過去分詞 こんなはずじゃなかったのに
- Work Sheet
- Task 7 My favorite country(Review)
- 1年 受動態 自分の行きたい国を紹介しよう!
- Work Sheet 評価表1・2
- Task 8 Jobs and dreams
- 1年不定詞の名詞的用法 将来の夢や仕事
- Work Sheet
- Task 9 Wherever we are, we are always friends!!
- 1年 複合関係副詞 いつでも友達
- Work Sheet
- Task 10 If I had the what-if box(Review)
- 1年 仮定法 もしもボックスがあったら
- Work Sheet 評価表1・2
- Task 11 The person who changed my life(Review)
- 2・3年 すべての文法事項 自分に影響を与えた人を紹介しよう!
- Work Sheet 評価表1・2
- Task 12 Ping pong debate
- 2・3年 すべての文法事項 反ばくを用いないディベートに挑戦!
- Work Sheet
- Task 13 Dream jobs(Review)
- 3年 現在形・過去形・未来形 高校卒業から10年後の同窓会
- Work Sheet 評価表1・2
- Task 14 My endeavor and accomplishment(Review)
- 3年 すべての文法事項 自分が達成したことや努力したこと
- Work Sheet 評価表1・2
- Task 15 My future goals and dreams(Review)
- 3年 すべての文法事項 最後のパフォーマンス・テストに向けて
- Work Sheet 評価表1・2
- Task 16 Full debate(Review)
- 3年 すべての文法事項 反ばくを用いたディベートに挑戦!
- Work Sheet 評価表
まえがき
2022年度から高校1年生を対象に新学習指導要領が導入された。2024年度には,高校1年から3年まで新学習指導要領が指導目標になる。具体的な目標として,「外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ,外国語による聞くこと,読むこと,話すこと,書くことの言語活動及びこれらを結び付けた統合的な言語活動を通して,情報や考えなどを的確に理解したり適切に表現したり伝え合ったりするコミュニケーションを図る資質・能力」の育成を目指すことが明記されている。特に「話すこと」については,初めて「やり取り」と「発表」の2つの領域が示され,聞くこと,読むこと,書くことと合わせて,4技能5領域を一体的に育成することが新たな目標となっている。
Savignon(1997)は,コミュニケーションの定義を“Communication is the expression, interpretation, and negotiation of meaning”(p.225)と述べている。つまり,「やり取り」とは,“negotiation of meaning”のことであり,相手との「意味の交渉」である。この点が個人の「発表」の領域と大きく異なる点である。
さらに,文部科学省は,高校の英語の授業については,基本的に英語で教えることを明記している。「英語コミュニケーション」「論理・表現」の授業で,文法をコミュニケーションの道具と捉え,4技能5領域を一体的に育成し,指導を評価に結びつけるにはどうしたらよいのだろうか?
本書は,この問いに応えるために企画された。「フォーカス・オン・フォーム」で文法をコミュニカティブに教え,「パフォーマンス・テスト」を評価に入れることで,4技能5領域を一体的に育成することができる。本書の執筆に関わった5名の高校教師(奥田,猿渡,柴田,竹内,藤本)は,名古屋外国語大学大学院TESOLプログラムを履修して,アクション・リサーチに取り組み,「フォーカス・オン・フォーム」と「パフォーマンス・テスト」を取り入れた授業実践を継続した。その結果,生徒のモチベーションが上がり,学習効果が高まることがわかった。読者は,各教師が作成したワークシートおよび評価表から,「フォーカス・オン・フォーム」と「パフォーマンス・テスト」について学ぶことができる。全82種類のワークシートおよび評価表を収録し,中学校の復習から高校で学ぶ文法項目,さらに「論理・表現T,U,V」の3年間の目標であるディスカッション,ディベートおよびエッセイ・ライティングにまで対応している。すべてのワークシートおよび評価表は,ホームページからダウンロードできるので,自由に修正して活用していただきたい。
新学習指導要領の実施に向けて,本書が新しい英語授業と評価のモデルになるものと確信している。教師が変われば,授業が変わり,生徒が変わる。
2024年4月 名古屋外国語大学教授 /佐藤 一嘉
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- 明治図書