- はじめに
- 第1章 iPad×特別支援教育 授業づくりの大切な視点
- 1 子どもたちのアイデアや表現からスタートする
- 2 視点を変えるアプローチを大切にする
- 3 iPadの強みを生かしてクリエイティブに授業をつくる
- 4 これからの社会で求められることを意識する
- 第2章 iPad×特別支援教育 iPad活用のポイント
- 1 教材作成に役立つiPadの機能
- 2 カメラ/写真
- 3 ビデオ① iMovie/Clips
- 4 ビデオ② Keynote/KOMA KOMA for iPad
- 5 デザイン Keynote/Pages
- 6 音楽 GarageBand
- 7 プログラミング Viscuit
- 8 アクセシビリティ機能
- 9 コミュニケーション支援 DropTap
- 第3章 iPad×特別支援教育 クリエイティブな実践アイデア
- 1 【教材作成】 単元や各授業のイメージづくり
- 2 【教材作成】 ワークシートの作成,舞台背景づくり
- 3 【教材作成】 Keynoteでスポットライトづくり
- 4 【音楽】 GarageBand×Keynoteで演奏しよう
- 5 【図工・美術】 写真を撮ろう
- 6 【図工・美術/生活単元学習】 コマ撮りアニメーションをつくろう
- 7 【国語】 レゴブロックとiPadで物語をつくろう
- 8 【図工・美術/生活単元学習】 Keynoteでシルエットポートレイトをつくろう
- 9 【国語/生活単元学習/職業・家庭】 Keynoteでお話をつくろう
- 10 【図工・美術/生活単元学習/職業・家庭】 Keynoteで回転図形をつくろう
- 11 【生活単元学習/職業・家庭】 Pagesでプロフィールページをつくろう
- 12 【国語/生活単元学習】 Pagesで俳句をつくろう
- 13 【学級/国語/生活単元学習/職業・家庭】 Clipsで思い出を発表しよう
- 14 【生活単元学習/職業・家庭】 Viscuitでプログラミングを体験しよう
- 15 【生活単元学習/職業・家庭】 Viscuitで模様づくりをしよう
- 16 【算数・数学/図工・美術/生活単元学習】 ARを体験してみよう
- 17 【生活単元学習/総合的な学習の時間】 オンラインミーティングを活用した単元学習①韓国との交流
- 18 【生活単元学習/総合的な学習の時間】 オンラインミーティングを活用した単元学習②育休の教員との交流
- 19 【生活単元学習/総合的な学習の時間】 プロジェクト型学習①学校紹介の映像づくり
- 20 【生活単元学習/総合的な学習の時間】 プロジェクト型学習②SDGsについて
- 21 【生活単元学習/総合的な学習の時間】 学校全体でのSDGsの取り組み
- おわりに
- 参考文献・協力
はじめに
本書をお手に取っていただきありがとうございます。本書で紹介している「デジタルクリエーション」とは,iPadでつくる様々なアイデアや表現を生かしたアウトプットのことを指しています。ちょっとしたコツが分かれば,子どもたちも先生たちもワクワクするような楽しいアウトプットができるようになるのではないか,そうした遊び心に満ちたクリエーションは様々な学びの中に取り入れていけるのではないかと考え,これまで特別支援学校の授業で取り組んできた実践をご紹介しています。本書で取り上げた内容は特別支援教育に特化したものというより,様々な学校で応用可能な内容でもあると思っています。現に私がNITOBE FUTURE PARTNERとして関わっている新渡戸文化小学校の授業で取り組んだ実践も本書の中でご紹介しています。
私自身は今でこそ様々な自治体や学校でICT活用研修の講師やアドバイザーなどをさせていただいていますが,もともとICTにすこぶる強かったわけではありません。iPadが登場する以前は,「デジタルツールを活用するアプローチは何か可能性がありそうだけど,PCは子どもたちには操作が難しいことが多いなぁ」と感じながら,特別支援学校の教員をしていました。ちょうど訪問学級の担任をしていた2010年,iPadが登場した際に「あ,これは指で直感的に操作ができるし,子どもたちが楽しめそうだな」と感じたことはよく覚えています。ただ,学校の授業でどう活用すればいいか,そのアイデアはすぐには浮かんできませんでした。
ちょうどその頃に就学前だった息子たちと一緒に,NPO法人CANVASの「キッズクリエイティブ研究所」というワークショップに参加していました。造形やダンス,自然観察など毎回バラエティに富んだ楽しいワークショップが満載で,その中にiPadで2枚の写真を撮ってお話をつくっていく回がありました。紙を丸めた「くしゃくしゃさん」がかくれんぼをしている場面を1枚写真に撮り,「あ,ここにいた!」ともう1枚の写真でお話を展開していく内容で,子どもたち一人一人のアイデアがとっても面白いワークショップでした。「なるほど!こんな風にiPadを活用すればいいのか~!」と,一緒に参加していた私は授業への大きなヒントを得ることができました。この体験をもとに取り組んだ実践が,「レゴブロックとiPadで物語をつくろう」(第3章7参照)です。こんな風に,息子たちと親子で参加したワークショップやイベントでいろいろと授業のヒントを学んだことがありました。
本書で紹介しているのは,「これなら子どもたちが楽しめそうだな~」「いろいろ面白いアイデアや表現ができそうかも!」と,私も興味津々で授業に取り入れながら試行錯誤して行ってきた実践です。
まずは私たちがワクワクしながら,子どもたちと楽しいデジタルクリエーションに取り組むことができると,授業が生き生きしたものになってくると思います。本書がそんなみなさまの取り組みの一助になりましたら幸いです。
著者 /海老沢 穣
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- 明治図書
- 本校では,iPadを使用している。特別支援学級の担任として,iPadをどのように活用すればいいのか模索していた時期だったので,本書から多くを学ばせて頂いた。早速,授業で活用している。2023/9/1850代・小学校教員
- 授業にすぐに活用できる内容が詰め込まれており、iPadで授業を組み立てることが苦手な人にも分かりやすく書かれていることがとてもよいと思います。2023/8/1250代・女性
- 特別支援教育だけでなく、これからの幼児教育や学校教育にも新たな視点を与える1冊だと思う。子供に関わる全ての人に手にとって読んで欲しい。2023/8/10まつぼっくり